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最終更新:2026年10月16日

電気自動車(EV)

環境ビジネス編集部
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電気自動車(EV:Electric Vehicle)とは、車載した二次電池(蓄電池)に外部から充電した電気を動力源とし、電動モーターを回転させて走行する自動車のこと。

内燃機関を持たない純粋な電気自動車は、ハイブリッド車(HEV)や燃料電池車を含む広義の電動車と区別して「BEV(Battery Electric Vehicle)」とも呼ばれる。走行時にCO2などの温室効果ガスや排気ガスを排出しないゼロエミッション車として、国内外の脱炭素化戦略における中心的な移動手段として位置づけられている。

EVの基本特性と技術的変遷

EVは走行時にテールパイプから排出ガスを出さないだけでなく、内燃機関車に比べて部品点数が少なく、オイル交換などのメンテナンス負荷を抑えられる利点を持つ。また、走行音が極めて静かで、モーター特有の高トルクによる滑らかな加速性能を発揮する点も特徴である。

かつては1充電あたりの航続距離の短さや電池コストの高さが普及の阻害要因とされていた。初期の量産車では日本のJC08モード測定で航続距離が約180〜200km程度であったが、国際調和燃費試験法であるWLTCモードの導入と車載バッテリーのエネルギー密度向上に伴い、主要な乗用モデルでは1充電あたり400〜600km前後を走行できる車両が主流となっている。なお、初期の量産市販車である日産「リーフ」なども含め、一般的な乗用EVは充電スタンドからケーブルを接続する定置充電方式が標準となっている。

国内外の市場動向と政策目標

国際エネルギー機関(IEA)の統計によると、世界のEV販売台数は2023年に約1,400万台、2024年には約1,700万台に達し、新車販売に占めるシェアは2割を超えた。テスラ(米国)やBYD(中国)をはじめとする専門メーカーや新興勢力が市場を牽引する一方、一部地域では充電インフラ不足や補助金縮小に伴う販売ペースの踊り場現象も見られ、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)を交えたマルチパスウェイの戦略も再評価されている。

日本政府は「グリーン成長戦略」において、2035年までに乗用車の新車販売で電動車(EV、PHEV、FCV、HEV)の比率を100%とする目標を掲げている。また、経済産業省は2023年に「充電インフラ整備促進に向けた指針」を改定し、公共用充電器の設置目標を従来の15万基から「2030年までに急速充電器3万口を含む30万口」へと大幅に引き上げた。国や自治体による導入支援も続いており、集合住宅や事業拠点への充電器設置を促す東京都のEV充電設備導入補助事業のように、インフラ整備への手厚い助成制度が展開されている。

企業の脱炭素・エネルギーマネジメントにおける導入価値

企業のフリート車両や自治体公用車の電動化は、Scope 1排出量の直接的な削減手段となるだけでなく、エネルギーマネジメントやBCP(事業継続計画)の観点からも重要性が増している。EVは「走る蓄電池」として機能するため、V2H/VtoHやV2B(Vehicle to Building)のシステムを介して建物へ給電し、ピークカットやVPP(バーチャル・パワー・プラント)のリソースとして活用できる。

停電時などの非常時においては、外部給電器等を用いて施設や機器へ電力を供給する移動式電源としての役割も大きい。政府機関からも災害時に電動車を医療機器へ給電するマニュアルが提示されるなど、非常用電源としての実務的な運用手順の整備が進んでいる。

事業者側の留意点として、社用車を複数台同時に普通・急速充電すると最大需要電力(デマンド値)が跳ね上がり、契約電力や電気料金の上昇を招くリスクがある。そのため、ピーク時間帯を避けて充電出力を制御するスマート充電システムの併用が実務上の前提となる。さらに、国のクリーンエネルギー自動車補助金(CEV補助金)では、単なる車両性能だけでなく、充電インフラ整備への貢献やアフターサービス体制、災害時給電対応などが総合評価される仕組みへと移行している。

参考

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環境ビジネス編集部

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環境ビジネスは、温暖化防止のための世界で初めての国際協定である京都議定書が1997年に採択されたことを受けて、その翌年創刊しました。当時、『21世紀は、環境の世紀』といわれ、私たちは、新たな時代の到来はもちろんのこと、新たな産業の息吹を感じ、環境に関するビジネスに役立つメディアを出版することになりました。ウェブマガジン「環境ビジネスオンライン」では、環境業界の注目ニュース・最新トレンド・政策・企業情報解説記事など、実務に役立つ情報・サービスを提供しており、多くの実務層の方々にご参照いただいています。

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