驚異の省エネ事例!オール電化工場 CO2 99%削減

加ト吉
水熱源・空気熱源のヒートポンプ併用で生産工程導入が可能に

加ト吉新潟魚沼工場が排出している燃料由来のCO2は、年間1万8408トン(2007年度)だ。 加ト吉直営の国内工場の中で最大の生産規模を誇るため、CO2削減に向けた取り組みを他工場に先駆けて行ってきた。 その一環として、2009年3月より水熱源と空気熱源の2種類のヒートポンプを、冷凍麺のゆで工程と無菌包装された米飯の冷却工程に導入している。 新潟魚沼工場の近藤武夫氏は、「化石燃料でお湯を作るのと比べるとヒートポンプは大幅なCO2削減ができます。 これを機に工場の電化を進め、クリーンなエネルギーへの燃料転換をしていきたい」とその意図を話す。


最初の検討段階では、水を熱源として温水と冷水を同時に作り出すヒートポンプを、冷凍麺をゆでたあとの冷却工程に導入する予定だった。 「同じ冷凍麺のラインで使う方が、設置費用も抑えられる」という判断からだったが、ゆで麺の冷却熱は熱源として活用するには大きすぎ、ヒートポンプだと逆に現在使用している冷凍機と比べてCOPが悪くなってしまう。 そこで、工場の別のラインで熱源を探したところ、無菌包装された米飯の冷却工程を発見。 生産量に合わせて湯量を調整できるよう、空気熱源の2台のヒートポンプを追加し、貯湯槽を設置した。

2ヵ月半の工事を経てできたこのシステムは現在順調に稼働しており、近藤氏によると年間で220トンのCO2削減を見込んでいるという。

ヒートポンプ

ゆで工程の給湯を行う空気熱源のヒートポンプは、普通は外に設置するところを工場内の出荷準備室に設置して一石二鳥の結果を得た。 吸熱による冷却効果で、準備室の食品の安全レベルと作業環境の向上も実現


加ト吉新潟魚沼工場

加ト吉新潟魚沼工場は、加ト吉の国内直営工場の中で最大の生産量を誇る




工場・生産プロセスの電化で大幅CO2削減を実現した事例

電化ファクトリー目次
従来の蒸気タービン方式ではエネルギーが無駄に消費される
ビールの発酵熱を回収して年間400トンのCO2を削減/サッポロビール
1分以内に600℃まで急速加熱 厚板の高品質化と省エネルギーを両立する誘導加熱設備/JFEスチール
電線のサイズアップで送電ロスが半減/日本電線工業会
ヒートポンプで実現 15トンボイラ1基分の蒸気レス化/日野自動車
パスタ製造工程のオール電化でCO2 99%削減を達成/フクヤマパスタージャ
気化式加湿器導入で不良品率3%未満を目指す/市光工業
・水熱源・空気熱源のヒートポンプ併用で生産工程導入が可能に/加ト吉


※月刊「環境ビジネス」2009年8月号 巻頭特集「電化ファクトリー」の内容を掲載しています。 掲載内容は、2009年6月時点のものです。