電力ビジネス分析講座-4大市場解説編

複雑な電力取引制度を理解し、市場の不確実性に対応するために
複雑な電力取引制度を徹底的に分析し、市場の不確実性に対応する一歩先への視座を獲得する。
電力ビジネスは、高い固定費比重という構造を持ちながらも、卸電力、需給調整、容量市場、非化石価値といった独立かつ変動性の高い市場に収益を依存せざるを得ない事業構造です 。小売事業者、発電デベロッパー、金融機関、そして蓄電池インテグレーターを含むすべての実務家にとって、市場制度の変革に対するアップデート不足は、数億円規模の事業機会逸失や致命的なリスクに直結します 。そこで本講座では、実務担当者が市場変化に対応する視座を見つけるために、各市場の特徴や、複雑に絡み合う市場の「歪み」、これから訪れる「抜本的なルール刷新」を見極めるための「実務担当者の視座」を解説します。
【学ぶべき論点:制度の「現在地」と「次なる取引ルールの刷新」】
本講座では電力ビジネスの収益ポートフォリオを中核となる4大市場のメカニズムと、新市場導入に伴うシナリオを解説
●市場構造の構造的分析とメカニズム
「量(kWh)」「調整力(ΔkW)」「供給力(kW)」「環境価値」に細分化された電力価値の源泉を紐解きます 。足元で変更されている需給調整市場の価格上限改定(15円/kW・30分)や募集量削減、容量市場の「2段階シングルプライス方式」や長期脱炭素電源オークションの20年間投資回収ルールなど 、中長期の投資判断の土台となる仕組みを理解
● 足元の市場リスク分析
「ホルムズ海峡閉鎖による燃料費高騰」など 、メリットオーダーに影響を与える突発的な高値約定リスクの裏側を構造的に分析
●次世代市場への移行とパラダイムシフト
事業者が「いくらで売りたいか(価格入札)」を自ら決定する現行制度から 、Three-Part Offer(起動費、最低出力費用、増分費用カーブ)を登録して市場運用者が一括最適化する「同時市場(Co-optimization)」への変革がもたらす収益へのインパクトを先取り
●ライセンス事業者別のインパクト予測
小売電気事業者、蓄電池事業者、再エネ・安定電源開発者、そしてレンダーの視点から 、2028年度開始予定の「中長期取引市場(義務的先渡市場)」への移行や同時市場化が 、プレイヤーごとの収益ポートフォリオや資金調達にどう影響するかを解説
このような課題をお持ちの方に
●価値の連動性を評価したい方
細分化された「kWh」「ΔkW」「kW」「環境価値」それぞれの市場が 、今後の非化石市場の上下限価格改定(2027〜2028年度)等によってどう相互に連動し 、事業のポートフォリオに影響を与えるかを構造的に理解したい方
●実務直結のリスクシナリオを理解したい方
小売事業者、発電デベロッパー、金融・リース会社、蓄電池事業者の立場から 、各電力市場の収益機会とリスク(出力制御、カーボンプライシング等)を評価する具体的な評価視座を獲得したい方
●制度変更に備えた戦略を構築したい方
需給調整市場における応札価格規律の強化や 、2028年度から導入される「中長期取引市場」の義務履行が 、自社の小売調達戦略や電源投資の予見性にどのような影響を及ぼすかを把握したい方
● 同時市場の影響を予測したい方
「価格入札」から「コスト登録(Three-Part Offer)」への移行が 、蓄電池のアービトラージビジネスや火力の起動費回収に与えるインパクトを見通したい方
●中長期の投資判断を下したい方
容量市場のNet CONE引き上げや影響緩和措置の改定 、GHGプロトコル(スコープ2)改定案に伴うアワリーマッチング(時間帯別マッチング)のトレンドなどを学びたい方
講座カリキュラム
1.卸電力取引市場(スポット市場)の需給構造とボラティリティ分析
- 限界費用拠出のメカニズム: メリットオーダーの構造と、相対取引が市場価格形成に与える影響の評価
- 【足元の実務リスク分析】: 大手電力間の長期卸契約終了に伴う市場流入影響、および燃料価格高騰がもたらす高値約定の構造的な分析
2.需給調整市場における制度変更と収益性影響
- 要件とルール刷新: 5つの商品区分における商品要件(応動時間・役割)と、足元でのルール変更の評価
- 価格決定と規律: 現行のマルチプライスオークションと価格規律に伴う収益性影響
3.容量市場と長期脱炭素電源オークションの構造と投資予見性
- 容量市場のボラティリティ: 4年後の供給力を取引するシングルプライスオークションの仕組みと、需要曲線の急峻さに起因する価格予見性の低さ(価格変動リスク)
- 直近の制度刷新】 Net CONEの引き上げと2段階シングルプライス方式の導入に伴う市場影響
- 長期脱炭素電源オークション: 20年間の固定収入担保ルールと、市場収益9割還付に伴う収益上限の制限
4.再エネ価値取引市場と高度化法義務達成市場
- 環境価値の価格トレンド: 非化石証書の取引構造と、今後の上下限価格改定が需給に与える影響の予測
- 国際基準の影響: GHGプロトコル改定案がもたらすマーケット基準の厳格化と電源調達戦略への影響
第2章 新制度の導入に伴う電力取引の構造変革とルール刷新
1.同時市場(Co-optimization)の導入に伴う市場運営の刷新
- 同時最適化の仕組み: 電力と調整力を一括で同時最適化する市場精算メカニズムの理解
- 実務の抜本的転換: Three-Part Offer(起動費、最低出力費用、増分費用カーブ)に基づく「コスト登録」への移行
- 収益構造の転換: 事業者が自ら応札価格を決定できない世界における収益構造の変化
2.中長期取引市場の創設と量的な供給力確保義務
- 先渡調達の義務化: 小売電気事業者への調達義務化の仕組みと義務水準
- 市場の再編スケジュール: ザラバ取引形式の導入スケジュールと、ベースロード市場の発展的解消
- 連系線取引の影響: エリア間取引における市場分断リスクの買い手負担構造の把握
第3章 各ライセンス事業者から視た各電力市場の構造的インパクト
- 小売事業者から視たインパクトと対抗戦略
- 発電事業者(安定電源)から視た収益機会と課題
- 発電事業者(再エネ)から視た環境価値の活用戦略
- 発電事業者(蓄電池)から視たビジネスモデルの転換
開催形式
LIVE配信(Zoom)
実施形式・申込締切日・実施日程
●講義実施日程 ZoomによるLIVE配信
2026年9月2日(水)10:00~ 13:00
●申込締切
2026年8月31日(月)まで

株式会社日本総合研究所
リサーチ・コンサルティング部門シニアマネージャー 大阪大学大学院前期博士課程修了。株式会社日本総合研究所に入社。経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会に出向。その後帰任し現在に至る。入社から一貫して環境・エネルギー分野に関するコンサルティング業務に従事。経産省時代は、容量市場の制度設計をはじめとして電力・ガス市場の制度設計を担当。帰任後も電力・ガス政策の動向を抑えつつ、再エネ発電事業、系統用蓄電池事業に関する各種リスク評価、事業性検証を支援
早矢仕 廉太郎
講座概要
受講形態 | LIVE配信(Zoom) お申込み後、開催日程が近づいてきたタイミングで事務局より、接続先や講義レジュメのご連絡をさせていただきます。 | |
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受講料金 | 1名受講 | 45,000円(税込 49,500円) |
受講のご案内 | 【実施上の注意】 | |
注意事項 | 受講は申込者本人に限ります。他人に貸与・譲渡することはできません。 | |












