自家消費・ZEH・2019年問題 社会ニーズに応える(2ページ目)

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パートナーシップ戦略で市場のニーズに柔軟に対応

電力自由化や2019年問題など様々な市場変化が生まれてきているが、トレンドの1つである蓄エネ(蓄電池)の システムコストに対するハードルの高さは、今後もしばらくネックになってくるのは否めない。

オムロンではそれらの課題に対して、メーカーとして技術改善・コストダウンへの努力はもちろんのこと、導入しやすい仕組みづくりについても検討している。まずは、導入時にかかるトータルコストの削減だ。機器・システムコストはもちろんのこと、施工費用も重要だ。オムロンでは製品を軽量・小型化することで、クレーンでの搬入や基礎工事を不要とし、パワコンは従来機種と同様の壁掛け設置とすることで、設置工数を削減するような取り組みを行っており、市場から好評を得ている。

さらに今後は、メーカー単独でできることのみならず、パートナーとの協業の可能性も検討している。「単なるコストダウンだけではなく、購入しやすい仕組みづくりも可能性のひとつです。例えばリースなどの活用による初期コストの低減や、複数の価値との組合せによる価格低減により、導入しやすくなるだろうと思われます。このような色々なニーズに対応できるよう、様々なパートナー様と、可能性を排除せずに積極的に取組んでいきたい。」という。

オムロンは自社だけの枠にとらわれず、様々な業種とのパートナーシップでエネルギーの利用ニーズに最大に応えることを目指している。

グローバル展開、そして業界の垣根を超えて

再生可能エネルギー業界の広がりとして、グローバル市場や、さらなる可能性についても伺った。「グローバルでは、やはり、世界最大の市場であり、様々なアプリケーションの広がりが期待できるアメリカは最も注目するエリアだ」と、立石氏は続ける。

「アメリカ以外でも、電力事情が立ち遅れており、自家消費ニーズ、オフグリッドで電気を利用するエリアにも注目している」。そして、海外展開においても単独で展開するよりも、パートナーシップづくりが重要である、としている。更に今後は、エネルギーと他の分野を連携させたアプリケーションなど、市場ニーズは広がりを見せており、今後は具体的なサービス展開の可能性も考えられると言う。

「例えば、住宅においては快適な住環境といった観点で、エネルギーの管理だけではなく、それに我々の事業領域でもあるヘルスケアなどを組み合わせることはできないか?などといったご相談は少しずつ増えています。我々はお客様に最大の価値を提供していきたいと考えているので、様々な可能性にチャレンジしていきたいですね」

今後、エネルギー市場では、電気をどのように調達し、活用するか、という意味で、様々なニーズの広がりをみせることになる。それら、より細かな要望に対応するには、市場の変化をどのようなニーズとしてとらえ、製品・サービスに展開するかということと、そのニーズを1社単独ではなく、同社の特長であるパートナーシップ戦略で対応することが、より重要になると言えるだろう。

オムロンの重塩害対策製品

本文で紹介されたオムロンの重塩害対策製品はこちらです。
単相用屋外設置型太陽光発電システム用パワーコンディショナ(写真左)と、太陽光発電用ハイブリット蓄電システム(写真右)

単相用屋外設置型太陽光発電システム用パワーコンディショナ(写真左)と、太陽光発電用ハイブリット蓄電システム(写真右)

※蓄電池ユニットは屋内設置のため、重塩害対応ではありません。

沿岸部は遮蔽物が少なく発電効率が高いエリアが多いが、従来は設置困難地域だった
沿岸部は遮蔽物が少なく発電効率が高いエリアが多いが、従来は設置困難地域だった

設置場所を問わない充実のラインナップで、オムロンはあらゆる場所への太陽光発電・蓄電池の導入を サポートしております。詳しくは、下記ボタンよりご確認ください。

詳しくはこちら
オムロン株式会社 環境事業本部
〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
http://www.omron.co.jp/energy-innovation/

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