温室効果ガス排出量の可視化から削減につなげるICT技術とは

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NTTデータは、2022年1月からグリーンコンサルティングサービスを開始した。業界特性を捉えた気候変動に対する戦略策定から、温室効果ガス排出量削減の実行支援まで、顧客に伴走。排出量の可視化では、独自に5段階のレベルを定義し、単に『見える』だけでなく、実際の削減につながる可視化を支援する。将来的に企業間や業界間を繋ぎ、社会全体の排出量可視化の実現を目指す。

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グループ全体で野心的な目標掲げる

NTTデータでは、自社の温室効果ガス排出量削減だけでなく、デジタル技術を活用し、カーボンニュートラルの実現に向け、顧客や社会への貢献に取り組んでいる。2021年10月には全社横断の専任組織「グリーンイノベーション推進室」を設置。急速にその取り組みを加速している。

背景には、NTTグループ、その一員である同社が掲げるチャレンジングな目標がある。持ち株会社の日本電信電話(NTT)を中核とするNTTグループでは2021年9月、環境エネルギービジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を策定。2030年度までに温室効果ガス排出量を80%削減(2013年度比)、2040年度にはグループ全体でカーボンニュートラルを実現するという目標を掲げた。

一方、NTTデータグループは、これに先立つ2020年6月、2030年に向けた温室効果ガス排出削減目標を策定し、SBTイニシアチブの「1.5℃目標」の認定を取得。具体的には、Scope1およびScope2については2030年度までに60%削減(2016年度比)し、Scope3については同55%削減するという、野心的な目標だ。

これに続いて、21年3月には、気候変動対応ビジョン「NTT DATA Carbon-neutral Vision2050」を策定。2050年社会全体のカーボンニュートラルの達成に向け、ITを活用したグリーンイノベーションを推進すると宣言した。その考え方の軸となるのが、自社のサプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出削減を実現する「Green Innovation of IT」と顧客・社会のグリーン化に貢献する「Green Innovation by IT」だ。

自社のため、そして顧客のために

同社が掲げる「Green Innovation of IT」と「Green Innovation by IT」。前者は自社のデータセンタへの省エネ化・再エネ化を始め業界横断でソフトウェア開発における排出量算定ルールの策定など、業界大手としての取り組みを進めている。一方、後者は排出削減技術をビジネス展開することで顧客や社会に貢献することを目指している。この取り組みを具現化したのがグリーンコンサルティングサービスだ。

同サービスの特徴について、グリーンイノベーション推進室の下垣 徹室長は「削減戦略を立てるだけでなく、最後まで伴走し切ります」と強調する。「顧客が気候変動にどう立ち向かうか経営戦略・目標設定の相談から入り、具体的なアクションとなる温室効果ガス排出削減戦略へとステップを進めます。さらに削減計画を立案し、必要な手段を提供するなど実行を支援していきます」 と下垣氏。つまり、戦略立案の支援にとどまらない情報システム納入先の顧客に寄り添うのを常としてきたシステムインテグレーターとしての実績をもとに、徹底した『伴走』が売りだという。

NTTデータ グリーンイノベーション推進室 下垣 徹室長
NTTデータ グリーンイノベーション推進室 下垣 徹室長

顧客の温室効果ガス削減に向けて、特に力を入れるのが温室効果ガス排出量の可視化だ。「どのような情報を集めて、どう整理・集計すればTCFDに適合したレポートを作成できるかといったことを考えています。実際にシステムで実現しダッシュボードに温室効果ガス排出量を表示するといった一連の作業の全部をお手伝いします」(下垣氏)。

カーボンニュートラルの実現に向けては、一つの事業体からサプライチェーン全体、さらには業界全体、社会全体へと温室効果削減の実効性を広げていく必要がある。このためNTTデータは独自に可視化のレベルを5段階に設定している。官民を問わず自組織の排出量を可視化する「レベル0」、Scope3までの排出量を推計で算出する「レベル1」、自組織の削減努力が反映された排出量の可視化を実現する「レベル2」、企業間データ連携によるサプライチェーン全体での排出量可視化を実現する「レベル3」、そして業界横断での連携による社会全体の排出量可視化を実現する「レベル4」だ。

NTTデータが定義する5段階の排出量可視化レベル
NTTデータが定義する5段階の排出量可視化レベル
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社会全体を巻き込んだ削減アクションが実行可能になるレベル4を最終的な目標に据え、当面はレベル1からレベル2への引き上げを中心に支援していく。従来の一般的な手法である会計・購買情報を基にした推計値の可視化だけではなく、自社の排出量を正確に把握し、排出量削減の努力を算定結果に反映させられる仕組みを提供する。その一つとして、2022年1月から、三菱重工業のAIソリューション「ENERGYCLOUD®」を活用した製造業向けサービスの提供を開始した。同ソリューションは、製造プラントの実測データから高度な温室効果ガス排出量を可視化できる。そのため、可視化されたデータを活用し、燃料転換設備投資シミュレーションや産業用自家用発電の余剰電力活用提案などが可能になる。今後もソリューションやツールの拡充を図り、顧客に最適なものを提供していく考えだ。

コンサルティングメニュー概略
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『つなぐ』仕事はNTTデータのDNA

さらにその次のレベル3にステップアップするためには、企業間、あるいは官公庁を含めた事業体の間で温室効果ガスの排出量情報をスムーズに交換する必要が出てくる。ただ、一般的には自社製品の製造に関わる情報はセンシティブであり、円滑な開示が課題となる。NTTデータには銀行間の送金ネットワークやクレジットカード加盟店の端末ネットワークなど信用情報をやりとりするシステムを構築してきたノウハウがある。「グリーン化の分野についても、企業間を繋ぐとか社会を繋ぐというテーマは、当社のDNAに合っていると思います」と、下垣氏は未知の分野への挑戦に自信を見せる。

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