これからの木質エネルギービジネス

木質バイオマス発電への期待と懸念(2) ~森林チップの生産コストはどこまで下げられるか

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在来のやり方では調達コストは下げられない

これまで熱供給用や発電用のボイラで燃やされるチップと言えば、おおむね廃木材系のチップに限られていて、森林系はほとんど使われていなかった。その理由は森林燃料の調達コストがあまりにも高かったからである。

今からちょうど10年前の2004年6月に経済産業省から『新エネルギー産業ビジョン』と題する報告書が公表された。この冊子には参考資料として「木質系バイオマスの資源コスト」が表1のような形で掲載されている。資源コストというのは木質燃料の調達費用のことだが、森林から出てくる3種類の木質チップと、廃棄物系の5種類の木質燃料のあいだには、画然とした落差がある。

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