電力ビジネスで収益拡大 事例から学ぶ代理店営業のポイント

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省エネコンサルティングや新電力事業を手掛けるリミックスポイントが『電力ビジネスで収益拡大!事例から学ぶ代理店営業の秘訣』と題して、パートナー契約を結ぶ販売代理店限定のセミナーを行った。本セミナーでは電力ビジネスの将来性や、電力の販売代理店の具体的なビジネスメリット、リミックスポイント社の支援体制などを説明。環境ビジネス編集部が本セミナーを取材し、電力販売の魅力やメリットをまとめた。

セミナーで配布した資料「電力販売の営業で役立つ『ここだけは押さえておきたい電力業界の基礎知識』」を資料を環境ビジネス限定で一部無料公開しています。 こちら、もしくは文末よりダウンロードできます。

講義資料

▲電力販売の営業で役立つ『ここだけは押さえておきたい電力業界の基礎知識』

電力市場の転換期にビジネスチャンスを見出す

株式会社リミックスポイント 取締役 江田健二氏
株式会社リミックスポイント
取締役 江田健二氏

「コンビニ業界の市場規模は約10兆円ですが、電力業界の市場規模は約15兆円です。電力を全く使わない家庭や会社はありませんから、電力市場は非常に大きな市場です。自由化となったこの市場の変化には、大きなビジネスチャンスがあります」。

そう説明するのはリミックスポイントで取締役を務める江田健二氏だ。

江田氏は11月10日、「電力自由化は金のなる木」と題して、電力自由化の実際の進捗状況や、電力ビジネスの将来、電力小売事業者の販売代理店になるメリットなどを説明した。

電力市場を細かく分けてみてみると、一般家庭や小規模事業所のような電力使用量が比較的少ない施設が対象の低圧の市場規模は、約8兆円。工場や病院、大型商業施設など電力使用量が多い施設が対象の高圧の市場規模は約5兆円。2000年からの段階的な電力自由化の影響で、低圧市場の約1割、高圧市場の約2割が電力会社の切替えを行なっているという結果が出ている。

図1 切り替え状況(低圧) 2016年4月から電力小売り全面自由化、もう少しで1割に到達する見込み 図2 切り替え状況(高圧) 電力の切り替え検討が一般的になりつつあり、新電力も存在感を放つ

(左) 切り替え状況(低圧) 2016年4月から電力小売り全面自由化、もう少しで1割に到達する見込み
(右) 切り替え状況(高圧) 電力の切り替え検討が一般的になりつつあり、新電力も存在感を放つ
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「高圧の市場では、5社あれば1社が切り替えるといった状況で、電力会社の切替えが一般的になっています。また、2020年には送配電のネットワークを発電設備から切り離して独立させ、すべての電力事業者が平等に利用できるようにする発送電分離による料金規制の撤廃も予定されており、今後も電力市場の変化はさらに活発になるでしょう」(江田氏)。

この電力市場の転換期を商機として、電力の販売代理店になると、どんなビジネスメリットがあるのだろうか?

販売代理店の3つのメリット

電力小売事業者の販売代理店になるメリットは主に3つあるという。

1つ目は「安定的な収入」だ。代理店になることで、紹介したお客さま(以下、需要家)の利用料金に応じて紹介料が支払われる。代理店への紹介料は、定期的(毎月等)に支払われるため、安定的なストック収入を得ることができる。

2つ目は、「無理せず始められる」ということ。新しい事業を始める際は、負荷がかかることが多い。しかし、電気の代理店販売は資格取得や設備投資が不要。初期コストが必要ないので、無理せず始められるのだ。電気の供給や、顧客への請求もリミックスポイントが行うため、実際の業務負荷も少ないという。

3つ目は、電気コストに関心のない事業者はいないため、「電気は顧客との接点商材として非常に優れている」という点だ。電気代削減に心血を注いでいる企業は多い。既存の顧客資産を活用しながら提案できるだけでなく、電気という扱いやすい商材を通して、新たな顧客接点を作るきっかけにもなる。本業にもプラスの影響が出るというわけだ。

