電力ビジネス基礎講座「グリッド(送配電網)の基本と仕組み解説」

電力ビジネス基礎講座「グリッド(送配電網)の基本と仕組み解説」LIVE配信講座
「市場で稼ぐ」ための前提は、すべて「グリッド」から始まっている。 接続待ち・高額負担金・出力制御。収益構造を理解するための必須リテラシーを学ぶ。
再生可能エネルギーの主力電源化や系統用蓄電池の普及により、電力ビジネスは卸市場での「量(kWh)」の売買だけでなく、容量・需給調整市場等の「多層的な価値」を組み合わせる時代へと変容しました。しかし、あらゆる市場取引の前提条件となる「グリッド(送配電網)の仕組み」をビジネス視点で理解できる機会は、極めて限られています。しかし、これらの市場取引の前提条件であり、事業の実現可能性を左右する程の「グリッド(送配電網)の仕組み」について、エネルギービジネスのフィールドで働くビジネスパーソンが理解できる機会は非常に限られています。
事実、多くの実務者が現在直面している「数年単位の接続待ち」や「数億円規模の工事負担金」という課題は、グリッドが持つ物理的な限界や「同時同量」「先着優先」といった電力供給の根本ルールの理解が問われます。
本講座では、グリッドを理系的な技術論としてではなく、ビジネスを成立させるための「収益とコストの起点」として理解します。 第1部では、日本の電力体制の変遷に加え、低圧から特別高圧(特高)までの区分がいかに設備投資、電気料金、そして保守管理コストの差を決定づけるのか、その構造を知ります。 第2部では、系統接続のボトルネックとなっている「空き容量問題」の正体や、先着優先を補完する「日本版コネクト&マネージ」の運用、FIP移行に伴う出力制御やオンライン代理制御といった運用手法を学びます。 第3部では、配電事業ライセンスや指定区域供給制度、さらにはデータセンターを調整力として機能させるモデルなど、グリッド制度の変容に伴う新たなビジネスとグリッドとの関係を整理します。
エネルギービジネスに関わる上で、「知らないと実務が理解できない」知識を体系的に習得し、変動する市場環境で的確な判断を下すための土台を作る講義です。
このような方にお勧め
- kW・kWhなどの物理単位が、実際の市場収益や電気料金にどう変換されるのかを知りたい方
- 「系統に繋げない理由」の背景を理解し、現実的な対応策を判断したい方
- 低圧・高圧・特高の区分が、設備要件や経済性に与える影響を把握したい方
- インバランスや出力制御など、再エネ・蓄電実務におけるリスクの仕組みを知りたい方
- 「配電ライセンス」や「マイクログリッド」等の新制度を業務に関連付けて理解したい方
講座実施日程
●講義実施日程 ZoomによるLIVE配信
2026年6月3日(水)10:00~ 12:30
●申込締切
2026年6月1日(月)11:00迄
講座カリキュラム
●講座カリキュラム
第1部:基礎理解編:日本の電力状況・料金の変遷とグリッドの役目と機能の基礎理解
・日本の電力の状況と電気料金の変遷
●地域独占体制(9電力)から5段階の電力システム改革を経て「完全自由化」に至った経緯
●震災や燃料価格高騰、再エネ普及が電気料金体系(基本料金・電力量料金・再エネ賦課金)に
与えてきた影響
・グリッド(送配電網)の役目
●単なる「導線」ではなく、発電と消費をリアルタイムで結び、電圧と周波数を一定に保つ
「巨大な調整装置」としての役割
・物理的メカニズム
●V/A/W/Whの定義と、AC/DC変換(インバータ)が再エネ・蓄電池ビジネスで果たす役割
・法的分離とライセンスの構造
●送配電部門の中立化(法的分離)がビジネスに与えた影響と、各ライセンス
(小売・送配電・発電・アグリゲーター)の定義
・周波数・電圧制御のメカニズム
●需給バランスが崩れるとなぜ周波数が乱れ、大規模停電を招くのか。同期機(回転機)の
慣性力と再エネ導入による慣性力不足の課題
・電圧維持のための調整実務
●定電圧送電を維持するための励磁電流調整と、変電所での調相設備の役割
・出力制御の背景
●需給バランス制約:発電過剰時の優先給電ルール
・送電容量制約
●送電線・変圧器の熱容量上限による制御
第2部:物理と実務編:電圧区分と需給バランスの基礎理解
・電圧区分と電気料金の連動実務
●低圧・高圧・特別高圧(特高)の境界線、受電設備(キュービクル等)のコストと、
区分ごとの保守・管理責任(電気主任技術者)
●料金体系の違い:電圧が高いほど単価が下がる構造と、基本料金を左右する
「契約電力」決定の仕組み
・需給バランス維持と「出力制御」の本質
●周波数制御のアナロジー:周波数を一定に保つための調整力の重要性。
●優先給電ルール
需給バランスが崩れる際の制御順位(火力抑制⇒揚水需要創出⇒他エリア送電⇒再エネ抑制)
・送電容量制約と「繋げない」理由
送電線・変圧器の物理的な熱容量上限による制約
オンライン代理制御(経済的出力制御)
第3部:課題突破と未来編:系統接続の理解と次世代戦略
・系統接続とビジネス
●卸電力市場(kWh)、容量市場(kW)、需給調整市場(ΔkW)のマルチユースによる収益最大化モデル
●先着優先ルールの壁
なぜ接続検討に時間がかかり、数億円の負担金が生じるのか。
●日本版コネクト&マネージ
ノンファーム型接続(混雑許容)による早期接続の判断基準と収益への影響
・配電事業ライセンス
●配電事業の民間開放
2022年度導入。自前で配電網を運用するメリットと、レジリエンス向上のマネタイズ
指定区域供給制度によるオフグリッド化:維持コストが高い系統末端部を切り離し、自立型グリッドを
構築する際の経済性(設備維持費 vs 託送料金)
●災害時の「自立運転」
系統停電時にのみ切り離して地域電源(PV・蓄電池・LPガス等)で電力の維持
・地域マイクログリッドとデータセンターの共生
●災害時の「自立運転」
●データセンターのUPSや蓄電池をグリッドの「調整力」として機能させ、安定化報酬を得る具体策
講師紹介

