風力発電 大量導入への道

再エネにとって電力自由化とは何かを再考する

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前回のコラムでは、一般消費者から見て電力自由化とはどのようなものか、という消費者目線で電力自由化について考察し、自由化とは本来リベラルな(公平な)市場を目指し、その意義は「公平性(フェアネス)」と「透明性(トランスペアレンシー)」の担保にある、ということを述べました。今回は、自由化の動向がビジネスに直結する小売事業者や発電事業者にとって電力自由化とはどのような意義をもつのか、公平な市場とは何か、について考えてみたいと思います。

まず最初に指摘しておきたいことは、再エネに慎重な側も再エネを推進する側も、両者とも電力自由化について、やはり同じような誤解をしている人が多いかもしれない、という点です。例えば、再エネに懸念を抱き再エネの急激な成長をあまり快く思っていない人たちから、固定価格買取制度(FIT)は「市場を歪める」ものでけしからん、再エネばかり優遇されるのはズルい、という主張はよく聞かれます。一方、再エネを推進したい人たち、あるいは再エネを取り扱う小売事業者からは、再エネ100%を売り文句にしたいのに何故ダメなのか、再エネが目の敵にされてけしからん、という声もよく耳にします。これらの主張は、自由市場の公平性や透明性という観点からは、本当に筋が通っているでしょうか? 今一度再考が必要そうです。

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