NextDrive新開発エネマネシステムで自家消費を最大化、V2H対応も

エネルギー関連機器をインターネットに接続するIoEプラットフォームによって、最適制御を実現し、『エネルギーを無駄なく賢く使う世界』の実現を目指すNextDrive。企業は脱炭素経営に向けて、同社のIoE技術・サービスをどう活用していくべきか。執行役員 ビジネス推進室 室長 小長井 教宏氏に聞いた。

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エネルギー機器をインターネットに接続
太陽光発電量や蓄電池の充放電量を見える化

企業や家庭のエネルギートータルマネジメントを皮切りに、それらに設置される蓄電池や電気自動車などを群として管理・制御し、調整力・供給力を提供する分散型エネルギーシステムの構築に向けた取り組みを展開するNextDrive。そのカギとなるのが、IoE(Internet of Energy:エネルギー情報をインターネットで管理する)技術を活用した同社のプラットフォームだ。

2013年にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)スタートアップ企業として台湾で創業したNextDrive Co.(聯齊科技股份有限公司)は、2017年に日本法人、NextDrive株式会社を設立。2016年に電力小売市場の全面自由化がされたことや、電力市場において無線規格が統一されていたことなどが、日本市場への進出を後押ししたという。当時は、まだスマートメーター(電気使用状況の見える化を可能にする電力量計)の普及に向けて市場が立ち上がったばかり。同社は脱炭素やそれに伴う電力システムの再構築に向けて、スマートメーターによる電力データの取得、EMS(Energy Management System:情報通信技術を駆使して事業所などのエネルギーを管理するシステム)やHEMS(Home Energy Management System:同様に一般住宅のエネルギーを管理するシステム)などによる見える化・最適運用に関する研究開発を日本国内や台湾の大学などとともに行ってきた。

同社が提供するHEMS機器、スマートエネルギーゲートウェイ「Atto」や「Cube」は、スマートメーターや電気自動車(EV)の充放電状態、太陽光の発電量などの情報を取得・統合できるほか、蓄電池の充放電、エアコンや照明のスイッチ操作なども行える。これらの製品は、他社設備との相互性を確かめる通信規格、「AIF(アプリケーション・インターフェース)」認証をエネルギー関連機器9種類(ソーラーパネル、蓄電池、燃料電池、EV充放電器など)すべてにおいて取得している。

また、設置が簡単なことも、その特長の一つだ。「当社のゲートウェイは、施工業者による工事などは必要なく、ケーブルをつなぐ、コンセントに挿すだけで利用可能。導入コストの削減にも寄与しています」と小長井氏は語る。「事業所内や自宅にあっても違和感のないもの」というコンセプトで開発されたAttoやCubeはデザイン性にも優れ、世界3大デザイン賞の一つ、iF Design Awardや日本のグッドデザイン賞を受賞している。

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NextDriveのエネルギーコネクティビティプラットフォーム
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IoEプラットフォームで再エネ利用を最大化 VPPでの活用も

小長井 教宏氏 NextDrive 執行役員 ビジネス推進室 室長 野村総合研究所(台湾)のインフラ・土地開発部門のディレクターなどを歴任後、現職。
小長井 教宏氏
NextDrive 執行役員 ビジネス推進室 室長
野村総合研究所(台湾)のインフラ・土地開発部門のディレクターなどを歴任後、現職。

国内でも脱炭素化に向けた流れが加速し始めたこの1~2年は、同社にとっても大きな転機となった。「これまでのように電力データを見える化するだけでは、次のアクションにつながりにくい。そこで、より多くの機器を一つのゲートウェイにつなぎ、最適な制御を行っていく目的で開発したのが、EMSアプリ『Ecogenie+』です」と小長井氏は説明する。

2021年にリリースされた同製品は、IoEゲートウェイ、クラウドベースの管理システムの組み合わせからなるIoEプラットフォーム。ネットワークにつながる各種エネルギー機器のデータを取得し、事業所などのエネルギー情報を見える化・集約、無理せず賢く節電や再エネ利用を促進するシステムだ。例えば、太陽光パネルで発電した電力と蓄電池に蓄えた電力を活用しながら自家消費を最大化するなど、より高度な制御を可能にする。

「設備に付加価値をもたらすので、再エネ導入や電化促進を目指している事業者や設備メーカーの方々にご活用いただける製品です。また、現在VPP(Virtual Power Plant:多数の小規模な発電所や電力の需要抑制システムを一つの発電所のようにまとめて制御を行うこと)が商用化に向けて動き始めている中で、発電量の予測や需要の制御を行う事業者向けには、需要家のデータを取得・制御するというラストワンマイルの段階で、当社のプラットフォームをご利用いただけます」と小長井氏は語る。

エネルギーインフラのDXを加速させ企業の脱炭素化を後押し

2022年3月には、「Ecogenie+」の新機能としてJ-クレジット制度のプロジェクトモニタリング・管理機能をリリース。カーボン・オフセットの取り組みが進む中で、太陽光発電の自家消費による環境価値を活用していくためには、自家消費量の計測とデータ管理が不可欠となる。同社のゲートウェイと計測機器を接続すれば、データの自動取得やWebブラウザ経由でレポートの自動作成が可能になる。

起業家精神を大切にする同社は、多くの企業が抱える課題の解決に向けて、現在も積極的に新しい製品・サービスの開発を行っている。その一つが、二酸化炭素排出量を見える化する仕組みづくりだ。従来はエネルギー量や電気料金という形で数値化してきたが、脱炭素化の機運が高まる今、これらをCO2排出量として換算し、対外的に開示することが求められている。また、太陽光や蓄電池の制御に加えて、近年ではV2H(Vehicle to Home:EVの電力を家庭で利用する)においてもIoEを活用した制御を求める声が増えてきており、同社では市場の需給や発電量に連動した運用方法にシフトしていくための検証を進めている。

近い将来、オーストラリアへの進出も考えており、小長井氏は「同国では、一つの地域の電力の供給責任を一社が独立して担う法制度があります。そこに当社のEMSを導入して、街全体のエネルギーをコントロールしていく取り組みを検討しています」と語る。

エネルギー大転換時代を迎える今、NextDriveは電気を皮切りに、将来的にはガスや水道といったデータを管理するあらゆる機器をネットワークにつなげ、最適制御、『エネルギーを無駄なく賢く使う世界』の実現を目指す。刷新されたIoEプラットフォーム「Ecogenie+」によって、多様な事業者をつなぎ、エネルギーインフラのDXを加速させていく。

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NextDrive株式会社 NextDrive株式会社
TEL:03-6432-9616
住所:〒106-0031 東京都港区西麻布 3-19-22
https://www.nextdrive.io/jp/


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