これからの木質エネルギービジネス

放射能に汚染された木質燃料と燃焼灰の取扱い

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チェルノブイリ原発事故の教訓

放射性セシウムに汚染されたチップやペレット、薪などの木質燃料を燃やすと、放射性物質の濃縮が起こり、燃焼灰の線量が驚くほど高くなることがある。そのため、東北や関東の一部の地域では木質バイオマスのエネルギー利用がかなりの制限を受けるようになった。しかもその制限の基準が必ずしも明確でないために、各地でさまざまな混乱を招いているように思う。

同じような混乱は1986年のチェルノブイリの原発事故のあと周辺の諸国で生じていた。この事故でヨーロッパに降下したセシウム137は64テラベクレルと推定されているが、そのうちの約7割は、ロシア共和国、ウクライナ、ベラルーシの3か国に集中する。これ以外で目立つのは、スウェーデン、フィンランド、オーストリアなどの諸国で、各国とも100万ha前後の土地に平方メートル当たり3.7~18.5万ベクレルが沈着した。

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