燃料電池関連のニュース(2010年)

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2010年の燃料電池関連のニュースをまとめています。


2010/03/10

村田製作所 世界最薄のモバイル用燃料電池向け液体搬送用ポンプを開発

村田製作所は、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器用の燃料電池向けに、小型の液体搬送デバイス「マイクロポンプ MZPシリーズ」を開発した。今回開発した製品の外形寸法は、24×33×1.325mm。同社の圧電体技術や機構設計技術、流体シミュレーション技術を融合し、燃料電池用途としては世界最薄を実現した。また、セラミック技術の導入により、一般的なポンプと比べると電力を90%以上削減でき、駆動電圧は12Vp-p(±6V)と低電圧駆動だ。

モバイル機器向けの小型で大容量な電池・電源として、直接メタノール型燃料電池(DMFC)への期待が高まっているが、商品化に向けて、ポンプ等の周辺回路の小型化・低消費電力化が課題となっていた。同社では、今回開発した製品を、モバイル用燃料電池だけでなく他の用途にも展開していく考えだ。



2010/03/03

IHI・ボーイング 航空機電源用の再生型燃料電池システムを開発

IHIは、米ボーイング社と共同で、航空機電源用の燃料電池システムについての研究を開始する。両社は、充電可能で、エンジンとは独立して電気を供給することができる、「再生型燃料電池システム」の製品化をめざす。再生型燃料電池は、発電機の発電能力に余裕があるときに水素・酸素を生成・保存し、電力不足時に、蓄えておいた水素・酸素を使って発電するシステム。同システムを組み込んで航空機電力システムの最適化を行い、発電機による発電量削減や電力システムの小型軽量化を図ることで、燃料消費量が節減できる。今後、プロトタイプを試作し、2010〜2011年には地上で技術実証試験を実施する。2013年までにギャレー(旅客機用厨房設備)などの補助電源として実際の航空機に搭載し、実証試験を行う計画だ。

現在、航空機に必要な電力は、主にジェットエンジン駆動の発電機により得られている。発電能力はジェットエンジンの出力に比例するため、高度上昇中や巡航中は余裕があり、地上移動時や降下中は不足気味となる。



2010/02/19

住友商事 非白金触媒技術を導入した燃料電池モジュールを初公開

住友商事は、英国ベンチャー企業ACALエネルギー社とともに、白金触媒を使用しない燃料電池モジュール「FC Engine」を開発した。3月3日(水)から東京ビッグサイトで開催される第6回国際水素・燃料電池展(FC EXPO 2010)で、試作機を初公開する。両社は、1kWから100kWまでの市場をターゲットに「FC Engine」の開発を進め、2年以内に実用化・商業化する計画だ。

ACALエネルギーの燃料電池はPEFC(固体高分子形燃料電池)を進化させたもの。従来のPEFCでは、正極・負極両側に使用する白金触媒が高コスト化の要因となっていた。ACALエネルギーは特許技術「FlowCath®」により、正極側に白金触媒をまったく使わず、より安価な化合物に置き換えることに成功。負極側でも従来型に比べ、白金の使用量を最大90%削減できると見込む。また、熱や水分の制御の簡略化も可能で、システムコストの削減、耐久性の向上につながるという。



2010/02/02

富士経済 25年度、国内燃料電池市場は09年度比99倍の1兆6,133億円

富士経済は、国内の燃料電池システム市場について調査し、将来展望を報告書にまとめた。同報告書では、燃料電池システム市場は、2018年度までは住宅分野を中心に拡大し、その後は自動車分野が拡大して市場を牽引、2025年度は自動車分野(燃料電池車)が同市場全体の61%、住宅分野が31%を占め、二大市場を形成すると予測している。燃料電池車市場の2009年度見込みは6億円で、2025年度予測は09年度比1,650倍の9,900億円。燃料電池車は、2015年度以降に本格的に市場導入され、2020年度に10万台に、2025年度には45万台の市場に拡大するとみている。住宅分野市場の2009年度見込みは146億円で、2025年度予測は09年度比35倍の5,070億円。燃料電池システム市場全体では、2009年度見込みは163億円で、2025年度は09年度比99倍の1兆6,133億円になるとみている。

