eco japan cup 2009 受賞発表
eco japan cup 2009
躍進に期待高まる地域バイオマス等
再生可能エネルギーと蓄電の新技術
産学官民協働による“環境と経済の好循環社会の実現”を目指すエコビジネスコンテスト「eco japan cup 2009」の表彰式が12月11日、東京ベイ有明ワシントンホテルで開催された。4回目を数える今年は1327件の応募があり、昨年の584件をはるかに上回る一大プロジェクトに進展した。ビジネス、カルチャー、ライフスタイルなど4部門11分野に渡り、協賛企業の提案するコンセプトにマッチした賞がそれぞれ設けられ、受賞者も多彩な顔ぶれとなった。
エネルギー分野のCO2削減技術が高評価
産官学連携のエコアワードとして年々盛り上がりを増す「eco japan cup 2009」。今年は、ビジネス、カルチャー、ライフスタイルなど4部門11分野に渡り、協賛企業の提案するコンセプトにマッチした賞がそれぞれ設けられ、受賞者も多彩な顔ぶれとなった。
ビジネス部門の中でも注目を集めた「環境ビジネスアワード2009」は、九州電力の「地熱バイナリー発電」と、日本ガイシの「NAS電池事業」が受賞した。

「地熱バイナリー発電」で受賞した九州電力の池田 篤 八丁原発電所長
約40年前に日本で最初に地熱発電を始めた九州電力は、その蓄積された技術力や情報量で、従来の発電方式では不可能だった低温の地熱エネルギーを利用した「地熱バイナリー発電」に成功し、2006年運転を開始。しくみは、低温の地熱エネルギーを低沸点媒体との熱交換で回収し、得られた低沸点媒体蒸気で発電するというもの。純国産エネルギーの地熱を有効活用でき、その可能性を海外に向けてアピールできることが高く評価された。
日本ガイシは、高出力・大容量(数百メガワット、6時間以上)、高エネルギー密度(鉛蓄電池の約3倍)などの特徴を持つNAS電池を開発した。再生可能エネルギーの出力安定化、電力負荷の平準化による発電所の運転効率化を図る上でも欠かせないアプリケーションだ。2003年から量産を開始し、納入実績は国内外で200カ所以上。スマートグリッドに不可欠な技術として世界が注視しているだけに、我が国の戦略技術面からも意義のある事業であることが評価された。
期待されるベンチャー企業の活躍
さらに、ベンチャー企業や団体の中から画期的なビジネスに贈られる「環境ビジネス・ベンチャーオープン」は、応募総数94件の中から6件が受賞。
世界規模で展開できると好評価だったのが、敢闘賞を獲得した日本バイオマス研究所の「新規微細藻類による二酸化炭素吸収、バイオマス固形燃料発電事業」。
CO2吸収能力が高く、糖類を代謝する新規微細藻類を培養・乾燥させて高熱量固形燃料を製造する技術を開発した。これにより、火力発電所から排出されるCO2を新規微細藻類で吸収し、高熱量固形バイオマスを製造。それをバイオマス発電所に利用することで、発電所から発生するCO2の削減に寄与する取組みだ。

「耕作放棄地を減らして環境理解の場「体験農園マイファーム」へ!」で受賞したマイファームの代表、西辻 一真氏
また、高効率・低コストの波力発電システム「人工筋肉波力発電」で受賞したHYPER DRIVE(ハイパードライブ)は海外からの誘致引き合いが増えており、すでにスコットランドに支社を設立している。
主催者の1企業、三井住友銀行・奥正之頭取はあいさつで、「環境アイデアをいかにビジネス化していくかが重要な課題。今後、インセンティブのあるしくみを構築していきたい」と意気込みを語った。
eco japan cup 2009 ビジネス部門受賞者
環境ビジネスアワード2009
ロールモデルというべき環境ビジネスに成功した企業を選定し表彰
・九州電力:地熱バイナリー発電
[内容]年間・昼夜を通して安定した地熱発電を積極推進
・日本ガイシ:NAS電池事業
[内容]高出力・大容量のNAS電池を世界に先駆けて実用化へ
環境ビジネス・ベンチャーオープン
個人事業者、NPOを含む中小企業、ベンチャー企業から環境ビジネスプランを募集
■大賞
マイファーム
[内容]耕作放棄地を減らして環境理解の場「体験農園マイファーム」へ!
■敢闘賞
日本バイオマス研究所
[内容]新規微細藻類による二酸化炭素吸収、バイオマス固形燃料発電事業
■三井住友銀行賞
清和工業
[内容]設備電源自動遮断装置
■環境ビジネスウィメン賞
ア・ダンセ
[内容]ブルキナファソにおける住民森林管理グループ生産のシアバター使用石鹸販売事業
■JP 地域共存ビジネス賞
仲田種苗園
[内容]地域性種子を活用した都市の生物多様性の復元
■技術審査員(GE)特別賞
HYPER DRIVE
[内容]世界初!高効率・低コストの波力発電システム「人工筋肉波力発電」
※月刊「環境ビジネス」2010年2月号の内容を掲載しています。
