環境負荷可視化講座

発注先からの脱炭素要請が加速する今、SCOPEとLCAの理解が急務!
国内外の環境規制とサプライチェーンの変革を対比し、製造業における「環境負荷可視化」の本質と「攻めの経営戦略」を紐解く
グローバルな脱炭素化の潮流において、製造業を取り巻く環境は劇的な変化を遂げています。サプライチェーン全体の温室効果ガス(GHG)排出削減が求められる現代、主要な発注先企業や取引先からの脱炭素化の協力要請は急増しており、製造業に従事する事業者にとって、SCOPE3やLCA(ライフサイクルアセスメント)の正確な理解と体制構築は、もはや避けて通れない急務の課題となっています 。
本講座では、製造業が直面する国内外の厳格な環境規制対応から、実務に直結するCO2算定ロジックまでを体系的に網羅。前半では、欧州のESPR(エコデザイン規則)やDPP(デジタル製品パスポート)の導入 、さらにはネジ・ボルトをはじめとした鉄鋼・アルミ製品に直接的な影響を及ぼすEU-CBAM(炭素国境調整メカニズム)などのグローバルな規制動向を整理 。国内においても一定規模以上の建築物で義務化されるライフサイクルカーボン(LCCO2)評価制度のロードマップを紐解き 、製品の一生(ゆりかごから墓場まで)を評価するLCAが、これからの製造業の必須知識となる背景を客観的に捉えます 。
後半では、現場で即座に実践できる具体的な算定ロジックと運用の変革に焦点を当てます 。「活動量×原単位」というLCA/CFP(カーボンフットプリント)計算の基本4ステップから 、実務で必ず直面するデータ欠如時の文献・類似プロセスの代替アプローチ 、さらには1つの工程から複数の製品が生み出される場合の「アロケーション(配分)」の適正なロジックまでを詳しく解説 。他社平均データ(二次データ)に頼る算定から脱却し、企業固有の「一次データ」を収集・提供できる体制への移行プロセスを示します 。
また、環境負荷可視化を単なる一過性の対応業務に終わらせないための、設計・開発・製造が一体となった「部門横断の組織づくり」や、原材料の軽量化・薄肉化によってサプライチェーン連携での大幅な削減を達成したメーカーの先進的な成功事例も解説 。サステナブルファイナンスを活用した資金調達の機会やリスク管理の視点、バックキャスト手法を用いた経営戦略への落とし込み方も詳説 。
本講座を通じて、環境情報の可視化を「守りの対応業務」から企業の競争優位性を築く「攻めの環境経営」へと転換させ、中長期的なサプライチェーン連携をリードするための実践的な視座をお届けします 。
このような方に
●発注先や取引先からの「CO2排出量データ(一次データ)」の提出要請に、正しくスピーディーに応えたい方
主要顧客から「製品1個あたりのCFPを出してほしい」「他社平均ではなく御社独自のデータを」と求められ、何から手をつければいいか困惑している方。業界標準の算定ルールを理解することで、過剰な負担を避けつつ、取引先が求める精度(一次データ収集の原則)を満たした環境情報を自信を持って提示し、今後の継続取引や新規受注のアドバンテージに繋げたい方。
●製造業における環境負荷可視化の本質的な意味と、部門横断での共通言語を理解したい方
単なる規制対応としての業務ではなく、地球温暖化や自然災害の激甚化、プラネタリーバウンダリーといった地球規模の限界を背景に、なぜ今企業がサステナビリティを経営に落とし込む必要があるのかという本質を学びたい方 。
さらに、LCAやCFPの基本ロジックを身につけ、社内コミュニケーションや部門横断での迅速な経営判断に活用できる共通言語を習得したい方 。
●SSBJ基準確定に伴うプライム企業の「Scope3」開示義務化への具体策を講じたい方
2027年3月期からの義務化待ったなしの状況において、時価総額3兆円超の企業から始まるGHGプロトコルに基づく厳格なScope3開示要件の全貌を把握したい方 。
自社だけでなくサプライチェーン全体(上流・下流)を巻き込んだ排出量算定に求められる具体的要件を整理したい方 。
●次期GXリーグの参画要件と、サプライチェーン脱炭素化の要請への対応に備えたい方
自社のScope 1・2の排出量算定や削減目標設定に留まらず、GX製品・サービスの積極的調達やCFP(カーボンフットプリント)の算定・目標設定など、2030年に向けた複数のコミットメント要件の選択と実務への落とし込み方を整理したい方 。
また、大企業からサプライヤーへ急速に広がる脱炭素化の要請に適切に応え、サプライチェーンの再構築に備えたい方 。
●LCA(ライフサイクルアセスメント)の国際規格に基づき、自社製品の正確な環境影響を算定したい方 ISO14040/14044に準拠した「ゆりかごから墓場まで」の定量評価手法を学び、「目的と範囲の設定」「インベントリ分析」「インパクト評価」「結果の解釈」という実践的な4ステップの計算手順を習得したい方 。
地球温暖化だけでなく、有害化学物質、資源消費、水消費など、国や地域で異なる多岐にわたる評価領域の軽重を整理したい方 。
●製品開発の初期段階から「エコデザイン(環境配慮設計)」を戦略的に組み込みたい方
製品の一生(ライフサイクル)における温室効果ガス排出量を見える化し、新旧製品の比較や、デザインレビューの段階でLCAデータを評価対象とする設計プロセスへの導入ステージを理解したい方 。
先行企業が実践する「何で作るか(原材料調達の最適化)」に焦点を当てた、製品改善や生産プロセス改善の攻めのアプローチを学びたい方 。
講座カリキュラム
講義時間:120分
第1章:環境問題の本質と背景
- 環境問題の本質について
- 地球温暖化と自然災害
- 地球温暖化と第2、第3のコロナ?
