驚異の出力減衰率で高い評価

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世界37カ国に販売実績を持つグローバル企業のZNSHINE SOLAR(ゼンシャインソーラー)は、2012年に日本市場に参入した。モジュール開発から、設置、メンテナンス、発電所建設のEPC事業まで、独自の垂直統合のビジネスモデルによって生み出される確かな製品とサービスで、日本市場の顧客数を一気に増やしている。

モジュールの製造からEPC事業まで
日本市場参入わずか2年で事業拡大

株式会社正信ソーラーホールディングス 代表取締役 蘇 慶 氏
株式会社正信ソーラーホールディングス
代表取締役 蘇 慶 氏

中国のPV産業集中都市・常州に本拠地を置くZNSHINE SOLAR(以下、ゼンシャイン)は、世界37カ国に1GWの販売実績を持つグローバル企業だ。ヨーロッパを中心に世界8カ国に拠点を置き、日本市場には、2012年に正信ソーラージャパンを設立して本格参入した。

正信ソーラージャパン設立後、ゼンシャインは日本で4つのグループ企業を立ち上げて事業領域を拡大している。

グループ企業とは、産業用太陽光発電システムに特化したZNSHINE PV JAPAN。太陽光発電事業におけるインテグレーターの役割を担うパワーマックス。ドイツMKG社との合弁企業のMKG JAPAN。そして各グループ企業の事業領域をクロスして太陽光発電事業を総合的にサポートする正信ソーラーホールディングスだ。ゼンシャインは、太陽光発電モジュールの開発から、設置、メンテナンス、発電所建設のEPC事業まで、トータルサービスの提供を強みとした企業なのである。

第三者が認めた最高レベルの出力
業界トップの太陽電池モジュール

ZNSHINE PV JAPANが輸入・販売を行うZNSHINE SOLARブランドの太陽電池モジュールは、ヨーロッパで人気の単結晶セル、大規模産業用の多結晶セル、ガリウムタイプの単結晶セル「スティングレー」(住宅用・産業用)の4種類。

正信ソーラーホールディングス代表取締役の蘇 慶氏が「当社は一生涯の発電効率にこだわったモジュール開発を行っている」と話すように、同社のモジュールは、徹底した品質管理のもと、研究開発・原料調達・製造を一貫体制で行う垂直統合のビジネスモデルで、高品質・低価格のモジュール製造を実現している。

特に高い評価を得ているのが、同社の人気商品『スティングレー』だ。『スティングレー』は、シリコンと相性のいいガリウムを添加した、低減衰で耐候性に優れた太陽電池モジュール。パワーマックス営業部長の梅橋紀親氏は「結晶系でガリウムインサイドは当社だけ」と胸を張る。ゼンシャインのスティングレー劣化加速実験では、10年後の出力減衰率は3%、20年後で8%という驚異の結果が出た。

スティングレーモジュール出力減衰率

スティングレーモジュール出力減衰率

つまり、10年後でも97%、20年後でも92%の出力を維持できることになる。「特に昨夏はスティングレーの性能の高さを証明できた」と梅橋氏。悪天候が続いた今年の7月~8月、多結晶の一般的なモジュールは60%程度の出力を推移した。だが、スティングレーは80%で推移し、ガリウム添加による耐候性の高さを証明する結果となり、評価が一層高まったのだという。

同社では、スティングレーに対し、メーカー保証として10年で92%、25年で85%という業界最高レベルの出力を保証。その性能の高さは第三者機関でも実証されている。太陽光発電業界で世界的に権威のあるドイツの評価機関「PHOTON Laboratory」の2011年度の出力テストでは、世界130社の結晶系シリコンパネルの中でスティングレーが7月から8カ月間連続1位を獲得した。

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