環境ビジネス 2006年4月号

特集1
環境事故防止から危機管理まで先進企業の対策のすべて
リスク マネジメント・コミュニケーション
メーカーにとって最大の不安材料のひとつである「環境リスク」。
有害化学物質の流出をはじめとする事故は、
工場などへの物理的な被害よりも、地域住民などへの人的被害、
そして企業ブランドの毀損と、企業の存続すら危ぶまれるほどの影響をもたらす。
こうしたリスクを回避するために先進企業では、
どのような環境リスクマネジメントやリスクコミュニケーションに力を注いでいるのか。
環境リスク対策の現状を追った――。
【環境リスクの現状と国の施策】
企業・業界は率先して安全性データの発信を
◆淑徳大学 国際コミュニケーション学部 教授 北野 大 氏
法規制外の化学物質の環境リスク評価を推進
◆環境省 環境保健部 環境安全課長 上家和子 氏
高精度・高効率な環境リスク評価手法を開発
◆国立環境研究所 化学物質環境リスク研究センター長 白石寛明 氏
【企業・自治体の環境リスク対策】
「ちょっと変だな」が会社と自分の身を守る
◆田中危機管理・広報事務所 所長 田中正博 氏
サプライチェーンを含めた化学物質管理
◆ソニー
化学物質排出に規制より厳しい独自基準
◆本田技研工業
独自システムで化学物質を事前評価・管理
◆ブリヂストン
2006年度までに化学物質排出量30%削減を目指す
◆川崎市
【環境リスク対策支援サービス】
不動産投信の増加で急拡大するリスク評価サービス
◆損保ジャパン・リスクマネジメント
航空写真で迅速かつ低価格な土壌汚染リスク診断
◆アジア航測
天候変動による収益減少リスクをヘッジ
◆三井住友海上火災保険
特集2
自治体の負担減、廃プラの原燃料化
容器包装リサイクル法改正の行方
容器包装リサイクル法が施行されて10年を迎えるにあたり、
環境省の中央環境審議会、経済産業省の産業構造審議会の
両審議会で見直しの議論が進められてきた。
その最終報告案が、1月23日の合同審議会でまとめられた。
今回の見直しの議論によって容リ法はどう変化し、どのような影響を与えるのだろうか、
容リ法改正のポイントを徹底分析!
容リ法見直し最終報告案
リサイクル料金の余剰金を自治体と事業者で折半
法改正後の影響は
ペットボトルの獲得競争が激化
◆日本容器包装リサイクル協会
小売店の取り組み
減収の一方で増大化するリサイクル料金
◆日本チェーンストア協会
市町村の対応
プラスチック製容器包装の回収を開始
◆横浜市
注目されるRPFビジネス
低価格・小型RPF設備の開発で業界に新風
◆富士テック
廃棄物量の推移
プラスチック容器が100万t突破
データでみる容器包装リサイクル法
2004年度の再商品化委託総額454億円
事業者への対応
ただ乗り事業者36社へ支払い命令
特別企画
実践的なノウハウが凝縮
読まれる環境報告書の作り方
戦略をもった情報公開が必要
◆環境監査研究会代表幹事・後藤敏彦 氏
目的情報が素早く見つかる機能を充実
◆日本電気
ステークホルダーごとに内容を分類
◆セブン&アイHLDGS.
全編を学生の取材により構成
◆東芝 研究開発センター
優れた報告書で企業評価の向上へ
◆環境省総合環境政策局環境経済課
CSR推進へ頼れる認証機関
◆BSIジャパン(PDF)
報告書はコミュニケーションツール
目指すCSRのビジョンを明確に
◆クレアン代表取締役 薗田綾子 氏
新シリーズ
現場が生む環境ビジネス
環境自治体最前線 大阪府
太田房江・大阪府知事に聞く「環境行政の基本方針」
環境技術を海外に積極発信!
アジアの中枢都市・大阪を目指す
重点環境政策
地域主権の姿勢で実践的取組を展開
◆環境農林水産部長・草川大造氏
最新動向:大阪府エコタウンプラン
最先端・大規模施設で変わるリサイクル
【報告】エコタウンシンポジウム
【事例】RAC関西/近畿環境興産/中山エコメルト
リサイクル・アンド・イコール/バイオエタノール・ジャパン・関西
マーケティング&ビジネス
成長企業のユニーク販売戦略
焼酎かすをコンクリートに利用◆八光工業
GPSを使って廃棄物処理を追跡◆アイティフォー
バイオの力で悪臭を抑制◆ビッグベン
過剰包装なくしてごみの削減◆ウエスト
調理もできる燃料電池車◆東京精電
アスベストを固めて飛散を防止◆バイオ技研工業
農薬や化学肥料を使わずに病害防止◆中村産業開発
循環型社会の立役者に聞く!我が社のビジネスモデル
再利用から発電まで事業を拡大
◆市川環境エンジニアリング
省庁の動き
「アスベスト健康被害者救済法案が閣議決定」ほか
注目!今月の協会・団体
地域資源循環技術センター
環境ビジネス ニュース&プロダクツ
「家庭用燃料電池が注目のENEX2006レポート」ほか
環境イベント&セミナー
TECHNO-FRONTIER 2006
ビジネスに役立つ書籍情報
著者インタビュー/環境ビジネスマンお薦めの一冊/新刊書籍
技術の流儀
「自分の将来設計をイメージすると技術が見えてくる」
◆技術ジャーナリスト 武末髙裕
海外・国内環境事情
京都議定書なるほど講座
第3回 京都議定書とビジネスのつながり~排出量取引
食品リサイクル成功の秘訣
第4回 生ごみ発電で年間8270万円の投資効果
◆コープこうべ六甲アイランド食品工場
受賞事例に見る次なる戦略 環境賞 file.02
第16回 省エネ大賞
知らなきゃ損する環境キーワード file.02
京都議定書(活用編)
海外環境ビジネス探訪 メキシコ
「豊かな自然環境の保全に注力するとともに
再生可能エネルギーの利用を促進」
データで見る環境自治体 福島県会津若松市
10年間のごみ処理基本計画を策定
目標指標を改訂、さらなる減量化へ
必見 環境入札情報
インタビュー
変わる東京23区の廃棄物処理
東京都の一廃処理が各区に完全移管
優良業者育成には、制度見直しも必要
◆東京廃棄物事業協同組合理事長 渡邊省吾 氏
著者インタビュー
『自然に学ぶものづくり』著者
◆赤池 学 氏
学生レポーターが取材!環境ビジネス現場訪問
住宅設備機器業界編 INAX
2006年4月号/2006年2月26日発売 価格:840円(税込)