再エネビジネスの立ち上げに力を発揮

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元駐日アイスランド大使館職員というユニークな経歴を持つ長谷川明子氏が転職先として選んだのは、再エネ事業に力を入れるベンチャー、GPSSホールディングスだ。環境・エネルギー分野に特化した転職支援サービス『環境ビジネスキャリア』ならではの、ピンポイントのマッチング事例を紹介しよう。

アイスランド政府国費奨学生として19歳でアイスランドに渡った長谷川明子氏。2000年6月にアイスランド国立大学を卒業した後、アイスランド外務省に、2001年10月に東京都港区高輪に開設された駐日アイスランド大使館職員として採用され、日本に戻ってきた。

「開設されたばかりで何も整っていない駐日アイスランド大使館に入り、初就職で大使館の立ち上げをいちから経験しました」(長谷川氏)。

これが、長谷川氏の新規事業立ち上げ人生の始まりだったと言える。

GPSSホールディングス 経営企画室 長谷川明子氏
GPSSホールディングス 経営企画室 長谷川明子氏

メインプレイヤーとして関わりたい

2009年から商務担当官としてアイスランド企業の日本における新規ビジネス参入と日本企業との提携構築、日本におけるアイスランドの国家ブランディング活動を主導。特に、地熱大国と言われるアイスランドの特長を活かし、アイスランドと日本の企業の連携、プロジェクトを実現するための枠組みや環境作りに力を入れた。

「アイスランドの地熱発電所のタービンの9割は日本製。アイスランドの地熱発電は日本の技術の上に成り立っていると言えます。大使館として、日本の技術力とアイスランドの地熱に関する専門性を組み合わせ、ビジネスにする環境を整えられないかと考えました」(長谷川氏)。

2010年11月には、日本やアイスランドのエネルギー企業、両国政府、国際協力銀行、日本貿易保険などが参加するエネルギーフォーラムを開催。両国間の再エネ分野での連携を目的とするMOUも締結した。

大使館で民間のための枠組みや仕組みづくりをする中、長谷川氏の胸に新たな欲求がわき起こる。

「大使館の仕事を通じて、ビジネスの面白さを知りました。枠組みや仕組みを作るのではなく、自分がメインプレイヤーとして事業主体になれるような仕事をしたいと感じたのです」(長谷川氏)。

環境ビジネスへのノウハウに信頼感

ビジネスの面白さに目覚めた長谷川氏。2013年9月~2014年8月、米ハルト・インターナショナル・ビジネススクールのロンドンキャンパスにてMBAを取得。その後、2015年からアイスランドの会社が世界30カ国で展開する高級化粧品ブランドの日本での新規立ち上げを手がけ、販売から1年で有名店を始めとする14店舗、その後、日系大手航空会社の機内販売で取扱われる道筋もつけた。

そんな長谷川氏がさらなる転職を思い立ったのは2016年の年末。「自分が主体的にエネルギー事業、再エネ事業に関われる会社で、かつ会社の方向性に共感できるところを探していました」(長谷川氏)。2017年の年明けから転職サイトへの登録やエージェントへの連絡を開始したが、その中の一つが『環境ビジネスキャリア』だった。

「担当者レベルで環境やエネルギーに特化している転職サイトやエージェントは他にありませんでした。前提として環境ビジネスのノウハウや知識がある上で、社風やカルチャーが私に合うかどうかを客観的に判断し、企業を紹介いただけたことが、信頼感につながりました」(長谷川氏)。

地熱発電を含め、事業規模やどれだけ事業に参加できそうかを考えたうえ、最終的にGPSSホールディングスに転職を決めた。

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