環境ビジネス ブックレビュー

『サステナビリティと本質的CSR ―環境配慮型社会に向けて』

部下に読んでほしいこの1冊
ミニストップ株式会社
コミュニケーション推進部 部長
森出 芳孝

1981年ミニストップ株式会社に入社。現場販売、加盟店経営指導、広報IR、CA推進などに従事。 2008年にイオンCO2削減委員会リサイクル分科会事務局長、2009年に食品産業センター食品廃棄物発生抑制推進事業委員を務め、現在はコミュニケーション推進部長として、お客様サービス、環境・社会貢献、オーナー相談等を担当している。

環境 展示会の成功をサポート 拓殖大学政経学部・編
後藤敏彦+薗田綾子・監修・著
三和書籍/3,150円



新入社員教育からCSRレポートづくりまでマルチに使えるCSRの参考書

環境問題の解決努力が人類の至上命題になっている今、企業活動にも、社会貢献性や環境への配慮が強く問われるようになってきました。

本書は、CSRの基礎や本質をわかりやすく伝えるだけでなく、企業とサステナビリティとの関わりにも強く踏み込んだ一冊です。 内容も、用語解説のほか、日本の企業文化がわかる歴史背景や世界動向、他企業の事例など広範囲にわたりよくまとまっているので、本書をもとにした新入社員教育を行っても良いのではないかと思うほどです。

例えば、トリプルボトムラインという言葉を初めて聞く人は、おそらく何のことだかわからないでしょう。 フェアトレードやISO26000にしてもそうですが、環境の世界は言葉だけが先行して広がるケースが多いと思います。 そうしたいろいろなキーワードもわかりやすく掲載されており、多くの環境担当者が使う言葉がこの1冊で理解できるはずです。

私の場合は、常に机の上に置いておき、用語のチェックや図表の引用など、資料づくりの際の参考にしています。 参考文献が掲載されているので、深堀することもできて安心です。 CSR報告書の作成では、読者と企業担当者の視点の違いに関するデータ「環境報告書の問題点と差異」なども非常に役立ちます。

他企業のCSR事例からヒントを得ることもあります。 情報の新しさと豊富さは、企業との接点が多い監修の二人ならでは。 おもしろく、雑誌感覚で読み進めることができるので、電車のなかで読んでも眠くなるようなことはありません。

事例たっぷりのCSR参考書として、手元にあると必ず重宝する本だと思います。