自作メガソーラーの大きな付加価値
メガソーラー市場に大きなインパクトを与えたのが、Looop社の「メガソーラーキット」だ。相対のクローズトな商慣行をベースとする事業に、オープンな取引で風穴を開けた。
地面設置に適した小規模太陽光発電に特化した製品「MY発電所キット」(12kW)で、施工を単純化し、新たなDIY需要を喚起してきたLooop社。
そんなLooop社の元に、「このキットを利用して、より大規模な太陽光発電の設置もできないか」という声が届いた。
大規模な、公共産業用の太陽光発電システムの取引はBtoB、相対の取引で行われるため、MY発電所キットのような透明性に欠けるきらいがあった。
それならば──Looop社は早速検討に入る。メガソーラークラスの太陽光発電には、規模に応じたシステムが組まれるが、小規模のものを単純な掛け算で設置展開することにも問題はない。
「議論を重ねた末、MY発電所キットをほぼ単純拡大させる形で、メガソーラーキットを発売し提供することを決定しました」(Looop社)。
メガソーラー市場のオープン化
大規模の太陽光発電には「値段がない」という悩みがある。土地の条件に応じた整備、各関連部材の選び方によって大きくコストが変わってくるのだ。コストと性能のバランス、モジュールと関連設備の相性、選んだ部材による納期の違いなど検討事項も多く、決定後も、各部材の納期、工期の問題も付きまとう。
そこで、太陽光発電の設置者側は、コスト、部材の決定、納期がインテグレーターによって前もって定型化され、透明化されている商品を望んでいたのである。
「いきなり、メガソーラーキットを市場に投入するのではなく、MY発電所キットの導入・施工実績を前提にしているので、信頼性を持った商品化が可能です。また、MY発電所キットと同じ部材を用いているため、お問い合わせやご相談もこれまでの事業と一本化して対応ができる。十分なサービスが提供可能、と判断しました」(Looop社)
かくして、Looop社の『みんなで作ろう!メガソーラーキット』がローンチした。内製での設置は難しいとされていたメガソーラーを、部材まで一通りパッケージ化し、価格を一定にした。
「みんなで作ろう! メガソーラーキット」概要
出力 | 最大1.125MW |
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価格 | 1億9800万円(税別、配送費別) |
モジュール | 多結晶シリコン型、4500枚(出力250kW) |
架台 | 3段5列支柱埋設式、300セット |
パワーコンディショナー | 500kW2台(主任技術者不選任でOK) |
その他 | 発発電量遠隔監視装置「みえるーぷ」、接続箱20面、集電箱4面、エンクロージャーとキュービクル各1基、ケーブル類一式 |
メガソーラーキットの概要は表のとおり。価格については、施工・発送費用や系統連系手続きをLooop社に依頼した場合は、標準的な野立てタイプで、合計2億3000万円程度(設置場所や環境条件による)となる。部材のみのkW単価は176,000円と20万円を大きく下回り、施工や発送費用を含めたとしても約20万円とこれまでの太陽光発電システムのkW単価の常識を大きく覆した。
このメガソーラーキットを設置した場合の収入は、2013年度の買取価格(1kWh=37.8円)を前提とすると、条件のいい土地では、20年間で約9億4000万円とLooop社では予測している。
確実性の高い事業計画の立案ができ、納期の不安がなく、低コストということもあって、問い合わせが続々と届いている。


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