用地開発からO&Mまで太陽光100MW建設、風力・水素事業の構想も

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福岡を本拠地に太陽光発電EPC事業を主力に全国で50MWの発電所建設の実績を積んでいるパワーマックス。モジュールやパワコン、架台の各メーカーをグループにもつ。用地選定からO&Mまで一貫して自社で担うのが強みだ。次の時代を見据え、風力発電事業に参入し、その先には自然エネルギーによる水素製造なども視野に入れている。

用地選定からO&Mまで

太陽光発電のEPCやシステム機器販売を主力事業とするパワーマックス。設計・施工で高い技術力をもち、同社が手掛けた沖縄・宮古島の発電所は6度の台風に耐え、北海道・江別の発電所は2mの積雪に耐えたほどだ。島根県浜田市のゴルフ場跡地を利用した総発電量11MW(現在さらに12MW増設中)のメガソーラーをはじめ、全国で50MWの発電所を建設。自社の案件として、さらに50MWの発電所も完成を予定している。

島根県浜田市のゴルフ場跡地を利用した総発電量23MW(予定)のメガソーラー(土地の形状に合わせた特徴あるMKGの架台)
島根県浜田市のゴルフ場跡地を利用した総発電量23MW(予定)のメガソーラー(土地の形状に合わせた特徴あるMKGの架台)

取締役副社長の渡邉氏は「EPC事業者でも、実の部分は外注している会社も多いようですが、弊社は経産局や電力会社への申請まですべて自分たちで行っています」と話す。EPC事業はグループの総合力を活かして現地調査から、用地選定、設計、調達、建設、さらにはメンテナンスまで一貫して自社で行う。グループにモジュールメーカーをもつが、そこは顧客のニーズに合わせて柔軟にモジュールや部材を調達し、高品質、低価格を実現する。

パワーマックスは福岡市にEPC事業の本社、東京・港区に営業と市場調査の役割を担う東京支社を置く。海外メーカーとのネットワークも豊富で、中国・常州の本拠地で太陽電池モジュール製造、世界37カ国に1GWの販売実績を持つZNSHINEの日本法人をグループにもち、架台はドイツのMKGと合弁会社を設立。

パワーマックス取締役副社長 渡邉氏(左)、取締役技術部長 江﨑氏(右)
パワーマックス取締役副社長 渡邉氏(左)、
取締役技術部長 江﨑氏(右)

ドイツMKGはヨーロッパで600MW以上の建設実績をもつ。「日本向けに台風や風雨に強い構造にしています。さらに、施工で地形を変えないから、土地造成の工期とコストをカットできます」と取締役技術部部長の江﨑氏。設置場所が山間部であろうと山を削ることなく地形に沿って架台を設置できるのもMKGの特長の一つである。

昨年には、マイクロインバータのNEPがグループに参画。マイクロインバータは太陽光モジュール1枚ごとにその裏側に取り付けるパワーコンディショナ(パワコン)だ。特に北米で市場を伸ばしている。ため池フロート型の300kW発電所で実証実験も進めている。パワコンで世界一のシェアをもつファーウェイとも長年協力関係で、日本での事業開始の頃から、日本規格の適合、さらには、気候風土に適した設計の助言をしてきた。

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