地下2階、地上25階、延床面積約81,000m2の茨城県庁舎は、1998年に竣工された新しいビルだ。隣接する議会棟や福利厚生棟と受電や空調熱源などを共通化しており、それらも含めた合計約10万m2の建物を一体的に管理している。
茨城県はこれまで、県庁エコオフィスプランを制定して省エネに取り組んできた。空調時間の限定、窓際個別空調の1日6回強制停止、照明の1日4回一斉消灯などを実施。また、年に2回、パソコン掲示板で省エネ活動を職員に要請。フロアごとに省エネ担当責任者を選任し省エネ活動を徹底している。

省エネ効果の大きかった熱回収ヒートポンプユニット
その結果、2007年度のエネルギー消費量は、1999年度比20%カット、2007年までの8年間で、累計約3億円もの電気料金の削減を達成した。
2007年、県は日本ビルエネルギー総合管理技術協会(以下、ビルエネ協会)から「ビルの省エネ推進制度」への登録依頼を受け、これまでの省エネ活動の客観的評価も知りたいということで、参加を決めた。もし表彰されれば、県の積極的な省エネの取組みをPRでき、県民や企業の省エネ活動への啓発にもつながる。そのうえ、取組みを行っている県職員や関係者にとっても励みになるはずだ。そう考えて、管財課設備管理グループが担当となり表彰制度にも応募することになった。
茨城県庁舎は比較的新しいビルなので、機器の導入よりも、運用面での改善をさらに徹底することにした。
エレベーターの夜間の間引き運転、照明の間引きと昼休みの消灯。空調は温度管理を徹底し、空き会議室の空調を停止して無駄を省いた。冷却塔は2台から1台に削減。さらに、室内環境測定データを勘案しながら、100カ所以上もある手動弁による外気の取入れ量を季節別に調整するなど、手間も惜しまなかった。
設備面も見直し、未導入だったカ所にインバータ式の1次及び2次冷水循環ポンプ2台を導入。必要流量に応じて流量調節できるようにした。
茨城県総務部管財課 課長 鈴木健一氏は、「省エネは経費削減効果のほか、環境問題に真面目に取り組む姿勢が企業イメージのアップにつながる。ぜひ、積極的に取り組んでいただきたい」と喚起する。
ビル省エネ推進表彰制度によって省エネのさまざまな効果が知れ渡り、参加企業が増えて、地球温暖化防止への取組が広がることが期待される。
茨城県は、地球温暖化防止計画で2010年までに4.6%の排出削減を目指している。
また、県庁は1997年にエコオフィスプランを策定、1998年度から、電気使用量や燃料使用量の削減など温室効果ガス削減に向けた取組を実施してきたが、最初の数年間は、かえって悪化したこともあったという。しかし、10年越しの取組みは徐々に成果をあげ、ついに2007年には1990年比20%という大きな成果をあげることができた。
2006年度〜2010年度
2010年度における温室効果ガス総排出量を1990年度比4.6%削減
※1990年度比4.6%削減については、
・各種アンケート、聞き取り調査などにより集計した結果、可能と考えられる数値であること
・国の、1990年度比削減値6.0%から京都メカニズム分1.6%を引いた数値4.4%との比較からみて、妥当な数値と考えられる
などが根拠となっている。
・追加対策なしの場合の2010年度の排出量:5,378.5万トン(1990年度比6.9%増)
・追加対策ありの場合の2010年度の排出量:4,827.2万トン(1990年度比4.0%増)
・森林吸収源対策:27万トン
・2010年度の排出量目標:4,800万トン
・ビルの省エネ大賞(日土地ビル)
・ビルの省エネ大賞(新日鐵都市開発)
・ビルの省エネ大賞(茨城県庁舎)
※月刊「環境ビジネス」2009年3月号 大特集「省エネ対策」の内容を掲載しています。
掲載内容は、2009年2月時点のものです。
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・日清製粉グループ/ニューマエコ
すぐ効く運用改善と補助金活用法
「改正省エネ法対策」
補助金活用事例
選ばれる補助金事業申請のポイント
「見える化」の進め方
7月31日の提出期限間近
「エネルギー使用量届出書の書き方」
78店舗の電力使用量を見える化 運用改善だけで2年で4800万円を削減
性能、パフォーマンス急上昇で新時代
「LED照明の使い方」
最新!省エネ照明活用法
高効率照明の選び方
LED関連補助金一覧