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最終更新日:2026年09月16日

ZEB

環境ビジネス編集部
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ZEBとは、Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称であり、快適な室内環境を維持しながら高断熱化や高効率設備の導入によって省エネルギーを進め、再生可能エネルギー等の創出を組み合わせることで、年間の一次エネルギー消費量の収支を正味(ネット)でゼロにすることを目指した建築物のことである。一般住宅を対象とするZEHに対し、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院、学校、工場などの非住宅建築物全般を対象としている。

4段階のZEB達成水準と評価区分

ZEBの実現には、建築物の規模や立地条件、用途によって創エネルギー設備の導入可能量が異なるため、達成度合いに応じた4段階の公的評価基準が設定されている。一般的に設計実務では、建築計画による負荷低減(パッシブ技術)、高効率空調や照明等の導入(アクティブ技術)、BEMSによるエネルギー管理、そして太陽光発電や蓄電池による創エネルギーの組み合わせによって段階的な削減を図る。

ZEB(ゼブ)

省エネ基準に対し、省エネ(50%以上)と創エネを合わせ、一次エネルギー消費量を100%以上削減した建築物

Nearly ZEB(ニアリー・ゼブ)

省エネ(50%以上)と創エネを合わせ、一次エネルギー消費量を75%以上100%未満削減した建築物

ZEB Ready(ゼブ・レディ)

高断熱化や高効率設備の導入により、外皮・設備単体の省エネのみで基準から50%以上削減した建築物(創エネは不問)

ZEB Oriented(ゼブ・オリエンテッド)

延べ面積10,000平方メートル以上の大規模建築物等を対象に、用途ごとに設定された省エネ基準から30%〜40%以上の削減を達成し、未評価技術等の導入を行う建築物

ZEBに関する国の政策動向と関連制度

第6次エネルギー基本計画において、政府は「2030年度以降に新築される建築物についてZEB水準の省エネ性能確保を目指す」「2050年にストック平均でZEB水準の達成を目指す」という目標を掲げている。

建築分野のカーボンニュートラルに向け、2024年4月からは建築物の販売・賃貸事業者に対して広告等での省エネ性能表示制度が導入され、ZEBの達成水準を明記した省エネ性能ラベルの活用が努力義務化された。さらに2025年4月からは原則としてすべての新築非住宅建築物に対して現行の省エネ基準適合が義務化され、将来的な基準値自体のZEB水準への段階的引き上げも見据えた制度整備が進む。

新築のみならず既存ビルの改修(ストック改修)も重要な課題となっており、国や自治体による財政支援も活発化している。例えば東京都による中小規模事業所等のZEB化や廃熱利用を支援する助成事業のように、診断から設計・設備導入までを一貫して後押しする施策も展開されている。

ZEBの第三者認証と企業の不動産・財務戦略

ZEB水準の達成を証明する実務上の手段としては、住宅性能評価・表示協会が運営する「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」などの第三者認証を取得することが標準的である。また、環境性能を総合的に評価するCASBEEなどの認証制度とも連携して活用される。

企業のサプライチェーン排出量削減やESG投資への関心の高まりを背景に、ZEB認証物件はテナント企業による選定優位性の確保や賃料プレミアムの形成など、不動産価値の向上に直結する要素となった。さらに、コマツがZEB Ready認証を取得した新本社ビルの整備資金として発行したグリーンボンドのように、サステナブルファイナンスの適格資産としてZEBを活用し、資金調達と脱炭素化を連動させる実務も定着しつつある。

参考

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環境ビジネス編集部

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環境ビジネスは、温暖化防止のための世界で初めての国際協定である京都議定書が1997年に採択されたことを受けて、その翌年創刊しました。当時、『21世紀は、環境の世紀』といわれ、私たちは、新たな時代の到来はもちろんのこと、新たな産業の息吹を感じ、環境に関するビジネスに役立つメディアを出版することになりました。ウェブマガジン「環境ビジネスオンライン」では、環境業界の注目ニュース・最新トレンド・政策・企業情報解説記事など、実務に役立つ情報・サービスを提供しており、多くの実務層の方々にご参照いただいています。

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