「1500V」の太陽光発電システムが主流に? 2020年までの導入予測
FIT価格が低下するなか、利益を確保するための手段として1500Vへの関心が高まっている。太陽光発電のトータルソリューションを提供するトリナ・ソーラーは、この5月25日、1500Vの太陽光発電システム向けモジュールの新製品を発表した。
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チャレンジングな時代の1500Vシステム
今年4月1日からFIT制度が改正され、太陽光エネルギーの導入を促進しようとする企業、人々にとっては、これまで以上にチャレンジングな時代となる。
太陽電池、ソリューション、サービスを提供し、業界のグローバルリーダーとして世界70カ国でビジネスを展開するトリナ・ソーラー。日本支社であるトリナ・ソーラー・ジャパンのChen Ye社長は、今回の新製品発表について、「私どもは既にインセンティブのなくなっている米国、欧州などで多く学び、買取価格やインセンティブに左右されずにビジネスを回転していくための新しい製品やソリューションを生み出してきました。こうした経験から誕生したのが、今回の新製品です」と話した。
2015年~2020年までの日本のマーケット動向を見ると、FIT価格の低下とともに太陽光発電の年間設置量は下降していく。
ただ、パーセンテージで見れば、1メガ以上のメガソーラについては、変化が少ない。
このメガソーラに対し、FIT価格が低下していくなかでのソリューションの一つが1500Vの太陽光発電システムだ。
世界における1500Vの採用は2014年頃からはじまり、2016年から大きく伸びはじめた。世界的なリサーチ会社の予測では、1500Vの設置量は、今年来年と急速に伸び、2020年には1メガワット以上の全体の90%を占めるとしている。先行する米国では既に2016年に全需要の60%を占めており、残りはインド、中東が占める。その他の地域は2017年以降、急速に米国を追従する形となるだろう。
一方、日本では、FIT価格の低下とともに利益を確保するための一つの手段として1500Vへの関心が高まってきている。トリナ・ソーラー・ジャパンのプロダクトマーケティングを担当する出羽光明氏は、「日本での1500Vの採用は、600Vから1000Vへの切り替えがあった時と同様に、米国から約1.5年程度遅れる見込みです。今年後半から来年にかけて導入が進むと思われます」と話す。
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