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最終更新:2026年10月30日

LD-Tech

環境ビジネス編集部
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LD-Tech(Leading Decarbonization Technology/先導的脱炭素化技術)とは、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、エネルギー起源CO2の排出削減に最大の効果をもたらす設備や機器などの普及を促す環境省の枠組みのこと。

商用化されている製品のなかでCO2排出削減性能が最高水準にある技術を明確化し、社会実装を加速させる目的で2021年度から認証制度として運用されている。

LD-Tech制度を構成する3つのツールと対象部門

LD-Tech認証制度は、脱炭素性能の基準策定から製品認証までを体系化するために、相互に連動する3つのツールを用いて運用されている。

対象となる機器や設備は、産業から家庭、インフラに至るまで幅広い領域を網羅しており、以下の6部門に区分されている。

  • 環境省LD-Techリスト:脱炭素化の観点から重要と位置づけられた設備・機器のカテゴリー一覧
  • 環境省LD-Tech水準表:リスト掲載カテゴリーごとに商用化済みの最高効率値(LD-Tech水準)や算定基準を定めた表
  • 環境省LD-Tech認証製品一覧:水準表の要件を満たし、審査を経て公表された認証製品のリスト(専用ロゴマークと識別番号を付与)
  • A部門(産業・業務):空調、給湯、ボイラ、照明、モータなどの業種共通設備
  • B部門(産業):業種固有の製造設備
  • C部門(運輸):EVや充電設備など
  • D部門(家庭):高断熱窓、エネファームなど
  • E部門(エネルギー転換):再生可能エネルギー発電設備、蓄電池など
  • F部門(廃棄物処理・リサイクル):資源循環関連設備

年次サイクルによる基準更新と最新動向

LD-Tech水準表に定められる性能基準は固定的なものではなく、技術進歩や市場動向を反映して原則として毎年度見直しが行われる。秋頃に次年度版のリスト案および水準表案に対する意見公募(パブリックコメント)が実施され、確定後にメーカーからの認証申請受付と審査を経て、新年度に新たな認証製品一覧が公表される年次サイクルが定着している。

2026年3月に公表された2025年度の認証製品一覧では、1,413製品(親型番製品数:600製品)が認証を受けた。また、2026年度版の改定動向を報じた記事によると、水準表案においてヒートポンプ式熱回収換気や水素・都市ガス混焼温水機、有機物磁気熱分解装置、BEMSといった新たな技術カテゴリーの追加や対象クラスの拡充が進められており、脱炭素化に資する先端技術の網羅範囲が年々拡大している。

実務における活用メリットと留意点

設備を導入する需要家側の企業にとっては、公的支援策の活用や社内意思決定における客観的エビデンスとなる。環境省の「SHIFT事業(工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業)」をはじめとする各種補助金において、LD-Tech認証製品の導入が申請要件や採択審査時の加点対象に設定される事例が増加している。また、設備更新時の比較検討において市場最高水準の省CO2機器であることを第三者基準で証明できるため、SBTの目標達成に向けた投資稟議やESG情報開示の裏付けとして活用しやすい。

一方、産業機器メーカーや販売事業者にとっては、認証取得によって製品カタログや営業資料に「環境省LD-Tech認証マーク」を表示できるため、環境配慮型製品としての訴求力を高めるマーケティング材料となる。ただし、市場の技術革新に合わせてLD-Tech水準は毎年引き上げられるため、一度認証を受けた製品であっても最新年度の水準表に継続して適合しているかを確認し、更新手続きを行う管理体制が求められる。

参考

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環境ビジネスは、温暖化防止のための世界で初めての国際協定である京都議定書が1997年に採択されたことを受けて、その翌年創刊しました。当時、『21世紀は、環境の世紀』といわれ、私たちは、新たな時代の到来はもちろんのこと、新たな産業の息吹を感じ、環境に関するビジネスに役立つメディアを出版することになりました。ウェブマガジン「環境ビジネスオンライン」では、環境業界の注目ニュース・最新トレンド・政策・企業情報解説記事など、実務に役立つ情報・サービスを提供しており、多くの実務層の方々にご参照いただいています。

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