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電力ビジネス分析講座-容量市場・長期脱炭素オークション解説編

電力ビジネス分析講座-容量市場・長期脱炭素オークション解説編

電力・調整力価値(kWh・ΔkW)以外の第三の価値「kW(供給力)」の収益化を知る

太陽光の出力制御やJEPXの価格暴落など、従来の「発電した電気を売る(kWh)」ビジネスや「調整力を提供する(ΔkW)」取引は、市場価格の急激な乱高下に直面しています。そうした環境下で、電力ビジネスの新たな収益の軸として注目を集めているのが、将来の供給能力そのものを評価する「kW(供給力)価値」です。

これを担う核心的制度が、既存電源の維持管理や新規電源投資を支える「容量市場(メインオークション)」と、脱炭素電源の新設・リプレースを20年超にわたり長期支援する「長期脱炭素電源オークション(以下、LTDA)」です。

社内でこの市場に向けたプロジェクトが始まっている方や、自社のアセット・事業に関わっているものの「制度が複雑で全体像や実務上のルールが掴みにくい」と感じている方も多いのではないでしょうか。本オークション特有の「他市場収益9割還付」の計算構造や、入札前後に課される厳格なリクワイアメントと不履行ペナルティ、2026年度に向けて増加する容量拠出金のコスト影響など、押さえておくべきポイントは多岐にわたります。

本講座では、制度の基礎的な成り立ちから整理した上で、最新のオークション結果データ(第1回〜第3回)や審議会の制度改定動向を分かりやすく分析。自社がこれから市場へ向かう際や、日々の実務・検討において知っておくべき「収益化のメカニズム」「リクワイアメント・ペナルティ」「年間の実務スケジュール」「コスト負担の構造」をすっきり理解できる視座を提供します。

本講座で学ぶこと:kW価値(供給力)がもたらす新たな事業機会とメカニズム

本講座では、用語の解説にとどまらず、「市場で何が起きていて、自社の事業にどう影響するのか」という構造とメカニズムを紐解きます。

● kWh・ΔkW市場とは異なる「kW価値(供給力)」の基本構造

「発電量(kWh)」でも「応答スピード(ΔkW)」でもない、「将来にわたり電気を供給できる設備能力(kW)」を評価する容量市場の理念と、創設の背景を分かりやすく整理します。

● 「1年契約(メイン)」と「20年超保証(LTDA)」という2つの収益機会

既存電源の維持や新規投資促進に活用する「メインオークション(Net CONE・事前相殺)」と、脱炭素電源の長期投資回収を担保する「LTDA(Gross CONE・9割後払い還付)」という二重構造の役割と違いを比較解説します。

● LTDAの「他市場収益還付(Clawback)」と手取り利益の計算ロジック

TDA落札後に適用される「3段階の他市場収益還付ロジック(95%/90%/85%)」を分かりやすく定量計算。「マーチャント(市場運用) vs LTDA」を踏まえた運用戦略のポイントと評価の視点を理解します。

● 入札前後で課される「リクワイアメント事項」と「ペナルティ」の全貌

容量市場・LTDAそれぞれで求められる入札前・入札後の遵守事項(リクワイアメント)と、義務を果たせなかった場合のペナルティ内容、さらに固定費回収が保証される中で守るべき電源別の細かいルール運用を整理します。

● 4年前応札からCOD(運転開始)・20年運用までの実務タイムライン

4年前メインオークションから実需給年度までのリードタイム管理や、LTDA落札後の建設期間・インフレ補正申請、さらにCOD後20年間にわたる年次精算スケジュールなど、年間カレンダーと意思決定ポイントを掴みます。

● 容量拠出金の増加影響と小売電気事業の防衛策

2024年度(0.5円/kWh)から2026年度(1.1円/kWh)へと上昇する容量拠出金のコスト影響を試算。「H3ピークコマ(年間エリアピーク3コマ)」の仕組みと、需要家への価格転嫁(約款改定)やDR/VPPを活用した対抗策を解説します。

