企業が生き残るためのグリーン電力の選択(2ページ目)

  • 印刷
  • 共有

初期投資・維持管理費ゼロで、電力会社の標準価格で再エネ導入

そのようななか、同社が提案するのが、再エネ提供サービス「Fグリーン電力」。オフィス・工場向けに、太陽光発電などのグリーン電力を提供するもので、SBT認定、RE100宣言に向けた取り組みを行う企業や、脱炭素に取り組むサプライヤー企業等にとって、まさにタイムリーな提案といえるだろう。

図1
図をクリックすると拡大します。

同サービスは、大きくオンサイト型とオフサイト型に分かれる。オンサイト型は導入企業の敷地内スペース(5,000m2以上の遊休地、3,000m2の折板屋根)を有効活用するもので、同社が太陽光発電を設置・保有し、導入企業側が自家消費した電力料金を同社に支払う仕組みだ。なお、不足する電力も同社が一括して提供。つまり、初期投資と維持管理費が不要なのだ。また契約期間は20年で、契約終了後は設備の譲渡も可能だ。対象となるのは、現在、高圧300kW以上・特高(業務用・産業用)契約中の施設になる。

オンサイト電力 オフサイト電力 
オンサイト電力 太陽光発電設備をNTTファシリティーズの費用で設置・保有できる。初期投資と維持管理費用が不要となる。発電したグリーン電力をそのまま活用できるだけでなく、不足する電力も供給される。20年後には発電施設を譲渡することも可能。もちろんRE100にも対応している。
オフサイト電力 自社で土地を持っていない企業でも、NTTファシリティーズが所有する再エネ発電所から、既存の配送電網を使ってクリーンな電力を提供し、RE100や環境経営の評価に貢献するサービス。

一方、オフサイト型は同社が全国で構築する、FITに頼らない太陽光発電所を活用したもの。既存送配電網を通じ、CO2排出量の少ない電力を届けるサービスだ。契約期間は1年からで、現在の電力需給契約を切り替えるだけという導入しやすさも魅力だ(現在利用できるのは高圧・特高(業務用・産業用)契約中の施設)。

コスト面からも利点は大きい。試算例を示すと、オンサイト型、オフサイト型CO2排出量30%削減の場合、旧一般電力事業者における標準価格と同等の価格で、再エネ電力を提供できる予定だという。特にオンサイト型は燃料調整費の変動リスクと再エネ賦課金の上昇リスクがない点が魅力。再エネ賦課金は、2032年にピークになると予測され、現在も推定値を上回るスピードで上昇しているため、大幅なコストカットにつながるためだ。

企業が生き残るために必須ともいえるグリーン電力。同社の「Fグリーン電力」は、再エネ電力が手に入りにくいといわれる日本の企業にとり、再エネ導入の新たなサービスとして注目を集めそうだ。

<試算時の条件> 需要家契約電力:700kW 負荷率:36% (年間使用電力量:2,200MWh/年、CO2排出量:1,050t-CO2/年) 東京電力EP管内、高圧業務用電力

【NTTファシリティーズの資料ダウンロードはこちら】 資料ダウンロードはこちら!
株式会社NTTファシリティーズ
東京都港区芝浦3-4-1 グランパークタワー
http://www.ntt-f.co.jp/


この記事にリアクションして1ポイント!(※300ポイントで有料記事が1本読めます)