出力制御・エネルギー効率利用に貢献

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多様なニーズに応えた太陽光発電のパワーコンディショナを提供してきたオムロン。この5月に、住宅全体の発電状況や消費状況をタッチパネルで簡単に把握できる、住宅向け太陽光発電システム用モニタ「エナジーインテリジェントゲートウェイ」を発売した。出力制御対応により住宅向け太陽光市場で好評を博しており、今秋にはバージョンアップした第2弾を発売する。

出力制御にいち早く対応

オムロンが5月に発売した、「エナジーインテリジェントゲートウェイ(形KPMU1P-SET)」(以下EIG)は、表示ユニットと計測ユニットからなり、住宅内の発電量・消費電力量などをタッチパネルで簡単に確認できるインテリジェントモニタだ。従来のモニタリング機能に加え、家全体の電力状況がひと目で表示され、さらに、出力制御にも対応している。

取材にこたえるオムロン栗林氏
オムロン株式会社
環境事業本部ストラテジックマーケティング部
主査 栗林 秀成氏

EIGの商品企画を担当した環境事業本部ストラテジックマーケティング部主査の栗林秀成氏は「EIGは、従来のモニタリング機能はもちろん、今回の再生可能エネルギー特別措置法施行規則改正における出力制御にも対応しており、お客様には今から安心して太陽光発電システムを運用していただける。EIGと弊社のパワコンを接続した『広義のパワコン』は、太陽光発電から得られる電力を常に最大値に維持することができる」と説明する。

特長の1つは、タッチパネル方式で簡単に、必要な情報が表示されるということだ。余剰買取にも全量買取にも対応し、発電・売電などの情報はもちろん、過去の履歴もすぐにわかる。オプションで回路ごとのエネルギー使用量や外部発電の電源状況も計測が可能だ。

家全体の創った電気、使った電気の状況や履歴が数値やグラフなどでひと目でわかり、これだけでも簡易HEMSとして使うことができる。

出力制御対応が万全ということも心強い。将来的に、出力制御の運用が開始される際には、EIGのソフトウェアをアップデートすることにより、出力制御対応をすることが可能となる。計測ユニットがインターネット回線と接続する機能を有しているためだ。

EIGは施工する立場にも充分に配慮しており、施工性の向上にもこだわった。出荷時にペアリング設定しているため、計測ユニットと表示ユニットの間の無線LAN設定が不要となる。また、表示ユニットからワンタッチでパワコンを自動検出できる機能も搭載した。施工現場で、わずらわしい通信設定が不要になり、簡単設置を実現させている。

わかりやすい表示と簡単に設置できる施工性に加え、出力制御対応できているという将来への安心感を評価され、EIGは発売直後より歓迎の声を持って受け入れられており、すでに第二弾の発売も秋に予定している。

第二弾はHEMSとの連携を

スマートハウスなどでは、家庭内のエネルギーの見える化やHEMSシステムを導入されるケースが増えてきているが、太陽光発電システムの導入時における出力制御との両立が課題となっている。HEMSコントローラや出力制御対応で必要となる通信・制御ユニット、太陽光発電システムの計測装置など、それぞれの機器の役割分担を明確にすることが必要となってきているのだ。

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