改正省エネ法に対応する新機能を搭載したEMS

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脱炭素経営に向けて自家消費型太陽光の導入が進む中、企業はより厳密に発電量や消費電力量を管理し、エネルギーを適切にマネジメントしていくことやCO2排出削減量の算出・可視化が課題となる。クラウド連携・AIの活用により、これらの課題に解決策を提供するエナジー・ソリューションズのEMSについて、代表取締役社長の森上 寿生氏に聞いた。

※電気設備・機器を自動制御する「エネルギー負荷機器のマネジメント」を意味する言葉としてEMS(エネルギーマネジメントシステム)やHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)、BEMS(ビルエネルギー マネジメントシステム)のように従来使われてきたが、本来は「エネルギー源をマネジメントするシステム」のことを指す。

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省エネ法改正 より詳細な管理が必要に

エナジー・ソリューションズ 代表取締役社長 森上 寿生氏
エナジー・ソリューションズ 代表取締役社長 森上 寿生氏

2022年7月に改正され、2023年4月の施行が予定されている省エネ法。改正法でのエネルギーの定義が見直され、適用対象に非化石エネルギーも含まれることになった。同法の対象となる事業者は、CO2を排出しない太陽光発電や水素、アンモニアなどの非化石エネルギーの使用量において、自主的な導入目標の作成が求められることとなる。年々注目を集める自家消費型太陽光発電においても、現実的な目標の設定・評価に向けて、発電量および消費電力量のより詳細な管理が必要となる。

従来の太陽光発電システムでは、故障による発電ロスの防止や長期的な安定稼働に向けて、設備をデータ計測器で測定し、遠隔地から稼働状況をリアルタイムで確認する「遠隔監視」が一般的であった。また、自家消費型においては、消費電力の変動に合わせてパワーコンディショナー(PCS)を自動制御し、逆潮流の発生を防ぎながら発電を最大化するような監視・制御システムが導入されてきた。

「分散型エネルギー社会の構築に向けて、これから蓄電池を含む自家消費型太陽光発電設備の導入拡大が進むと、電力源をどう効率よく使い、CO2排出量や電気代を削減するか、また社会全体では需給バランスの調整といった課題が出てきます。こうした目的に合わせて、蓄電池の充放電を最適制御するなどして、エネルギー源をマネジメントしていくためには、従来の『稼働監視』だけでは不十分です」と森上氏は、エナジー・ソリューションズのエネルギーマネジメントシステム(EMS)「ソーラーモニター オフグリッド」の開発背景を語る。

EMSプラットフォーム
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新機能 CO2排出削減量の算出・可視化も

このEMSでは、PCSに「検定付きスマートメーター」を接続し、太陽光発電電力量を計測。通信機器「EMSコントローラ」内蔵により、エネルギーマネジメントを実現するとともに、インターネットを介して同社のクラウドにデータを集約。集まったデータをAI解析し、発電予測や消費電力予測および発電量の監視・診断結果などを需要家に提供する仕組みだ。

「今までの太陽光遠隔監視装置では正確なCO2排出削減を計算できませんでした。また、デマンド監視型のEMSでは、CO2排出データは取れても、太陽光発電システムの監視ができませんでした。この二つの課題を克服し、実現するのがソーラーモニターオフグリッドです」と森上氏は説明する。

その開発コンセプトのもと、今回、新機能として、CO2排出削減量を算出・可視化できる仕組みが追加された。「需要家サイドで自家消費量を計測し、そこからCO2排出の削減量を割り出します。排出係数は電気事業者ごとに異なりますし、年度によっても変動します。また、電力源が複数であれば、正確な削減量を把握するために、高度な管理システムによってしっかりとデータを取得する必要があります」

ソーラーモニターオフグリッド蓄電池システムサイネージ画面
ソーラーモニターオフグリッド蓄電池システムサイネージ画面
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複数拠点のデータを一元管理 EVなどとの連携も

エナジー・ソリューションズは2012年からFIT(固定価格買取制度)対象の太陽光発電設備向け監視サービスの提供を開始し、これまでに1万件近くの案件を手掛けてきた。2017年には蓄電池向け、2018年には自家消費向けEMSの提供を開始、経済産業省の補助事業「バーチャルパワープラント(VPP)構築実証事業」にも参画するなど、エネルギーマネジメントのノウハウや技術を蓄積してきた。

昨今では、こうした知見や新たに搭載された新機能を活用し、企業の脱炭素経営を支援する取り組みを開始。太陽光発電設備以外の設備ともEMSを連携させ、全社でのエネルギーマネジメントおよびCO2排出削減に貢献する仕組みづくりに取り組む。

自家消費発電の導入が進む中、拠点が点在する企業向けに複数拠点のCO2削減率や購入電力の削減率などを一元管理する仕組みづくりを行っており、グローバル展開する製造企業などにおいて採用の検討が始まっている。「脱炭素経営の推進に取り組む企業のご担当者に活用いただけるシステムです。今はオンサイト型自家消費発電が主流ですが、100%再エネ化に向けて、足りない分をオフサイトで補うような流れになってくるかと思います。そういった試算を行う上でもこのEMSは有効です」と森上氏は話す。

エナジー・ソリューションズは、2021年8月から複数メーカーの製品などに対応した蓄電池システム向けの監視・制御・可視化サービスも提供。今後はEV、V2Xなど太陽光発電以外の分野においてもシステムの連携を進め、高度な制御技術によって企業の脱炭素化やエネルギーの最適化を支援していく。

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