BioFuels World 2009

注目続くバイオ燃料―BioFuels World、7月開催

国内最大のバイオ燃料専門のイベントBioFuels Worldが2009年7月22日(水)から24日(金)の3日間にわたり、パシフィコ横浜で開催される。原油価格や安定供給に対する懸念や政府の低炭素社会に向けた普及支援策を背景に、依然バイオ燃料への関心は高い。

BioFuels World 2008の会場風景

前回開催時の会場風景。研究開発・営業・マーケティング関連部署のビジネスパーソンを中心に5000名以上が集まる


昨夏の高騰から急落した原油価格は、4月中旬以降に再び上昇、1バレル=65ドルを上回る状況で推移している。現状、価格はまだまだ昨夏に及ばないものの、世界同時不況による所得減から、今後の原油価格の上昇に耐える体力は消費者にはさほど残っていない。こうした状況を考えれば、バイオ燃料への高い注目度が未だ維持されているのも自然な話といえるだろう。政府も2010年度までのバイオ燃料50万kL(原油換算)導入計画を続行中であり、優遇措置としてガソリンに混和したバイオエタノール分については地方揮発油税の免税を行っている。


今年度はバイオETBE20万kL導入

石油連盟では、政府の要請を受け、2010年までに、生物由来のバイオエタノールと石油系ガスを合成した「バイオETBE」84万kL(原油換算21万kL)の導入目標を掲げている。07・08年度の実証実験では、不況でガソリン全体の販売量が落ちる中、バイオガソリンの減少幅は少なかったという。本年度から本格導入し、首都圏を中心に各地で20万kLを販売する予定だ。新日本石油が先陣を切り、6月1日より東京、神奈川県などを中心に861ヵ所のSS(ガソリンスタンド)で、ガソリンと同価格のバイオETBEの販売を開始した。

石油連盟はバイオマス燃料供給有限責任事業組合(JBSL)を設立し、バイオETBEを共同調達し、現在はほぼ100%、ブラジルからの輸入に依存するが、今年度は、国内の事業者と契約し、国の補助金を利用してコストメリットがでた1万kL前後のバイオエタノールを調達し、国産バイオETBEの販売を予定している。


途上国への貢献度も高いヤトロファ

バイオ燃料市場の注目度は、これまでの食用資源による燃料ではなく、穀物価格への影響が小さい「非可食」の第2世代バイオ燃料を中心としたものに移行している。とりわけ、現状の森林資源を失うことなく、荒れた土地や主伐後の土地で栽培できるヤトロファは、途上国の雇用問題への貢献度も含め、中心的なトピックとなっている。国内では、木質や稲わらなどセルロース系を原料にした研究も進められている。


農林水産省など3省が支援施策も発表

3回目を迎えるBioFuels World 2009には、45社・団体が出展する(6月10日現在)。不況の影響で、昨年に比べると出展者は30%減ったが、逆に本気で、製造装置・プラントや原材料・部材などバイオ燃料事業に取り組む精鋭が集結する結果となった。研究・開発部門では、産業技術総合センターや森林総合研究所など、最先端の技術開発を行っている8つの研究機関の最新の成果を一覧できる。酵母の利用などケミカル分野の製造技術も見どころのひとつだ。自社技術の利活用方法などを研究機関に相談したり、同業者や異業種と交流する場としても活用できる。例えば、廃食油を使ったバイオディーゼル燃料の製造・販売に取り組むアンジェロが同業者に呼びかけて6月に設立したバイオディーゼル事業協同組合のブースでは、50の事業者・団体が加入し、賛助会員として廃食油の回収に協力するNPO、学校法人、食品メーカーなどの異業種も参画予定だ。

(独)農業・食品産業技術総合研究機構

基調講演・特別講演(3日間の受講料2000円)は、1日目に農林水産省・経済産業省・環境省が各省のグリーンニューディール政策を語る基調講演をはじめ、2日目に各地域で実践されたバイオ燃料利活用事例の発表、3日目に自動車メーカーによる講演などが予定されている。BioFuels World 2009では、循環型社会の実現、地域の活性化、雇用対策、自動車部品メーカーの対応など、様々な可能性を秘めたバイオ燃料のこれからが俯瞰でき、ビジネスや研究開発のヒントを得ることができるだろう。



BioFuels World 2009開催概要

会期:2009年7月22日(水)・23日(木)・24日(金)
会場:パシフィコ横浜〈展示会場&アネックスホール〉
同時開催:BioFuels World国際会議
主催:BioFuels World協議委員会
 委員長:坂 志朗 京都大学 大学院エネルギー科学研究科 教授
 副委員長:坂西 欣也 産業技術総合研究所、バイオマス研究センター、研究センター長
事務局:株式会社IDGジャパン、株式会社エコネン
HP:http://www.biofuels.co.jp/2009/
お問合わせ
 TEL 03-5800-3534
 FAX 03-5800-3979