株式会社日本総合研究所
リサーチ・コンサルティング部門ストラテジー&インダストリーユニット環境・エネルギー・資源戦略グループ シニアコンサルタント
福田 凱大 氏
東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。大手鉄鋼メーカーを経たのち株式会社日本総合研究所に入社。メーカー在籍時は高炉工場の生産管理・操業設計を担当。日本総研入社後は、一貫して環境・エネルギー・資源分野、とくに電力・水素関連テーマに関するコンサルティング業務に従事。電力分野においては、政策・市場動向を踏まえ再エネ開発事業の定量評価等を支援。

株式会社日本総合研究所
リサーチ・コンサルティング部門ストラテジー&インダストリーユニット環境・エネルギー・資源戦略グループ シニアコンサルタント
栗木 亮 氏
リサーチ・コンサルティング部門シニアコンサルタント 東京工業大学大学院後期博士課程修了。大手化学メーカーを経たのち株式会社日本総合研究所に入社。メーカー時代では蓄電池関連の研究開発業務に従事。日本総研に入社後は一貫して環境・エネルギー分野に関するコンサルティング業務に従事。特に、電力政策を抑えつつ、再エネ開発事業、系統用蓄電池事業に関する各種リスク評価、事業性評価を支援。
講座概要
受講形態 | LIVE配信(Zoom) お申込み後、開催日程が近づいてきたタイミングで事務局より、接続先や講義レジュメのご連絡をさせていただきます。 | |
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受講料金 | 1名受講 | 45,000円(税込 49,500円) |
受講のご案内 | 【実施上の注意】 | |
注意事項 | 受講は申込者本人に限ります。他人に貸与・譲渡することはできません。 | |












