健康・安全・安心で長持ち 世代を超え受け継がれる100年住宅

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群馬県前橋市で創業から106年目を迎える篠田工務店。地域に根差し成長してきた工務店では、「健康・安全・安心」をコンセプトに、住み心地の良い漆喰の家を提供している。長寿命かつ資産価値の高い家づくりを追求し、家を購入する若い夫婦にも親切に対応するなど、地域の評判も上々だ。自然にも優しく、長く活用できる家を目指し、太陽光の提案やZEHに取り組んでいる。

漆喰(しっくい)の家

漆喰(しっくい)の家

篠田工務店では、手がける建物を全て「iestory=イエ・ストーリー」と呼ぶ。

「建物をただプロダクトとして作るのではなく、お客様と打ち合わせる過程も含めたプロセス、ストーリーを大切にしている」と、四代目社長の小林敏男氏。

そんな篠田工務店が、家づくりでこだわるのが、健康な素材、安全な素材だ。特に、内壁に「漆喰」を使用しているのが大きな特長だ。

漆喰は、耐火性・耐久性が強く、人体への悪影響や環境負荷を与えない優れた素材。しかし、工法に手間や時間がかかるため敬遠されがちだ。篠田工務店では、14~15年前からこの優れた素材である漆喰に注目し、経験とノウハウを積み、現在では標準仕様として内壁に使用。漆喰の壁は2年保証が通常だが、良質な材料と腕の良い職人を確保し、より優れた耐久性を実現、10年間の保証を約束している。

長い保証と安定した出力が魅力

株式会社 篠田工務店
代表取締役社長 小林 敏男 氏

篠田工務店では、2009年6月に長期優良住宅普及促進法が施行されて以降、全棟、長期優良住宅基準を方針に家づくりを手がけている。

「優れた素材を使用し、健康で安全で安心できる長命住宅。200年とは言いませんが、親子三代にわたって住めるくらいの100年住宅を作ろうと決めて、スタートしました」。

100年もつ長命住宅を作るにあたり、経済性を考えて提案しはじめたのが太陽光モジュールだ。2013年の時点で既に、新築における太陽光発電設備の設置が7割を超え、2014年には8割に。今期も設置件数が着実に増えている。「前橋市は日照時間の多い地域で、全国ランキングでも4~5番目です。ですから、太陽光を進めやすい地域と言えます」。

トリナ・ソーラーのモジュールを採用したのは、効率の良さとコスト面の優位性から。さらに、25年保証という長い保証も、長命住宅を作るうえで魅力的だったという。

トリナ・ソーラーでは、全てのモジュールに対し25年間のリニア出力保証期間を設定。加えて、両面ガラスモジュールの出力保証は30年間とさらに手厚くなっている。

篠田工務店では設置した太陽光モジュールについて、出力を実際に検証。結果は、モジュール出力保証よりも良い数値が出ており、その性能については裏付けを得ている。

「この4年ほどで結構なデータがたまりました。結果、最初は他メーカーのモジュールも使っていましたが、今ではほぼ100%トリナのモジュールになっています」。

現在設置済の太陽光モジュールに関してはユーザーからのクレームもなく、今のところ、1軒の不具合も発生していないという。

資産として運用できる家づくり

資産として運用できる家づくり

「国の方針としてZEHがありますが、我々はそれを最低ラインと捉えています」。

これまで住宅は造って壊すものだった。それが、品質が高く長もちする家、さらにZEHで光熱費もかからないとなれば、資産としての運用価値が出てくる。

一般の人が持つ老後の資産としては、キャッシュと不動産等が約3対7の割合だ。大部分を占める不動産=家は、これまで資産としてあまり機能しなかったが、今後、様々な方向で利用することができるようになると考えられる。

篠田工務店では、一般社団法人移住・住み替え支援機構(JTI)に登録したハウジングライフプランナーの有資格者が移住・住み替え全般に対する相談に応じる。転勤が決まった、年をとって老人ホームに移りたいなど、様々な理由で住宅を手放す必要のある顧客に対し、家を貸し出すという運用法を提案する。

「長期優良住宅、ZEH住宅といったレベルであるからこそ、資産価値も高まるのです。我々の建てる住宅は全て、資産として運用できるものにしていきたい」。

ただ家を建てるだけではなく、転勤したら、孫ができたらといったシチュエーションに合わせた資産形成の提案をしていく。将来的には、工務店自体で住宅を預かり運用していけるようなところまでチャレンジしていきたいという。

「健康・安心・安全のうち、〈安全〉の部分をより強化し、将来のお客さまの家だけでなく、人生の最後までの安全をサポートしていければベストだと思っています」。

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