発電量100%保証メンテ費無料

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ヨーロッパでは当たり前となっているEPC業者による発電量の保証。株式会社フジワラは日本では他に先駆けて発電量を保証する「フジワラ100%保証システム」というサービスを開始。サービスを始めた理由や仕組みなどについて同社代表取締役の木村理氏に話を聞いた。

発電保証は海外では当たり前

株式会社フジワラ 代表取締役 木村 理氏
株式会社フジワラ 代表取締役 木村 理氏

「なぜ日本では発電保証をやらないのか。」きっかけは海外投資家の一言だった。太陽光発電先進国であるヨーロッパでは発電保証は当たり前となっており、海外のEPCは電圧降下率まで計算しているという。日本では住宅用の保証をしている企業はあるが、メガソーラーレベルで保証をしているEPCはあまりない。

そこで木村氏は思ったという「ないのなら、自分たちでやろう。」世界中で再生可能エネルギーの技術や認識が高まる中「日本は法整備、制度、流通など様々な面でガラパゴス化が進んでいる」と日本の現状を危惧する木村氏。日本の企業が世界に出て行くためにも、また海外の技術やシステムを導入するためにも、世界基準のことをやっていく必要がある。

もうひとつのきっかけは同社が推し進める「協働」というコンセプトによるものだ。太陽光発電の地産地消を目指す同社としては地方での発電は欠かせない。しかし、コストやFIT制度への不安からなかなか一歩が踏み出せない自治体が多い。太陽光発電へのハードルを下げ、そういった人たちの背中を押す一助となることも期待している。また、このサービスにより投資家たちを安心させ、日本全体の市場の拡大と盛り上がりにもつながればと木村氏は語る。

保証とメンテナンスで安心のPV運営

フジワラ100%保証システムは、NEDOの日射量を元に同社独自で算出した発電量を保証するサービスだ。では発電量を下回った場合にはどうなるのか。その際には同社がその分の売電収入を補填するという、まさに100%保証である。「太陽光の保険みたいなものですよ」と木村氏は語る。このサービスを使用すれば見積もり通りの売電収入が得られることになり、計算がたつということは、発電事業者にとって何よりもこころ強い。

また、木村氏が「保険」というのはこれだけではない。100%保証に加えてメンテナンスまで対応するという。遠隔監視から、雑草の駆除やパネルの清掃まで、かゆいところに手の届くメンテナンス体制を整え、しかもメンテナンス費用は一切かからない。この理由は、想定発電量を上回った場合、売電収入からメンテナンス費用を拠出するためだ。さらにそれを上回った場合は、売電収入を事業主とフジワラで分配する。

フジワラ100%保証システム(イメージ図)

フジワラ100%保証システム(イメージ図) フジワラ100%保証システム(イメージ図)

もちろん、売電収入が100%に達しなかった場合は、フジワラからの持ち出しとなる。これに関して木村氏は「オーナーさんだけの課題ではなく、自分たちにも課している課題みたいなものですね。しっかりとメンテナンスして発電量を上げないと、我が社で補填しないといけないので。プレッシャーですよ」と語ってくれた。だからこそ事業主とパートナーのような関係を築いていけるのだという。

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【フジワラ100%保証システムについて】
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