環境用語集 電気自動車
電気自動車
モーターを動力源として走行する自動車。車に搭載された二次電池に蓄電し、その電力を利用する。例として、1回の充電での航続距離は、三菱自動車の「i-MiEV G」では約180km、日産自動車の「リーフ」では約200km(ともにJC08モード時)。
メリット
・走行時にCO2やその他排気ガスを排出しない。
・騒音が少ない。
・安価な夜間電力などを活用すれば、1円/1L 程度で利用できる。
・仕組みが比較的単純なため、部品数が少なく、メンテナンスなども容易。
デメリット
・1充電あたりの航続距離が短く、長距離走行に向かない。
・搭載するリチウム電池のコストが高く、本体価格も高価になる。
・充電のインフラが整っていない。
今後の動き・展望
2009年7月、三菱自動車が「iMiEV」を、富士重工業(スバル)「ステラEV」を発売した。この2車種が、大手自動車メーカーによるEVの本格的量産のスタートとなる。2010年には日産もバッテリー交換式の電気自動車「リーフ」を市場投入した。
また、経済産業省が推進するEV・pHVタウンの選定地域において導入が進み、充電インフラも強化されていくと考えられる。更に、電気自動車の開発には二次電池の高性能化や長寿命化・コストダウンが必須である。例えば電池寿命の面では、車両寿命と同程度の寿命の電池の開発が進んでいる。
富士経済の調査結果によると、2012年の電気自動車の世界市場規模は約7万台、2030年にはその200倍弱の約1,374万台に拡大する予測だ。2013年頃にはトヨタ自動車、ホンダをはじめ日本および欧米各社が市場参入を予定しており、充電インフラの整備が進んでいる欧州を中心に市場が拡大していく見通しである。車両価格の低下と充電インフラの拡充が徐々に進み、2025年頃には電池性能の向上・技術の革新と走行可能距離の改善、そして、リチウムイオン電池の単価低下(現状の60~100円/Whから20円/Wh)が実現すると想定し、2030年にはHV、PHVを上回る市場規模と予測している。
電気自動車の参入メーカー
■国内
三菱自動車(スバル)
富士重工業(スバル)
日産自動車
本田技研工業
トヨタ自動車
マツダ など
■国外
BMW
GM(ゼネラル・モーターズ)
PEUGEOT(プジョー)
Renault(ルノー)
Volkswagen Group(フォルクスワーゲン)など