低圧発電所でも簡単設置できる遠隔監視システム

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2017年4月にFIT法が改正され、太陽光発電のメンテナンスが義務化された。5月には九州電力が出力制御機能付きのパワコンに切替えを行うよう案内を発表。

このような流れを受けて、遠隔監視システムのTAOKE(タオケイ)が躍進している。その理由とは。

グローバルでは8,000ヶ所の設置を見込む

TAOKE株式会社 代表取締役 陸劍洲 氏
TAOKE株式会社 代表取締役 陸劍洲 氏

太陽光発電の遠隔監視システムで、急成長している企業がある。TAOKE(タオケイ)だ。昨年までの製品導入実績はグローバルで5,000ケ所程(発電所数)だったが、今年1年で8,000ケ所に届く見込みとなっている

日本市場では、FIT法改正によるO&M(太陽光発電の管理・保守)義務化の波の後押しもあり、更なる躍進が期待されている。

TAOKEの創業は2010年。「当時も遠隔監視システムはありましたが、発電所の現地端末にデータをためる仕組みがほとんどでした。クラウドという技術が世の中に台頭し始めた頃、太陽光の遠隔監視システムもクラウド型があれば、使いやすいと思い、TAOKEを設立しました」と代表取締役の陸劍洲氏は説明する。

低コストで設置しやすく多くの発電所の管理が可能

TAOKEの主力製品『スマートPV』は、クラウド型の遠隔監視システムだ。クラウド型ではない監視システムは、発電所内の端末にデータがあるため、データの一元管理が難しい。特に、低圧~ミドルクラスの発電所を複数多く持つユーザーにはコストもかかり、課題となっていた。

複数所有が多い低圧発電所を一括で確認できる
複数所有が多い低圧発電所を一括で確認できる
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「弊社の『スマートPV』は、低圧(数十kW)~ミドル(数百kW)の発電所を同時に監視し、比較などを行えるということが強みです。クラウドを使用していることで、サーバーを維持するコストも不要のため、安く管理できます」と陸氏。

筐体は、2.5cm×8.5cm×13.5cmと小型な上、130gと軽量だ。1機で12台までのパワコンの遠隔監視を行うことができる。急成長を遂げている秘密はまだある。現地での設定が非常に簡単なのだ。

「『スマートPV』が採用しているRS485通信は、正確なデータ計測が可能ですが、現地での設定が高度で難しいという問題がありました。そこを弊社では、携帯やスマホでQRコードを読み込むだけで、簡単に設定ができるという仕組みを開発しました」(陸氏)。

O&Mの視点に基づいて設計しているため、使いやすさにも定評があるという。

日本市場に合致

日本市場は世界的に見ても、低圧と呼ばれる太陽光発電所が多い。日本市場は、TAOKEの『スマートPV』の『低圧の発電所を一括で管理する』というコンセプトに合致しており、TAOKEは今後、日本市場に力を入れていきたい考えだ。

日本市場には2014年に参入し、すでに1200ケ所の発電所に導入の実績がある。『スマートPV』は、日本に流通している国内外のほとんどのパワコンメーカーに対応しているという。

「今後3年間で、日本国内だけで15,000ケ所の導入が目標です」と陸氏の目標は高い。その具体的な策としては、O&Mの事業所とのパートナーシップ作りに力を入れていきたいという。

「O&Mの事業所さんが、どういうものを求めているかを良く聞いて、要求に応え提案していくことで目標を叶えていきたい」(陸氏)。

出力制御に対応した新製品

九州電力は、2017年5月、太陽光発電事業者に向けて、出力制御機能付きのパワコンに切替えを行うよう案内を発表した。九州電力管轄内だけでも、2万件の出力制御システムの導入が必要だと言われているそうだ。今後の太陽光発電の増加に伴い、九州電力以外の電力会社からも同様の通達がある可能性もある。

こうした社会情勢に合わせて、TAOKEでは、「遠隔監視システムと出力制御システムのパッケージ製品」をリリース。オムロン、パナソニック、デルタ電子、ファーウェイの4つのパワコンメーカーにそれぞれ対応している。

他社製品に比べて安く、遠隔監視にも出力制御にも対応できるというのが最大の強みだ。「出力制御ユニットについては、各メーカーの純正品を採用しています。弊社でも出力制御ユニットを作ることは可能ですが、より安心感をご提供できるかと思い、純正品を採用することにしました」と陸氏。

「安い・使いやすい・信頼性がある」。3拍子揃ったTAOKEの遠隔監視システムは、今後も要注目だ。

※出力制御システムパッケージの資料を下記よりダウンロードできます。 バナー広告に関するお問合せはこちらまで!
TAOKE株式会社
〒141-0031
東京都品川区西五反田1-17-1 第二東栄ビル403
TEL:03-3490-6518


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