FIT18円で脚光、発電原価を下げる単結晶太陽光パネル(2ページ目)

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加えて、モジュールの経年出力低下を抑制する独自技術Hi-MOも採用している。「モジュールも太陽光を浴びていると徐々に劣化し、出力低下を避けることができません。Hi-MOはそれを抑制するためにオーストラリアの大学と共同研究し、LONGiが量産化に成功した技術です。ウエハ側の技術とセル側の技術を組み合わせた技術なので、ウエハからセルまで一貫した生産体制をもつ当社ならではの強みが活かされました」と高橋氏。

豊富な研究開発費で新たな量産技術を開発

このように高い性能と長期信頼性も兼ね備えたLONGiのモジュールは第三者機関からも評価されている。第三者機関DNV GLによる信頼性試験はIEC規格の2~4倍を上回る過酷な試験として知られるが、5項目すべての試験をクリアしている。そうした製品に対する自信から、保証サービスも製品保証10年間に加え、出力保証はFIT買取期間を超える25年間、年率マイナス0.55%をリニアで保証するなど手厚い。

LONGiは創業者・会長の李振国氏が技術畑出身であることから技術開発を重視し、毎年、売上比率で5%の研究開発費を投資してきた。特に、2017年は前年の約2倍にのぼり、太陽光発電業界の最高記録となった。

こうした豊富な研究開発費により、モジュールの技術開発も加速している。今年1月には次世代量産技術ベースのP型単結晶PRECモジュール(60セル)で333.7W、変換効率20.41%を達成し、世界記録を更新。2月には次世代量産技術ベースのP型シリコンPERC単結晶セルで23.60%の変換効率で世界記録(当時)を更新した。

単結晶PERC両面発電モジュールの構造
単結晶PERC両面発電モジュールの構造
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すでに同社の新製品として裏面で最大プラス25%程度の発電量(設置条件・日射条件等により異なる)が期待できる出力350~370Wのハーフカット(120セル)の両面発電モジュールも開発中だ。リニア出力保証がマイナス0.45%×30年で、よりシステムコストを低減できるシステム電圧1500Vにも対応する。

FIT18円時代を迎え、日本市場でも単結晶PERCモジュールに一層期待が集まりそうだ。

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