このような課題や状況にお持ちの方に

  • 自社が容量市場・LTDAに関わっているが、制度の全体像やメカニズムを整理したい方

    社内プロジェクトや自社事業で「容量市場」の話題が出ているものの、市場の構造や自社への影響を体系的に理解し直したい方

  • 今後、新規参入や案件検討に向けて市場の可能性や注意点を把握したい方

    系統用蓄電池や脱炭素電源の開発、PPA事業など、今後の自社ビジネスの展開に向けて容量市場やLTDAの収益化の仕組みや入札要件を学びたい方

  • LTDAの「9割還付ルール」や応札・運用後の手取り利益を掴みたい方

    第1回〜第3回公募結果の傾向(落札率や電源構成)を知り、「他市場収益還付ルール」のもとで事業収益がどのように手元に残るのか、基本ロジックを理解したい方

  • 入札前後で課される「リクワイアメント」や「ペナルティ」のリスクを整理したい方

    容量市場やLTDAにエントリー・落札した後に発生する遵守事項(リクワイアメント)や、不履行時のペナルティ内容、電源別の入札ルールをあらかじめ把握しておきたい方

  • 4年前応札から実需給までの実務タイムライン(スケジュール)を把握したい方

    オークションのエントリーから運転開始(COD)、その後の20年間の運用まで、いつどんな意思決定や手続きが発生するのか年間スケジュールを把握したい方

  • 容量拠出金の増加による小売事業・顧客へのインパクトを知りたい方

    2026年度に向けた拠出金変化の試算と、「H3ピークコマ」の基本ロジック、需要家への価格転嫁やDR(デマンドレスポンス)施策の考え方を整理したい方

講座カリキュラム

【第1章】制度の成り立ちと二重構造の役割分担

kW価値の定義と2つのオークションの政策目的

・卸電力市場(kWh)・需給調整市場(ΔkW)との整理、容量市場(kW)が創設された背景

・容量市場: 新規電源投資の促進、既存電源の維持管理・停電防止(1年契約)

・長期脱炭素電源オークション(以下、LTDAと記載): 脱炭素電源の新設・リプレース投資誘導(20年超の固定費保証)

両オークションの収支構造・LTDA特有の還付メカニズムの決定的な違い

・シングルプライス・Net CONE  vs  マルチプライス・Gross CONE(他市場収益9割後払い還付)

【第2章】【容量市場編】制度改定動向と価格・収益インパクト

需要曲線の構造と約定単価高騰の分析

・落札量が数%変わるだけで価格が大きく動く価格決定メカニズム

・実需給2028年度から2029年度への急激な単価上昇の要因(過年度の落札価格推移の要因分析)