注目の燃料電池システムの市場では、家庭用PEFC(固体高分子形燃料電池)システムが、2009年度見込138億円に対して、2025年度は09年度比20倍の2,730億円になると予測。実証実験で、同システムが家庭部門のCO2排出抑制に大きな効果があることが確認されており、今後の追い風になるとみている。また、携帯機器用燃料電池システムは、2009年10月時点で商品化している国内メーカーは東芝1社(教材、玩具などの商品は除く)。燃料にメタノールを利用するDMFCと水素を利用するPEFCの2タイプの燃料電池が市場に出揃うのは2010年で、それ以降に市場が動き出し、2025年度の出荷台数は1,730万台に達すると予測している。



2009/12/15

東京ガス 固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムの実証運転開始

東京ガス・京セラ・リンナイ・ガスターの4社が開発している固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムについて、東京ガスがNEDOの助成事業に参加し、実証運転を開始した。

同事業は、NEDOの「固体酸化物形燃料電池実証研究」として行うもの。東京ガスは、今月から、東京都国分寺市と神奈川県横浜市の戸建て住宅にSOFCシステムを設置し、実証運転を行っている。2010年度は新たに4台のシステムの運転を開始する予定。同システムを使うことで、従来のシステム(火力発電所からの給電と都市ガスからの熱供給)に比べ、一次エネルギー消費を約45%、CO2排出量を約55%削減できる。また、同社は「横縞形セルスタック」の耐久性向上にも取り組んでいる。これまでは1年程度とされていたが、今回、技術的な改良により5年程度の耐久性が見込める結果が得られた。横縞形セルスタックは、1本のセラミック基板上に多数の単セルを直列で接続したもの。基盤部分に安価な絶縁性材料を利用できるため、量産による低コスト化が期待されているが、その耐久性の低さが問題となっている。

4社は2005年2月から、SOFCシステムの実用化に向けた開発を行っている。セルスタックバンドルの開発を東京ガスと京セラが、発電ユニットと貯湯ユニットの開発を東京ガス、リンナイ、ガスターが担当している。



2009/11/19

ジャパンエナジーほか 市販灯油を原燃料とする業務用燃料電池システムを開発

ジャパンエナジーと住友精密、日本ガイシは、市販灯油を原燃料とする業務用の3kW級固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムを共同開発したと発表した。今回開発した「3kW級灯油型SOFCシステムプロト機」は、定格出力3kW級、動作温度750℃。3社は、それぞれが持つ技術を融合してシステムに活用。ジャパンエナジーが灯油燃焼技術を用いて燃焼効率の高い起動用灯油燃焼器などを、日本ガイシがセラミック技術を用いて発電効率の高い流路内蔵型セルスタックを、住友精密が熱マネージメント技術を用いてSOFC排熱を高度に熱交換するシステムなどを新たに開発した。実用化に向けて高効率化とコンパクト化を図り、2010年度に実負荷環境下での実証試験を行う予定。



2009/10/22

東芝 モバイル機器向け小型燃料電池を商品化、インターネットで限定販売

東芝は、携帯電話などのモバイル機器向けに、小型・軽量化した燃料電池「ディナリオ」を商品化し、同社の直販ウェブサイトにおいて3,000台限定で販売する。また、モバイル燃料電池本体と合わせて、専用の燃料カートリッジも発売する。同商品は、メタノールを燃料として発電する、ダイレクトメタノール方式を採用した燃料電池。小型化により持ち運びができ、電源がなくても充電できるため、モバイル機器の電池切れの問題を解決する、新しいコンセプトのモバイル電源として期待されている。同製品は、リチウムイオン電池とのハイブリッド構造で、専用燃料カートリッジから燃料を注入することで発電を始め、モバイル機器へ電気を供給することが可能となる。燃料注入時間は約20秒で、1回燃料を注入すると携帯電話を約2回充電できる。本体価格は29,800円(税・送料込)。5本セットの燃料カートリッジは3,150円(税・送料込)。



2009/10/22

アクアフェアリー モバイル機器向け燃料電池の事業化でGSユアサ子会社と提携

燃料電池の開発ベンチャーのアクアフェアリーは、同社が開発したモバイル機器向けマイクロ燃料電池の事業化について、ジーエス・ユアサ パワーサプライと提携したと発表した。同社は、モバイル機器向けの外部供給電源および内蔵電池への充電器として、純水素を用いるマイクロ燃料電池および燃料カートリッジの開発を手掛けてきたが、今回、携帯電話、携帯用音楽プレイヤー、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯用ゲーム機、ノートPCなど各種仕様に対応する充電器を開発し、サンプル出荷を開始している。2010年度の早い時期での市場投入を目指すなかで、製造および販売パートナーとして、ジーエス・ユアサ パワーサプライの協力を得ることで合意した。



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