破砕とRPF成形を1台で世界最小の一体型RPF製造装置「TiO(ティオ)」

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上り坂のRPF成形機市場に、本年参入したのが近畿工業(兵庫県三木市、和田直哉社長)だ。 破砕機と成形機を一体化した小型RPF製造装置「TiO」で、年間10台の売上を目指す。

小型RPF製造装置「TiO」
「TiO」の由来は、破砕機と成型機の一体化(1台2役=Two in One)。
一体型のRPF製造装置「TiO」
早くも納入の決まった「TiO」。省スペース性で高評価を得ている。

二軸剪断式破砕機でトップシェアを誇る破砕機メーカーの近畿工業がこのほど、 破砕とRPF成形という2つの機能をコンパクトにまとめた一体型のRPF製造装置「TiO」を発売した。

幅2m、奥行き4.7mという超省スペース化を実現し、RPFの製造能力は5t/日。小・中規模の廃棄物中間処理業者のほかプラスチックごみなどを工場で排出する事業者をターゲットに売り込んでいく。


RPF成形装置のマーケットにおいては合理化の観点から、破砕機と組み合わせた一体型装置に対するニーズが高い。 しかし、現状は破砕機、破砕物を送る定量供給機、そしてRPF成形機の各機械をつないで一体としている装置が大半で、「スペースなどの面から利用できる事業者は限られている」と、同社お客様サポート部の加藤誠人課長は指摘する。

「TiO」はこうした弱点を克服、 一つの装置の中に破砕、定量供給、RPF成形の機能を収めている点が特長だ。 投入された廃棄物は2軸式カッターで破砕され、 破砕物はそのまま連続的にスクリューで安定的にRPF成形部まで送られてRPFが出来上がる。 下部のカバーをはずせば破砕物のまま取り出すこともでき、 RPFの原料となる廃プラの不足時には破砕機単体で使えるよう、稼働率向上を考慮した設計となっている。

二軸剪断式破砕機は粗破砕・大量処理を得意とするが、 カッターの構造などを変えることにより細破砕にまで導く新型破砕機を4年前に開発。 この細破砕技術の確立が今回のRPF成形装置市場の参入を大きく後押しした。

これにより、廃プラベーラー品、廃木材、タイヤなどRPF成形装置と組み合わされることの多い 一軸剪断式破砕機では扱えない廃棄物の投入も可能にし汎用性を高めた。「とくにコンパクトな点で評価が高い」と、すでに中間処理業者からの受注も獲得しているほか、引き合いも多い。

同業者の中でRPF製造装置市場への参入は後発組。「あえて競合社の少ない小、中型機市場から攻め、 そこで実績を固めてから本来の得意分野である大型機にも参入したい」と話しており、一体型RPF製造装置を今後同社の事業の柱として確立していく考えだ。

製品の特徴 設置メリット
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■お問合せ先
近畿工業株式会社
神戸事務所
〒650-0023 兵庫県神戸市中央区栄町通4丁目2番18号
TEL:078-351-0770
FAX:078-351-0880
http://www.kinkikogyo.co.jp/

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