ガス小売参入のハードルを下げる支援サービス登場!

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『アストマックス・トレーディングは東京エナジーアライアンスの事業運営基盤サービスと連携。取次店方式を採用し、ガス小売事業への参入を後押しする』。電気とともにガスの小売りを手掛けたい新電力は多い。しかし「卸市場がない」「小売事業者に保安責任がある」「インバランスリスクがある」など、新規参入には様々なハードルがある。同社が提供する新サービスの概要を解説する。

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事業者登録不要 シンプル・スピーディにガス小売事業に参入できる

2018年9月28日、新電力向けに卸電力取引や需給管理などの業務代行サービスを提供するアストマックス・トレーディング(以下ASTRA社)(東京都品川区)が、ガス小売事業支援セミナーを開催した。セミナーでは、まずASTRA社と協業する東京エナジーアライアンス(以下TEA社)(東京都中央区)が、小売事業者に提供する都市ガス事業プラットフォーム(事業運営基盤)サービスについて解説。次いでASTRA社からは、同プラットフォームサービスと連携した取次店方式のガス小売事業支援スキームが提案された。

ガス小売事業支援セミナー

2017年4月のガス小売自由化以後、ガス小売事業への参入を目指す事業者は多いが、ガス調達や保安体制構築など様々なバードルがあり、事業化が進んでいないのが現状だ。しかし事業者の注目度は高く、当日はガス事業への参入を目指す新電力約30社がセミナーに参加し、熱心に耳を傾けていた。

ASTRA社のガスプロジェクトリーダー今村守彦氏は「弊社の取次店方式は、新規事業者がガス小売事業者登録をすることなしに、優れたTEA社のプラットフォームを活用し、シンプル(簡潔)かつスマート(賢く)、スピーディ(迅速)にガス小売事業に参入することができる支援サービスです」と新電力各社に取次方式による事業プランの詳細を説明した。

取次店様に行っていただくこと(主要項目)

  • 営業活動
  • 料金プランの作成(ASTRAが承認)
  • 販売計画の立案、提出
  • 需要家との小売供給契約の締結
  • 電力用CISと「雲の宇宙船」の連携準備
  • 料金請求・回収
  • コールセンター
  • ガス事業法上の重要事項の研修
  • 周知文書の配布

供給・受給管理から顧客情報管理まで、トータルサービスを提供

TEA社はガス小売分野に参入する事業者に対し事業運営基盤を提供するため、2017年8月、東京電力エナジーパートナーと日本瓦斯により50%ずつの出資で設立された。卸市場がないなかで、都市ガス供給から需給管理(同時同量運用)、導管事業者との託送手続までサービスを一括して提供。課題であるインバランスリスクや業務オペレーションコストを低減する。また日本瓦斯が開発・運用する専用システム『雲の宇宙船』により「顧客情報」「料金計算」「保安実績」などを一元管理し、業務オペレーションをサポート。さらに保安業務の受託や、要望によりガス機器も販売するなどワンパッケージで、課題解決のための事業基盤を提供する。

TEA社の強みは、東京電力が年間2000万トン以上と国内トップのLNG輸入量を誇り、安定的なガス供給体制を整備していること。すでに大手新電力のJXTGエネルギーやHTBエナジーなど10社にサービスを提供するとともに、約70社から引き合いがきているという。

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