・直近の供給力不足を踏まえたメインオークションの制度改定動向

電源種別の調整係数とNet CONE引き上げ議論

・太陽光・風力等の「調整係数」による実質容量収入の目減り

・火力休廃止抑制に向けた「Net CONEの上方修正」が発電事業者の容量収入に与える影響

【第3章】【長期脱炭素電源オークション編】

第1回〜第3回公募結果と電源種別ごとの落札構造

・系統用蓄電池の過熱する低価格競争と改定が続く系統用蓄電池の入札要件

・変容する入札対象電源とその上限募集量

・既設原発安全対策投資の一巡と、LNG専焼火力専用枠の継続、脱炭素火力への施策強化

「他市場収益還付制度」3段階ロジックと手取り利益

・第1段階(事業報酬まで95%還付)、第2段階(メイン差額まで90%還付)、第3段階(超過利益85%還付)の定量的計算

・「マーチャント(市場運用) vs LTDA」を踏まえた運用戦略のポイントと評価の視点

【第4章】容量市場・LTDAで課されるリクワイアメントとペナルティの概要

容量市場におけるリクワイアメントの解説

・入札前、入札後のリクワイアメント事項とそのペナルティ内容の解説

・容量市場、LTDAそれぞれ特有のリクワイアメント事項の整理、解説

【LTDA】入札価格における特有のルール

・固定費回収が保証されているなかでの、入札における遵守事項や電源別の細かいルール運用の解説

【第5章】容量市場・LTDAのタイムラインとスケジュール

「4年前オークション」から実需給年度までのタイムライン

・4年前メインオークションの募集・応札〜1年前追加オークション〜実需給年度までのリードタイム管理

・実需給年度における容量提供義務の履行確認と不履行ペナルティの精算サイクル

【LTDA】応札・建設(リードタイム)・運転開始(COD)〜20年間の運用タイムライン

・応札・落札から運転開始(COD)までの建設リードタイム(5年未満/10年以上)とインフレ補正の適用申請

・COD後20年間にわたる他市場収益の年次精算(9割還付計算・Clawback)のスケジュール管理

実務カレンダーと年間の意思決定ポイント

・発電事業者: 系統接続検討回答の取得時期とオークションエントリーの逆算スケジュール

【第6章】容量市場・LTDAに伴う「容量拠出金」の負担増と対抗戦略

需要(kWh)あたり転嫁単価の急速な増加影響

・2024年度(約0.5円/kWh)→ 2025年度(約0.8円/kWh)→ 2026年度(約1.1円/kWh)への負担増試算

・高圧需要家(月10万kWh)における年間72万円の直接的コスト増インパクト

H3ピークコマ(年間エリアピーク3コマ)管理と自社防衛策

・容量拠出金算定の肝となる「H3ピークコマ」での自社需要シェア極小化ロジック

【対策①】 約款改定による「容量市場割増額」の請求書分離・ダイレクト価格転嫁

【対策②】 DR(デマンドレスポンス)・VPP構築による酷暑・極寒日のピークシェービング施策

開催形式

LIVE配信(Zoom)

実施形式・申込締切日・実施日程

●講義実施日程 ZoomによるLIVE配信

2026年9月29日(火)10:00~ 12:00


●申込締切

2026年9月25日(金)まで


林 真寿 氏

株式会社日本総合研究所

リサーチ・コンサルティング部門 環境・エネルギー・資源戦略グループ マネジャー

林 真寿 氏

慶応義塾大学卒業後、東京センチュリー株式会社で電源開発業務に従事。その後、株式会社日本総合研究所にて環境・資源セクターのコンサルタントとして、企業の脱炭素投資、電力調達戦略、次世代発電技術の検証など幅広く対応。

講座概要

受講形態

LIVE配信(Zoom)

お申込み後、開催日程が近づいてきたタイミングで事務局より、接続先や講義レジュメのご連絡をさせていただきます。

受講料金

1名受講

45,000円(税込 49,500円)

受講のご案内

【実施上の注意】
本講義は、オンライン配信講義となりますご受講はお申込み者限りとしており、複数名での受講の場合、人数分のお申込みが必要です。お申込者には、宣伝会議IDを通じて視聴環境をご提供しております。同一IDでの複数人での視聴・社内上映などは固くお断りしております。

【受講上のご案内】
・講義はZoomのウェビナー形式でご視聴いただきます。視聴のためのURLは事務局より講座実施日1週間前・3日前・前日を目途にお送りをさせて頂きます。

【レジュメについて】
講義資料は事務局から別途ご連絡をいたします。

注意事項

受講は申込者本人に限ります。他人に貸与・譲渡することはできません。
お申込み後のキャンセルは原則承っておりません。
教室・オンラインライブ講座は、個人申込の場合、受講料について開講前のご入金を原則とさせていただいております。 オンデマンド講座は、お申し込み後すぐに受講案内メールをお送りしており、メール受信後、ご視聴いただけます。 そのため、視聴の有無に関わらず、お申し込み後のキャンセルは一切、承っておりません。 詳しくは、特定商取引法に基づく表示をご覧ください。


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