福島で次世代の高品質モジュールを生産
2017年春完成、稼働を目指す結晶系モジュール生産工場は、完全自動化ラインでモジュールのトリミング、フレーミング、EL検査までフルオートメーション化し、セルの切り離しにはレーザーカッターを使用する最新鋭の設備。
世界市場を視野に入れる


アンフィニは2017年春、結晶系で国内最大級となるモジュール生産工場を福島県双葉郡楢葉町で稼働させる。
新工場の規模は敷地面積約1万坪、延床面積約5千坪。最大の特徴となるのが完全自動化ラインだ。モジュールのトリミングからフレーミング、EL検査までロボットを多用したフルオートメーションで行われ、セルの切り離しにはレーザーカッターを使用する最新鋭の設備となる。
新たに生産するのは単結晶、多結晶ともに発電能力を10~15%向上させたモジュールで、独自の結線技術により影にも強い。100MWを当面の生産目標とし、ラインを増強すればそれ以上の生産にも対応できるという。
40年稼働のモジュール
代表取締役の親川智行氏は「モジュールは価格よりも品質が問われるステージに入ってくるでしょう。世界で競争を勝ち抜くためにも最新設備や技術の導入は不可欠です」と新工場建設の狙いを語る。また、国内のモジュール市場も新たな段階に入ったと指摘する。
「これまでは20年間の投資回収で、年10%の利回りとなるモジュールが求められました。しかしFITの見直しにより、これからは40年間の投資回収で年5%の利回りとなるモジュールが求められるようになります。そのためには経年変化の少ない耐久性に優れた、高品質で高効率なモジュールの供給が不可欠です。福島の新工場にはこうしたニーズに対応する、最新技術と最新設備を導入するので、新たな需要に応えられる製品を開発し供給できると思います」とも語る。
また、国内工場であるが故、いざというときの迅速な対応が可能となるため、販売店にこれまで以上の安心感と信頼も持ってもらえるとする。「竣工後は工場見学のツアーを行い、品質の『見える化』をしたいと思います」と強調した。開発予定のモジュールは今後の3~5年先の市場の変化を見据えた製品になる模様で、新たなシリーズが登場する可能性もある。

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