- 地球の限界(プラネタリーバウンダリー)の認識
- 気候変動による影響
- カーボンニュートラルとは?
- GXが目指すカーボンニュートラル
- ネガティブエミッション技術とは?(NETs)【吸収・除去】
- 世界の約束(各国の削減目標)
- プライム企業のSCOPE3の開示義務
- GXリーグ
第2章:「SCOPE3」と「LCA/CFP」
- 用語が意味していること(SCOPE3・LCA・CFPの定義)
- サプライチェーンでのGHG排出量とは
- SCOPE3の15のカテゴリーについて
- ライフサイクルアセスメントの国際規格
- LCAで可能な評価領域
- SCOPE3とLCA(CFP)の関係性
- SCOPE3のカテゴリー毎の排出量の傾向
- 一次データの収集の推進
- サプライヤー側のCO2排出量の算定イメージ
- 欧州における環境規則のつながり
- 環境配慮設計(エコデザイン)とは
- Ecodesign for Sustainable Products Regulation(ESPR)
- 国内の建築物・建材LCAの動向
- LCAに係る動き(グローバルな規制・動き)
第3章:LCAの算定方法について
- ライフサイクルアセスメントにできること
- LCA算定例(アイロンのCFP算定ステップ)
- ライフサイクルでの影響度合い
- 自動車の評価(LCAの試算結果・将来シナリオ)
- LCA導入ステージ
- LCAの構成(枠組みと手順)
- 目的と調査範囲の設定
- 製品システム
- システム境界
- 機能単位の設定
- インベントリ分析
- フォアグランドデータとバックグラウンドデータ
- LCAを実施する上での評価範囲(詳細フロー)
- 環境影響評価
- 影響評価がなぜ重要なのか?
- ライフサイクル影響評価(インパクト評価)の構成要素
- 影響領域指標の算出(特性化)
- ライフサイクル影響評価の必要性
- LIME(Life cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling)について
- 解釈
- 解釈の構成要素
第4章:算定のテクニックについて
- 計算のまとめ(基本の計算は4ステップ)
- 収集する活動量データと原単位の選択(計算は「活動量×原単位」)
- LCAに要する時間・コスト(目的に応じた適切なバランス)
- データ収集:ライフサイクルの遡り方
- データの欠如の場合(プロセスA、排出ゼロ、類似プロセス)
- マルチインプット・マルチアウトプットの場合
- アロケーション(配分例と手順)
第5章:環境可視化を攻めに!
- CBAMについて(EU炭素国境調整メカニズム)
- サプライチェーンでの脱炭素化の流れ(大企業からサプライヤーへの要請状況)
- サプライチェーン連携削減への動き事例(Goldwin・日本ハムなどの取組事例)
- サステナブルファイナンスの流れ・脱炭素事例
- バックキャストを用いたサステナブル経営手法
- 脱炭素、サステナビリティ戦略は「リスクと機会」
- 戦略的な環境経営を!
講師紹介

一般社団法人サステナブル経営推進機構
事業本部 本部長
鶴田 祥一郎 氏
2007年、社団法人産業環境管理協会に入社。エコリーフ(現:SuMPO EPD)およびカーボンフットプリント(CFP)制度の構築・運用に携わり、LCAコンサルティング業務に従事。2015年より2年間、環境省地球温暖化対策課へ出向し、技術開発実証業務に従事。2019年、一般社団法人サステナブル経営推進機構の設立に伴い転籍。 2023年、株式会社LCAエキスパートセンター(現:株式会社SuMPO NEXT)を共同設立し、取締役を兼任。現職では、LCAをはじめとする各種コンサルティング業務やSuMPO EPDプログラムの運営に携わる。2026年4月より現職。
講座概要
受講形態 | 宣伝会議オンライン内でオンデマンド配信 お申込み日から30日間視聴可能。 | |
|---|---|---|
受講料金 | 1名受講 | 45,000円(税込 49,500円) |
受講のご案内 | 【実施上の注意】 | |
注意事項 | 受講は申込者本人に限ります。他人に貸与・譲渡することはできません。 | |