5%~10%以上の電気代削減が可能

では、具体的に需要家が電力会社を変更した場合、どれくらい電気代は削減されるのだろうか。リミックスポイントが手がけた案件の、具体的なコスト削減実績を紹介しよう。

電気代削減実績

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例えば契約電力が、45kWの「オフィスビル」では、切替え前の年間電気料金が186万円だったが、切替え後の年間電気料金は161万円となり、電気代の削減率は13.4%だ。

契約電力が118kWの「スキー場」では、切替え前の年間電気料金が193万円、切替え後の年間電気料金は157万円で電気代の削減率は18.7%。

また、電気使用量が比較的多い工場などでもメリットが出る。

契約電力が251kWの「工場」では、切替え前の年間電気料金が919万円、切替え後の年間電気料金は832万円と電気代の削減率は9.5%。

さらにはリミックスポイントでは部分供給にも対応しており、負荷率の高い24時間稼働の工場の例でも2.3%ほど削減効果を出している。契約電力が346kW、年間電気料金2,715万円からの削減となり、年間62万円のコストカットが絞り出せたことになる。

「もちろん業種などによって個々のケースは異なりますが、大体5%~10%以上の電気代の削減ができると思います。電気の品質・安定性は切替え前と全く変わりませんので、経営者の方にとって、何もせずに数十万以上の電気代が節約できるというのは非常に魅力的だと思います。負荷率が高く他社では断られていた案件でも、部分供給という選択もありますので、お気軽にご相談いただければと思います」(江田氏)。

リミックスポイントが選ばれる理由

講義風景

このように電力会社の切替え、もしくは電力の販売代理店になることにはメリットが豊富だが、一方で、まだまだ電力会社の切替えは広く普及しているとは言えない状況だ。

企業が電力を切替えようと思った際、社内で決定するまで時間がかかったり、営業上でも相見積もりで競合や大手電力会社に競り負けて失注してしまうパターンなど、いくつか課題があるのだ。

こうした課題に対して、リミックスポイントでは、販売代理店向けに積極的なフォローを行っている。今回のセミナーでも、実務での工夫の仕方やフォローコールのタイミング、契約書の書き方まで具体的に説明した。さらに、電力小売りに関する具体的な営業手法以外に、業界を問わない一般的な営業テクニックも情報共有している。例えば、商談の事前準備から顧客ヒアリング、提案、クロージングまでの基本的な営業フローと各販売店が抱える課題を織り交ぜ、案件進行のアドバイスや受注までのサポートなども提供する。

また稟議を通すための資料などもリミックスポイントで用意したり、商談への同行も行っている。

株式会社リミックスポイント 電力事業部 部長 西海直人氏
株式会社リミックスポイント 電力事業部
部長 西海直人氏

セミナー内で実務上の工夫点などを説明したリミックスポイントの電力事業部長 西海氏は「基本的に販売代理店様には、需要家様からの承諾書を回収していただくことが主な業務になります。スイッチング手続きや契約の完了などの作業は、弊社の方で全て対応させていただきます。できるだけ代理店様の負担がないように、全力でご協力させていただきます」と呼びかけた。

リミックスポイントでは本セミナーを企画するにあたり、遠方の方や当日会場までこられない代理店を考慮して、東京会場に加えインターネット経由で視聴参加できるWEBセミナーにも対応して全国に広がる参加者をカバーした。

また、アンケートなど事前調査から代理店の抱える悩みを引き出し、必要とされる資料作りを心がけ配布するなどサポート体制に力を入れているところも、パートナーとなる魅力の一部ではないだろうか。

セミナーで配布した資料「電力販売の営業で役立つ『ここだけは押さえておきたい電力業界の基礎知識』」を資料を環境ビジネス限定で一部無料公開しています。

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