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大串康彦 成功する環境技術の導入と事業化のための12の視点

循環ノウハウの循環

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米国・カナダは広いからごみは埋め立てるだけ?

日本では、米国やカナダは土地が広いから廃棄物はただ埋め立てればよいというイメージがあるかもしれない。しかし、先進的な取り組みをしている地域も少なくない。サンフランシスコ市はコンポスト可能物、リサイクル可能物、その他のごみの分別を徹底して、2010年には発生した都市ごみの77%をリサイクルした。

ロスアンゼルス市やシアトル市でもそれぞれ62%、51%の高いリサイクル率を達成している。(シーメンス グリーンシティインデックスによる)

著者が住むカナダのバンクーバー市ではすでに55%のリサイクル率を達成している上、2020年までに2008年基準で50%の固形廃棄物を減らす目標を設定した。

米国・カナダ全体を見ると廃棄物管理はまだ欧州や日本に比べ遅れているだろう。しかし、上記の都市をはじめ、野心的な目標を掲げて本格的な取り組みを始めた地域も増えてきた。

また、昨年ベンチャーキャピタルの担当者からは廃棄物処理技術は環境技術の中でも投資が増えている分野のひとつであるという話も聞いた。「ごみは運んで埋めればよい」という時代は終わり、北米の廃棄物管理の取り組みは今後強化されることはあっても緩和されることはないと考える。

まだまだ未熟な北米のEPR

カナダ・ブリティッシュコロンビア州は北米の中では18品目のリサイクルを推進するシステムを整備するなど「拡大生産者責任」(EPR)による政策が進んでおりリーダー的な存在である。Recycling Council of British Columbiaが毎年主催するZero Waste Annual Conferenceに北米中から廃棄物政策担当者や事業者が集まる。

しかし、このイベントで議論される北米の「EPR」は未熟、または「EPR」という名前を使っているが本当のEPRの概念からは遠いものもあると言える。元来OECDから提唱されたEPRの概念は、生産者が製品に対する責任を製品使用後まで拡大するということであった。(下図)

(※全文:2,731文字 画像:あり 参考リンク:なし)

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この記事の著者

大串 康彦氏
大串 康彦(おおぐし・やすひこ)
環境エネルギー技術国際事業開発コンサルタント

 2003年よりカナダ・バンクーバー在住。カナダの電力会社BC Hydroに勤務しスマートグリッドの戦略立案やイノベーションプログラムの運営を担当。そのときに日本技術のガラパゴス化を目の当たりにし、その後日本発の環境技術の海外展開とイノベーションの強化のためのサービスを提供するコンサルタント会社Japan-North America Cleantech Advisory Groupを設立。同社代表取締役。早稲田大学理工学部卒業・クィーンズ大学(カナダ)経営学修士(MBA)修了。東京生まれ。

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