太陽光「屋根借り事業」の成功モデルを紹介します

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太陽光の屋根借り事業を展開する第二電力株式会社は、中小企業の工場や倉庫などを中心に設置件数約900件に上る。成功事例が少なかった屋根借り事業を軌道に乗せ、今後更なる事業拡大が予想される。一体どのようなビジネスモデルなのか?今回は、第二電力株式会社の寺井宏隆会長と、太陽光パネルメーカーであるサンパワージャパン株式会社の田尻新吾代表に話を聞いた。

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屋根置き低圧ソーラーを20MW規模に束ねる

(左)第二電力株式会社 代表取締役会長 CEO 寺井 宏隆氏 (右)サンパワージャパン株式会社 日本代表 田尻 新吾氏
サンパワージャパン株式会社日本代表 田尻 新吾氏
サンパワージャパン株式会社
日本代表 田尻 新吾氏

田尻  サンパワーは、高い技術で30 年以上にわたり太陽光業界を牽引してきた米国の太陽光パネルメーカーです。日本市場でのパネル納入実績は約1GWになります。パネルの特長はバックコンタクト方式の単結晶型であること。電極をセルの裏側にまわし、錫メッキされた厚い銅基盤により腐食やクラックによる影響をほとんど受けることなく耐久性に優れ、「40年稼働」を謳える独自設計になっています。

またセルの表側に電極がないためパネル全体で日差しを受けることができ、量産レベルでは世界最高の21%超という高い発電効率を達成しています。

そして、こうしたサンパワーの特長は、スペースが限定されるエリアであればあるほど優位性を発揮します。当社ではかねてから工場・倉庫などの屋根借り市場に注目してきました。しかし、探してみるとなかなか成功事例が見つからない。

そんな時に目に留まったのが、寺井会長が率いる第二電力のビジネスモデルで、これこそ我々のパネルに最適なモデルであると確信しました。

寺井 当社のビジネスモデルはシンプルで、関西・中部・東京地域の中小企業の工場・倉庫の屋根をお借りして、50kW未満の産業用低圧ソーラーを設置し、電力会社に売電するというものです。ただし、発電設備を単体ではなく300~400件束ねることで1プロジェクトとすることが特長です。1プロジェクト全体の出力は20MW規模で、投資額は約50億円程度と比較的大きなものとなります。

そして1プロジェクトごとに特別目的会社(SPC)を立ち上げ、屋根の賃貸借契約と太陽光発電設備を集約します。その際、発電所のメンテナンスは20年間、我々が引き受けます。

現在、設置件数は約900件、プロジェクト数は設備構築中のものも含めて4件あり、1つ目のプロジェクトはエネルギーサービス業のシナネン株式会社様にご出資いただき、2つ目のプロジェクトは「RE100」(※1)の主要メンバーである米国大手企業とパートナーシップを組んで事業を展開しています。3つ目のプロジェクトに関しても設置がほぼ終わり、同じ米国企業との提携を視野に入れています。また小規模ながら4つ目のプロジェクトも完成済みで、先般売電を開始したところです。

太陽光発電設備の場所貸し売電イメージ

太陽光発電設備の場所貸し売電イメージ

※1 企業活動を100%再生可能エネルギー(RE=Renewable Energy)で賄うことを目標に掲げる国際的な企業連合

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