【緊急発売!】Sigenergy、日本初の低圧用ソリューション
太陽光発電や蓄電池などを組み合わせた再生可能エネルギーのソリューション製品を手掛けるSigenergy(シグエナジー)が、日本市場で初めてとなる低圧出力の産業用ソリューションを新たに開発した。FITやFIP、PPA事業で効率よく発電・蓄電し、高収益化できる製品が欲しいという「顧客の生の声」から生まれた。どんな製品なのだろうか。

FIT・PPAで高収益化望む「顧客の声」から誕生
シグエナジーは産業向けに、高圧出力または系統用蓄電池向けのパワーコンディショナー(パワコン)や蓄電池などをセットにした発電・蓄電ソリューションを開発・販売している。最近顧客と打ち合わせしていると、意外な声を耳にすることが多くなったという。
「低圧出力向けではこれまで、三相3線方式(3本の電線やケーブルを使って三相交流電力を供給する方式)のソリューションでハイブリッド製品がなく、困っているという声です。今のソリューションを改造して低圧市場に出してほしいというご要望をかなり多く聞きました」(Sigenergy Japanの趙 宏碧社長)
なぜ低圧出力向けのソリューションが求められるのか。要望を聞いていると、低圧向けではFITやFIP、PPAに関する案件が多いためだという。
「つまり、極端な例でいえば12時間、24時間売電できるようにしたいということです。昼間、蓄電池に電気をため込んで夕方以降に使う、あるいは売電して高収益を得る。低圧でも蓄電池が多数設置できれば、当然効果は大きくなります。そうした背景の中で、シグエナジーの開発・技術担当が急いで100kWの高圧向けパワコンをもとにソフトを開発し、低圧向け製品として使えるようにしました」(趙社長)

今回のソリューション開発を担当したシグエナジー技術担当の単 成奎氏が、製品の特徴を説明する。「低圧向けのソリューションシステムは現在の高圧向けのものと構成自体はほぼ同じです。ハイブリッドのパワコンで三相3線式、出力が現在の機器(100kW)を49.9kWに制御した製品になります」

低圧ソリューション
低圧ソリューション(回線図参照)の構成は大きく分けて1)ハイブリッドパワコン 2)蓄電池 3)データ収集装置 4)監視システムに分別される。
1)パワコン
今回の開発に対応する為に、新型単独運転検出方式を採用、50kW未満の低圧系統連系に対応して、最大800%の直流過積載に対応可能。これにより、顧客の収益性は大幅に向上。
2)蓄電池
一つのモジュールは12.06kWhで、パワコン1台に4台~21台まで、最大253.26kWh、システムは最大1013.04kWhの蓄電池を構成することができ、また、24時間売電が実現可能。
3)データ収集装置
全ての電力会社の遠隔出力制御に対応可能。他社の監視装置やPPAにも対応できる。
4)監視システム
無償提供で、膨大な数の発電所を一括で管理可能。 この低圧システム全体のメリットとしては、出力制御を受けた場合にも、蓄電できるため、発電損失を抑えられること、DCリンクで複数の蓄電池をつなげられるので、発電効率の向上につながることが上げられる。モジュール式なので、施工も便利だという。

自家消費用ソリューション
低圧製品と同時に、自家消費用のソリューションも販売する。構成は主に1)ハイブリッドパワコン 2)蓄電池 3)通信モジュール 4)監視装置 5)計測機器になる。
1)パワコン
三相3線式、DCリンクで停電時にも発電できるので、停電時に太陽光電気が利用できるのは一番のメリット。 高速イーサネット全二重通信で効率と精度が高く、通信速度が早い。 PV短絡検出機能で、設備の故障率を下げ、業界最長500mの直流アーク検出機能により、顧客の安全性を保護。
2)蓄電池
完全モジュール式で柔軟な設計、蓄電池間の配線作業、定期的なメンテナンスが不要、多くの安全認証を取得し、補助金申請条件に適合。
3)データ収集装置
パワコンに内蔵され、停電時に独自開発のAI制御方式で一括管理できる。
4)監視装置
低圧と同様に無償で提供する。複数の発電所を一括で管理可能になる。
5)電力計測センサー
自家消費する時にあの負荷をかけないようにする計測センサーも提供可能になる。他社と比べてもコストは一番安く、高精度の高速制御も可能になる。かなりシンプルな構成なので施工は便利だ。
特に低圧の産業用途において日本でビジネスモデルを展開するとき、これまで適合する産業用ソリューションがなかった。そのため、やむを得ず住宅用ハイブリッドソリューションを使っていた例もあるという。
「他社製品で住宅用パワコンを並べて使う場合、パワコンと蓄電池だけで相当のコストになる。今回のシグエナジーの低圧ソリューションであれば、3台のパワコンで十分対応でき、コストも半額くらいになります」(趙社長)
最近のトレンドとして特に多いのが、「低圧案件で直流過積載をしたい」という声だ。FITやPPAの事業を低圧出力でやっても、せっかく開発した土地なのになかなか売り上げにならないとの不満が背景にある。
「土地を開発したデベロッパーや投資家からしたら、やりがいがないと感じるようです。現状では案件が小さすぎるので、12時間、あるいは24時間できるシステムにあればかなり収益性は上がるのです」と趙社長は説明する。
低圧向けのハイブリッド製品、これまでになかった
これまでは他社でも低圧出力用の製品はあったものの、低圧向けのハイブリッド商品はなかった。「これまでなかった理由は、昔は太陽光パネルがすごく高かったから。わざわざ直流過積載する意味がなかった。今はパネルが安いので、過積載を最大800%にもできる」(趙社長)
そもそも、産業用の発電事業において、「低圧」「高圧」という概念が日本特有のものだという。

「高圧案件ではPVと蓄電池併設型の案件がかなり多いですが、そもそも低圧という概念が日本だけ。50キロ未満の発電所っていうのは日本特有です。海外では50kW未満という定義がない。この需要が最近かなり増えてきているのです」
日本特有の市場動向に合わせて製品を開発したシグエナジー。これからも顧客の声に耳を澄まし、ニーズに合わせた製品を開発する考えだ。
Sigenergy Japan株式会社
〒104-0042
東京都中央区入船1-9-8 ピエノアーク入船 1階
https://www.sigenergy.com/
(問い合わせ)info@sigenergy.com