コスト削減を実現する三相パワコン&1台で4役O&Mツール(2ページ目)
O&M事業をサポートする革新的な故障検知器
再生可能エネルギー分野ではパワコン事業を主力としてきたオムロンだが、今冬、新たに太陽光発電システムの直流(DC)側故障を検出する機器、「DC Fault Tester」(DCFT)を発売する。「直流地絡、電路断線、バイパス・ダイオード(BPD)開放故障などは火災や感電にながるケースもありますので、このようにリスクの高い3つの故障モードの早期発見を狙った製品になります」とグローバルマーケティング部市場戦略課の中井琢也氏は製品のコンセプトを説明する。

製造元:新栄電子計測器
同製品最大の特長はDC側の点検項目を1台で全てカバーできる点だ。開放電圧測定、地絡抵抗測定、直流抵抗測定、BPD検査と従来であれば検査機器5台を必要とした機能を1台に集約し、機器コストの低減や作業性向上など、多様なメリットを創出する。製品サイズはH260mm×W170mm×D70mm、重さ2.5kg(いずれも予定)となり、これまで必要とされた機器数台の持ち運びや持ち替えがなくなることで作業効率を最大化することができる。
太陽光発電システムが健全に発電しているかをストリング単位で測定し不具合を推定するI-Vカーブとは違い、DCFTは不具合のモードを直接検出する。「高い専門スキルを持たなくても確実に故障を発見できるのが、DCFTです」と中井氏。さらに、搭載されているオムロンの独自技術AISETにより、故障箇所を特定できるのもDCFTの強みだ。従来はモジュール1枚1枚に検知器のセンサを当て測定していたが、DCFTの場合は接続箱で測定することで故障箇所を特定(直列数に対し±10%以内)できるため、各モジュールにアクセスする手間が省け大幅な作業工数の削減や復旧の迅速化による損失最小化を実現する。

定期検査時にDCFTを使用すれば、地絡やBPD開放故障を検出し感電や火災といった高リスクの事故を未然に防止できるだけでなく、大幅な発電量低下が発生する前に故障の予兆をキャッチし対策を打つことができる。
再生可能エネルギー特別措置法の改正によりO&Mが重要視される中、コスト削減や作業効率の最大化を実現するとともに、作業者の経験や能力に依存しない性能を備えたDCFTはO&M事業への参入を加速する革新的なツールになるだろう。
DC Fault Testerの特長
- 4つの機能を1台に集約し、機器コストの低減
- 接続箱計測で各モジュールへのアクセスが不要のため、工数を大幅削減、復旧の迅速化
- 地絡、BPDの故障を検知し、火災・感電リスクを未然防止
他の特長・詳細は下記より資料のダウンロードができます。


〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
http://www.omron.co.jp/energy-innovation/
お問い合わせ:info_energyinnovation@omron.co.jp
- 1
- 2