原田産業が洋上風力発電のコンポーネントをコンサル販売

来年創業100年を迎える総合商社・原田産業が着床式・浮体式の両洋上風力発電向けに、グラウトシールやアンカーなどの主要コンポーネントの供給元として、業界の中で注目を集めている。日本では供給できない欧州メーカーのコンポーネントをテクニカルアドバイスと合わせて提供。洋上風力発電産業が日本に根づくことを目指す。

※コンポーネントに関する詳細資料を公開しています。こちら、もしくは文末より資料がダウンロードできます。

先行する欧州の洋上風力技術・知見を日本に伝える

日本の再エネ主力電源化の切り札とされる洋上風力発電の開発プロジェクトが動き始めた。政府は2030年までに1000万kW、2040年までに3000万~4500万kWの導入目標を掲げている。洋上風力発電は2万点にも及ぶ部品から成り立っており、経済波及効果が大きなことが特徴だ。さらに地元での雇用創出力もあり、地方自治体が寄せる期待も大きい。

各地で洋上風力発電事業が動き出す中、注目を集めている輸入商社がある。来年、創業100年目を迎える総合商社・原田産業だ。同社は企業理念に「すべては挑戦から」というスローガンを掲げ、グローバルニッチ市場をターゲットに造船・海洋開発、建設・インフラ、エレクトロニクスから、ヘルスケア、食、生活分野まで6つの領域で事業を展開。洋上風力発電事業への参入は、2013年の福島復興・浮体式洋上ウィンドファーム実証事業に遡る。同プロジェクトでは原田産業が扱う欧州メーカーの海底ケーブル向け関連製品が採用。次いで、国内の大型着床式プロジェクトではやはり、欧州メーカーのグラウトシールが採用された。

国内の着床式案件でも採用されたグラウトシールは</p>欧州での多数の実績に裏づけられた高い信頼性がある
国内の着床式案件でも採用されたグラウトシールは
欧州での多数の実績に裏づけられた高い信頼性がある

日本の洋上風力発電事業は国の主導で急速に事業化が図られているが、産業界ではまだ、関連する技術や知見が十分に蓄積されていない。そのため、大型風車や風車組み立て用SEP船舶など主要装置、大型建機等に限らず、ケーブルプロテクションのようなコンポーネントに関しても、欧州メーカーに頼らざるを得ないのが現状だ。

洋上風力発電事業を担当する機械チームのゼネラルマネージャー、川瀬 宗洋氏は「洋上風力に参入した当時は、欧州の展示会に足を運んでも、一人として日本人を見かけませんでした。しかし、いずれ日本でも市場が生まれると確信し、商社としてのネットワークを活かし、欧州メーカーからの情報、知見を積み上げてきました。現在、欧州メーカー5社の着床式と浮体式向けコンポーネント・サービスの代理店として、ゼネコン・EPC事業者・ケーブルメーカー・発電事業者の皆様と商談を進めていますが、我々は単にコンポーネントを販売するだけではありません。先行する欧州メーカーの技術・知見を含めたソリューションをワンストップで日本市場に橋渡しする役目も担っていると自負しています」と位置づける。

機械チーム 川瀬 宗洋様
原田産業株式会社 機械チーム 川瀬 宗洋氏

ワンストップでコンポーネント+解析サービスをトータルサポートする

原田産業が扱う洋上風力関連の製品・サービスはいずれもオンリーワンブランドか、世界でわずか数社が製造するニッチ製品だ。例えば海底ケーブルの解析サービスは、ケーブルの仕様や敷設環境からケーブルの挙動を解析。解析結果に即して、最適なケーブルプロテクションシステムも提案できる。ケーブルプロテクションシステムを始めとしたケーブル関連製品群は強度、柔軟性などにより種類が異なり、海底ケーブルを敷設する環境(海底面状況・気象・海象条件等)や施工条件によって、プロジェクト毎に仕様決定される。

また国内の大型着床式プロジェクトに採用されたグラウトシールも着床式洋上風力の開発には欠かせないコンポーネントだ。シールを装着することで、基礎杭とタワーの接続部を埋めるコンクリートが海に流れないように堰き止める。また、他にも接続部を覆うことで基礎杭を海水による塩害から守り、海底からの有毒ガスの流入も防ぐタイプのエアタイトシールなどもラインナップしている。

浮体式洋上風力発電向けに各種大型アンカーや施工ツールなどの係留関連製品をラインナップ
浮体式洋上風力発電向けに各種大型アンカーや施工ツールなどの
係留関連製品をラインナップ

欧州メーカーが製造する浮体式洋上風力のアンカーやその施工ツールも取り扱っている。欧州メーカーの国内営業窓口となり、アンカーや施工ツール、その他周辺機器(チェーン、シャックル等)の設計・提案を通じて、開発案件毎に最適なソリューションを提供。施工手順の提案や、ツールの販売だけでなくレンタルも行えることを強みとしている。

同社機械チーム営業担当の乾 直人氏は「我々の営業活動の特徴は洋上風力発電向けに様々なコンポーネントを提供するとともに、それらに関するテクニカルアドバイス等のいわばコンサルティング業務も行うことです。例えば浮体式のアンカーの場合であれば、お客様から開発現場の海底の地形や土質、海象などのデータを入手し、メーカーと共有、アンカーや周辺機材、係留するチェーンの径の大きさや、鉄製にするかファイバーにするかなど、細部にわたり提案をしてもらい、それをお客様にフィードバックする。つまり、モノ+サービスをトータル的に提供できることに、我々の存在意義があります」と語る。

機械チーム 乾 直人様
原田産業株式会社 機械チーム 乾 直人氏

目標は、洋上風力発電産業を日本に根づかせること

浮体式洋上風力発電用ケーブルプロテクタ―やブイなど、幅広くラインナップ
浮体式洋上風力発電用ケーブルプロテクタ―やブイなど、幅広くラインナップ

欧州の洋上風力発電関連メーカーは今、日本をはじめ台湾、中国、米国などアジア太平洋市場に熱い視線を注いでいる。そうした中で、原田産業はアジア市場への橋渡し役として、欧州メーカーから高い信頼性を寄せられている。しかし、一方で日本でもいずれ開発を通じて技術・知見を獲得し、洋上風力発電関連製品を自国で製造できるようになる。そこで、同社機械チームはそうした流れに乗り遅れまいと、「国内製造」をキーワードに、すでに取り組みを始めているという。

川瀬氏は「当社は「すべては挑戦から」を掲げるように、日本に洋上風力発電市場が形成される前に、我々の取組を会社が後押ししてくれました。現在、機械チームの稼ぎ頭は造船事業ですが、いずれ洋上風力が独立した営業チームとなることを目指します。そのためにも、我々が扱う高い技術力・知見に裏打ちされた洋上風力のコンポーネントをゼネコン様やEPC事業者様のみならず発電事業者様にも認知いただき、開発案件の質を高めるお手伝いをしていきたい」と意欲的だ。

原田産業株式会社 原田産業株式会社
〒100-7026
東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 JPタワー26階
TEL:(03)5222-7172
email:machinery-info@haradacorp.co.jp
会社HP:
https://www.haradacorp.co.jp/
海洋開発ユニットHP:
https://mc.haradacorp.co.jp/offshore/

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