センサー制御で90%以上省エネ
アイキュージャパンの高天井用LED照明の強みは、他社製品にはみられないセンサー検知能力の高さにある。加えて煙突効果を利用した放熱構造や優れた施工性も同社独自のもの。これらがトータルコストを抑え、省エネを意識する工場や倉庫の強い味方となる。
センサー検知機能を備えた高天井LED照明
遠赤外線を利用した人感センサーのパイオニアであるアイキュージャパン株式会社。親会社のIQ Group Holdingsの創立は今から約40年も昔、赤外線センサー技術の黎明期の頃である。高天井用LED照明の分野では後発組であるとはいえ、長い歴史によって培われた技術に圧倒的な自信を持って、この分野への参入を試みる。
高天井用LED照明でセンサー機能を一体化させたものは、他社で製造されていない。アイキュージャパン社製のLED照明は、センサーを内蔵することにより、検知エリアに入った人やフォークリフトを検知して照明が自動的に点灯、エリアから離れると自動的に消灯する。この機能により、点灯率20%の場所なら、水銀灯に比べると95%の節電が実現できる。

センサーの感度は「光学系の精度と信号処理ソフトによって決まります。高所から人やフォークリフトを検知するのは容易なことではありません。」と代表取締役の冨永久之氏。アイキュージャパンが高天井用LED照明のセンサーに採用しているのは、直径70mmの高感度大型レンズである。
これはホームセンターなどで販売されている一般的なセンサーライトのレンズの4倍の大きさである。高感度大型レンズが検知エリア内の微細な信号も検出し、信号処理ソフトが検知信号に変換する。広範囲・高密度129ゾーンのセンサーが高所から人やフォークリフトを確実に検知する。
温度差を検知する人感センサーの良し悪しは夏場、つまり高温時のパフォーマンスによって決まる。夏は倉庫や工場内の温度が高くなり、人やフォークリフトと床面の温度差が少なくなり、センサーの感度が低下する。アイキュージャパンのセンサーに採用している高感度大型レンズは、夏場の人感センサーにとって厳しい環境でもその性能の維持を可能にしている。
倉庫・工場の夏冬温度比較
(写真は倉庫をサーモグラフィでみた温度分布のイメージ )

煙突効果を利用した放熱構造
熱の影響を受けやすいのはセンサーだけではない。そもそもLED照明自体が熱に弱い。高温環境下では劣化しやすく、パフォーマンスが落ち、結果的に寿命が短くなってしまう。また、点灯によるLED素子の発熱は、センサーを誤動作させる原因にもなりかねない。

そこで重要になってくるのが放熱性能である。アイキュージャパンは、「煙突効果」を利用した独自の放熱構造を採用している。放熱板で温められた空気は、本体下部の隙間から冷たい空気を引き入れながら、本体カバーの6つの排気口から排出される。優れた放熱性能が放熱板の簡素化、軽量化を可能にしセンサー・電源内蔵でありながら、2.2kgの軽量設計を実現している。
煙突効果を利用した、この構造を採用しているのはアイキュージャパン社製だけとのこと。もとより高温になりやすい倉庫や工場の天井に設置される高天井用LED照明において、この煙突効果には大きな期待が寄せられる。
ラインナップの拡充
アイキュージャパンは、現在販売しているMB-400-E39(E39口金13,500lm水銀灯400W相当)に加え、MB-400-SM(天井直付け13,500lm水銀灯400W相当)とHB-700(23,500lm水銀灯700W相当)の2つの新商品の 発売を予定しており、市場ニーズに応えたラインナップの拡充を進める。

今後、同社では販売を強化するため理店網を積極的に構築していく方針だ。LED照明は単に“光るだけ”では差別化しにくい時代になってきている。「センサーによって必要なときにだけ点灯する我々の製品は、イニシャルコストだけではなくランニングコストも大幅に削減ができます」と冨永氏。価格競争に巻き込まれることのない独自性を強調して、市場に打って出る構えだ。


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