低圧太陽光発電、収益率向上のためのパワコンの選び方(2ページ目)

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ワンクリックで原因を特定

4つのポイントで発電所の収益をアップさせる
4つのポイントで発電所の収益をアップさせる

新たに加わったHUAWEIスマートPV低圧ソリューションも高圧、特別高圧と同じように内部収益率が高い。張振東氏(同)は「モジュール、PCS、スマート式集電箱の3つを統合し、問題の発生時に対応しやすくした」とし、「従来の別々のメーカーで構成する方式と比べて復旧に時間がかからず、発電効率に影響が出にくい」と特徴を語る。スマート化した集電箱は監視ユニットと無線ユニットを内蔵しNetEco1000sと合わせて使用するため、発電所の監視までトータルに行い運営効率も非常に高く、同時に第三者の監視システムにも接続可能である。最大24MPPT回路を有しており、発電量を大幅に向上できる。出力は1回路を有しており、主なターゲットは50kW未満の発電所だという。

シニアプロダクトマネージャー 張振東氏
華為(HUAWEI)技術日本株式会社
スマートソーラー事業部
シニアプロダクトマネージャー 張振東氏

低圧用PCSは独自のマルチレベル技術を採用することで98.5%の高効率変換が可能だという。「ストリングをリアルタイムで監視するため、障害があれば正確に原因を特定し、異常の際は自動的にアラームを鳴らす。ストリングの診断はパソコンのワンクリックでIVスマート診断され、自動分析により故障原因を特定する」という。従来は専用の測定機器を発電所まで運び、IV測定器をモジュール経路に接続して測定することが多かった。しかし、これでは移動と作業に時間がかかり、復旧遅れで発電量に影響をおよぼす。時間を大幅に短縮できればダメージも最小限にとどめられる。

同社の低圧用PCSの重量は約10.4kg。サイズは幅375mm×高さ375mm×奥行き117mmとコンパクト&軽量設計で、1人の作業者で設置ができる。取り付けは本体の背面をV字型プレートにはめ込むだけと簡単だ。一体型の密閉筐体設計のためカバーを開けずに結線できるため、密閉性を確保しIP65に準拠した屋外にも設置できるという。「作業に専用工具は必要なく交流コンダクタも独自のはめ込み式で、ソケットにコネクタをはめてスパナでネジ締めするので作業性と安全性に優れている」と他社との違いを指摘した。

一般にPCSの取り付けは筐体の全面にあるカバーを開けて結線し、ネジの本締めを行ったあと、カバーを閉めてネジを締め付ける。専用の圧着工具が必要で時間も必要だ。しかし「筐体のカバーをあけないため結線作業を15分以上短縮でき省コスト化になる」という。同社のPCSは業界最高基準の安全性を確保しており、爆発防止試験も独自に実施するなど高い信頼性もある。FITで停滞するソーラー発電市場に、新たな起爆剤となる低圧用PCSの登場で今後の動きに注目が集まりそうだ。

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