PPA事業者からの採用が急増する「エネルギーマネジメントシステム」

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エネルギー分野におけるITサービスに定評のあるエナジー・ソリューションズが、PPA事業者向けに提供するEMSが好評だ。超高速な逆潮流防止制御で発電量を最大化するとともに、PPA課金・環境付加価値を計量できるサービスが評価される。さらに、施設全体の電力消費状況を把握・解析することでより省エネを推進することも可能になる。

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自家消費型太陽光発電向けEMSサービスが前年比6倍に急増

環境配慮を志す企業の再エネ導入検討が本格化している。中でもPPA(第三者保有モデル)事業は、今後、日本でも急速に市場規模を拡大することが予測され、再エネ主力電源化を牽引する役割も担いそうだ。

そうした中で、産業用PPA事業をターゲットにしたエナジー・ソリューションズのエネルギーマネジメント・システム「ソーラーモニターオフグリット」がにわかに脚光を浴びている。同サービスは2018年9月に市場投入されたが、2020年、PPA市場が動き出すとともに、その引き合いは前年比6倍にも急増した。

同社代表取締役の森上 寿生氏は「ソーラーモニターオフグリットは自家消費型太陽光発電を遠隔監視するだけではなく、施設全体のエネルギーマネジメントを行うサービスです。そのために、太陽光発電所の発電量を計測するだけでなく、系統からの供給電力を含めた電力消費状況も把握・分析し、適切な制御を行うことができます」と話す。

図1 エナジーソリューションズEMSプラットフォーム
図1 エナジーソリューションズEMSプラットフォーム
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同社は2010年創業以来、太陽光発電や小型風力発電の遠隔監視サービス「ソーラーモニター」やECP事業者向けの太陽光発電提案支援サービス「ソーラーマスター」などのサービスを開発・提供。ソーラーモニターは現在、全国約8,000発電所に採用されている。先進技術であるクラウド、IoT、AIなどを駆使した、同社の再エネに関するITサービスは業界でも定評がある。2020年度もAIとドローンを活用した太陽光発電所の保守・点検事業等、経産省の「スマート保安」実証に参加した実績をもつ。

課金データを一括ダウンロードし、簡単に請求書作成

「ソーラーモニターオフグリット」の主な特長は3つある。まず、PPA事業者が清算処理に必要な複数の発電所の課金データを一括ダウンロードできることだ。自社の課金スキームに合わせたフォーマットを指定でき、事業者は手間をかけずに請求書を作成できる。

図2 ソーラーモニターオフグリッドモニター画面
図2 ソーラーモニターオフグリッドモニター画面
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加えて、検定付きスマートメーターで発電電力量を計測することにより、環境付加価値も計量できる。RE100加盟企業の増加やグリーン電力の供給不足がいわれる中、環境付加価値にかかわるグリーン電力証書、J クレジット、非化石証書などが注目を集めている。今後、電気自体の価値と切り離された環境付加価値の取引がさらに活発化するとみられる。

2つ目の特長は、高速の逆潮流防止出力制御機能を塔載していることだ。太陽光発電の自家消費では系統への逆潮流を防止するためRPR(逆電力継電器)を設置する。しかし、RPRが作動すると太陽光発電は停止し、本来得られるはずの発電収益が損なわれることになる。逆潮流防止出力機能はそうした損失を防ぐためにRPRが稼働しないようにパワコンを追従制御する仕組みだ。「RPRが作動すると、発電が停止するまでわずか1~2秒の時間しかありませんが、ソーラーモニターオフグリットは最短(0.2~0.5秒)で追従制御を行います。こうした高速な制御により、太陽光発電はぎりぎりまで最大限に発電することができます」。

また、自家消費型太陽光発電では自立運転機能などの必要性から、1つの発電所で2機種のパワコンを設置するケースが増えている。例えば「出力300kWの太陽光発電所に自立運転機能を導入する場合、その中の50kWに自立運転機能を限定し、2機種のパワコンでシステムを構成する」といった具合だ。同サービスではそうした2機種のパワコン両方に逆潮流防止制御を行えるサービスも2020年12月から他社に先駆け提供している。逆潮流防止制御機能は出力制御対応の各社パワコンに対応し、これまでサービスを導入した発電所ではRPR作動によるパワコン停止例が1件も発生していないという。

エコネットライト認証・AIF認証取得のEMSコントローラーも塔載

3つ目の特長は、電力会社の低圧・高圧スマートメーターBルートに対応した(エコネットライト認証・AIF認証)EMSコントローラーを塔載していることだ。コントローラーはスマートメーターBルートから電力消費のデータを、また余剰売電を行うケースでは、売電した電力量のデータも取得できる。こうして発電から消費電力まですべて電力を管理・分析することで、適正なエネルギーマネジメントを実施する。

森上氏は「サービスを導入していただいたPPA事業者の方や、自社で自家消費型太陽光発電を所有するお客様からは「逆潮流防止制御の高速化により、太陽光の発電量を最大化できる」等の評価をいただいています。さらにPPA事業者の方にはソーラーモニターオフグリットから取得した多様なデータを元に、ユーザー企業に対し省エネプランや蓄電池を導入したピークカットのプランなども提案し、顧客のエネルギー課題解決に貢献していただきたい」とデータの活用を促す。

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