電力自由化温故知新 ― 欧米の電力自由化の歴史から日本市場の未来を読む

FIT卒業のドイツ 再エネ普及のための次の制度はFIP そして入札へ(その1)

  • 印刷
  • 共有

2015年のドイツでは電力総消費量に対する再生可能エネルギー発電量の割合が32.5%に達しました。これを牽引してきたのは2000年に策定された「再生可能エネルギー法」、いわゆるFIT制度です。ただし、すでにドイツでは2014年8月にFITを卒業し、FIP(フィードインプレミアム制度)へと法改正を行っています。さらに2017年には入札制度へと移行する法改正が計画されており、現在はその法案作成の大詰めを迎え、大きな議論になっています。日本でもFITが施行され数年経ちますが、太陽光発電の普及という成果と並んでたくさんの問題が噴出し、制度改革が叫ばれています。ドイツでの制度改革の流れをおさらいするとともにFIP、入札制度を説明してみましょう。

ドイツの再生可能エネルギー発電の状況とFITの成果

2015年の再生可能エネルギー発電の割合は、ドイツ国内のグロスの電力消費量に対して32.5%になりました。以下にドイツの再生可能エネルギーの種類ごとの発電量と発電割合を一覧表で取りまとめてみます(表1)。

続きは有料会員登録後にお読みいただけます。

  • オンラインでは実務に直結する有益なオリジナル記事を掲載
  • 登録月(購入日~月末)は無料サービス
  • 環境設備の導入・営業に役立つ「補助金情報検索システム」も利用可能
  • 本誌「環境ビジネス」の電子ブックも読み放題
月額
1,300円(税込)
年額
15,600円(税込)

関連記事