Looop、小形風力発電事業に参入(2ページ目)

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これら認証の取得と同時に進めなければならない電力会社との協議にも、手間と時間がかかる。特に、風力発電特有の不安定な発電のコントロールに必須なパワコンには電力会社が求める仕様レベルも高く、一長一短ではなかなか進まないと中村氏は言う。

Looop代表取締役社長の中村創一郎氏
Looop 代表取締役社長
中村 創一郎氏

「各地の電力会社の要望に合わせた仕様にするため一つずつカスタマイズして積み上げているところです。その結果、ClassNKやJET認証、電力会社との協議もほぼメドがつきました。このまま順調に進めば4月頃には段階的に市場への投入を開始できるはずです。それに先駆けて、新潟に5kWの小形風力発電3基、計15kWを自社で設置予定ですので、興味のあるユーザーの方々にはそちらにも見学にお越しいただきたいと思います」

保守から分譲販売まで、ラインアップも豊富

日本でも風況の良い場所では既に大型風力発電の設置が進み、そろそろ普及も頭打ちか?と言われている。しかし、小形・中形風力発電に限って言えば、まだまだ設置に適した場所が多く、中村氏はその可能性に期待をかける。

「大型風力発電は海岸沿いに設置する例が多いのですが、海外では小形を農場などに設置する例も頻繁に見られます。ビルの屋上なども有望でしょう。小形風力発電に適した風速は3メートルくらいから25メートルまでですが、その程度の風速が得られる場所は国内に多数にあります。小形・中形風力発電が広まるかどうかは価格次第ですから、Looopとしても頑張りますよ」

キットの内容は、太陽光発電キットの「MY発電所キット」と同様に、小形風力発電機器本体、パワーコンディショナー、分電盤などで構成する予定だ。定期的なメンテナンスも、ユーザーの負担を軽減できるようLooop社が巡回する仕組みなどを考案する。個人でユーザーになりたい人のために分譲販売も行う予定だという。

2月26日から開催のWIND EXPOでは、系統連系が可能なこの5kWの風車の実機を大きく展示する予定です。また蓄電池を備えた独立型の小形風力発電(垂直軸型)もブース内に展示するといい、風力発電市場への本気度が伺えるLooop社。4月以降あらわになる小形風力発電キットの全貌が楽しみだ。

【小形風力発電キットに関して】
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株式会社Looop
〒113-0033 東京都文京区本郷4-1-4 常和本郷ビル
TEL:03-5802-6209 受付:9:00~21:00(土日祝除く)
http://looop.co.jp/index.html

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