「1500V」の太陽光発電システムが主流に? 2020年までの導入予測(2ページ目)

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1500Vのメリット

1500Vシステムのメリット(対1000V)

1500V化により、各種コスト削減が可能(対1000V)
データ)GTM research(2016.1),TSJ
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1000Vと比較した場合の1500Vのメリットとしてはいくつかあげられる。まずは、1ストリングにつなぐモジュールが1.5倍になること。「パワコンの電圧1000Vに対して1ストリングにつなげるモジュールは22枚程度。対して1500Vなら33枚程度のモジュールをつなぐことができます」(出羽氏)。

2点目はパワコンにつなげる接続箱が減るため、あわせて電源回路、ケーブルなどの部品を約10%削減できる。3点目はパワコンの大容量(高出力)化が可能となり、つながるパネルアレイの拡大が可能になる。そして4点目は、部品数が少なくなるため、O&Mコストの削減が可能になる。「結果として1500V化することで各種のコスト削減が可能になり、1000Vに比べて、現時点で3~5%のLCOE(Levelized Cost Of Electricity:均等化発電原価)削減が可能になる見込みです」(出羽氏)。

モジュールやパワコンをはじめ、端子ボックス、コネクタ、ケーブル関連、接続箱関連など、1500Vシステム向けの部品は、既に商業的に利用可能となっており、2017~18年の需要増に応じ、規模的に価格が安定していく見込みだ。パワコンについては、2016年12月、GEの『LV5』がLooop社に納入されたのを皮切りに、2017年4月には、TMEICの『SOLARWARETM2500』が日本で発売を開始。SMAの『MV POWER STATION』も2018年から出荷を開始する予定。各社とも、日本市場に1500V製品を本格投入しはじめている。

1500V仕様の幅広いラインナップ

トリナ・ソーラーでは、先行している米国において、昨年から急速に1500V仕様モジュールの出荷を増やし、トータルで240メガワットの実績となっている。日本における今回の製品発表では、1500V対応製品として既に発表済みのフレームレス両面ガラスタイプ『DUOMAX』シリーズや両面発電タイプ『DUOMAX twin』に加え、従来のフレームタイプの単結晶、多結晶シリコン型パネルにも新たに1500V仕様を加え、幅広いラインナップを紹介した。

新たに1500V仕様を加えた72セルフレーム付きモジュール『TALLMAX』、『TALLMAX M plus』などは、出力320~365W。出力低下率年間0.7%以下と信頼性が高く、第三者機関によって検証されたトップクラスの品質を持つ。両面ガラス構造で耐久性に優れる『DUOMAX』、『DUOMAX M plus』などは、出力低下率年間0.5%以下で業界トップクラスの30年リニア出力保証がついている。耐用期間中のエネルギー収率は25%まで増加。寒冷地や塩害地など厳しい環境のもとでも高性能を発揮する。

トリナ・ソーラーは、世界トップクラスの1500Vソーラーパネルを提供していくことで、FIT価格が年々低下する今後の日本における太陽光発電事業を支えていく。

※『世界の1500Vシステムの現状と2020年までの日本の導入予測』を環境ビジネス限定で無料ダウンロードできます。

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