玉石混淆の売却発電所を適正鑑定(2ページ目)
杜撰な計画による発電所が全国に散在する
太陽光発電市場では、FITの改正を機に、売却を検討している事業者や投資家が増えてきている。
しかし、投資家の太陽光発電は始まって数年しかたっていないことから、発電所売買の仕組みや基準が、まだ確立していないため、満足な売却ができないばかりか、トラブルも発生している。
不動産会社と専任契約を結んだが、全く買い手が現れない場合や、希望価格を一方的に値下げられ、危うく損失を生むところだった例や、何社もの現地調査に立ち会わされ、買い手が決まるまでに6か月以上もかかった、など後を絶たない。

会長大楽浩氏
買い手が決まらない最大の原因は、やはり適正な売却価格が定まらないことにある。
しかし、既存発電所は、気象条件で発電量が変化するため、計画通りに今後10数年、発電し続けるかどうかの立証は難しい。気象条件による年間の発電量のトラックレコードや、パネルの経年劣化のトラックレコードも、まだデータ不足で、投資家にとっては発電所の資産価値を判断しづらい。パネルメーカーの入れ替わりも激しく、経営破綻も聞こえてくるため、設備のメンテナンスも不安が残る。

鑑定・買取りPJT管理責任者小野賢次氏
そして、近年顕在化した最大のリスクが、造成、杜撰な計画で施工された工事だ。併せて、手薄なO&Mによる施設の劣化や故障、破損の多発もある。
敷地の造成、基礎、架台の構造や工事が不完全だったり、パネルの取り付けやケーブル等の配線、接続もずさんだ。火災にまで発展しそうな不安を抱えているものもある。落雷や暴風、塩害、動物等による損害のほか、津波や液状化などの自然災害からの直接の影響も拭えない。

会長土井保人氏
「全国の事業者や投資家は、手抜き工事に加え、太陽光発電施設が抱えるリスクの数々が次々と鮮明になってきたことで、次期投資家が疑心暗鬼に陥り、売却計画が暗礁に乗り上げています。しかし、投資目的の発電所の中には、たくさんの優良発電所があります。正しく鑑定することで、施設オーナーが抱いている不安を払しょくさせ、適正評価価格で、次の投資家のかたに紹介したい」と同社の鑑定・買取りPJT管理責任者の小野賢次氏は、太陽光買取鑑定センターで市場活性化を図っていくという。
実績を重ねた土木、建設技術力で鑑定
同社は、本業では九州各地の発電所EPCで数多くの実績をもっており、事業者からの信頼も厚い土木、建設会社。実直な仕事ぶりは南九州内の関連会社に周知されている。
「様々な規模、立地の発電所のO&Mや修理・補修を行う中で、手抜き工事の発電所を数多く見てきました。手抜きが集中する個所やその作業内容。実際を直接見て、修理してきた経験から、適切な設置計画や施工方法との違いはすぐに分かります。呆れた作業実態が多すぎます」と大楽氏は、同業として放っておけなかった背景を明かす。
買取ファイナンス組織・運営は、FGIキャピタル・パートナーズ(社長高須哲弥/フィンテックグローバルの関連会社)が担当する。同社は、地域エネルギー再生可能エネルギー事業、地産地消の発電事業等に力を注ぐストラクチャードファイナンス、財務ソリューションを提供している。投資家向けの商品を蘇生する立場。
「投資家側から見ると、20年間キャッシュフローが見えている投資対象は、今の利回りが出る太陽光発電は、他のものと比べると、断然有利とみています。5%近くのリターンがある投資対象は他にあまりないです。ですから、安心して投資してもらえる発電所の見極めや、投資の仕組みがあれば、もっと投資家は集まります」とFGIキャピタル・パートナーズ会長土井保人氏は、太陽光買取鑑定センターのような専門会社への期待を込めている。
売却投資家から寄せられるよくある質問
- 低圧でも大丈夫か?
- 高く買い取ってくれるのか?
- 鑑定すると評価価値が下がるのではないか?
- 鑑定するメリットは?
- 事業用地は借地でも大丈夫か?

太陽光買取鑑定センター
TEL:0120-884-679
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