ナブテスコが屋根上に3MWの自家消費型太陽光発電を導入した理由(2ページ目)

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今後も事業成長に伴う生産量の増加が見込まれますが、太陽光発電とともに省エネ手法も駆使し、脱炭素経営を進めなければなりません。たとえば航空機のフライト・コントロール・アクチュエーション・システムを生産する岐阜新設工場では、最新の生産設備、空調、エアコンプレッサーなどを導入することにより、従来の工場に比べCO2排出量の50%を削減し、スマートファクトリー化を達成しました。その結果、ボーイング社からは「サプライヤー・オブ・ザ・イヤー」の環境賞を受賞。さらにボーイングの新規大型プログラム「737MAX」、「777X」の受注にも貢献しています。

従来型パネルに比べ、25年間の発電量約60%増を見込む

小西 採用いただいたサンパワー・マキシオンパネルは現在、量産品では世界最高の変換効率22%を達成しています。年間における出力低下率でも0.25%を保証しています。つまり25年後も当初の92%以上の変換効率を維持でき、同面積に設置した場合に従来型パネルと比べ、25年間で60%も多く発電することができます。

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清水 年84万台の生産能力を有する減速機事業ですが、将来的には350万台にまで需要が伸びると予測しており、浜松工場の建設も計画しています。もちろんその浜松工場でも屋根を目一杯活かし、太陽光発電システムを搭載する計画ですが、それでも使用電力の10%を賄う程度にとどまります。あらゆる省エネ対策を導入して、従来の工場に比べCO2排出量を60%、70%削減したいと考えていますが、そのうえで残りをどうするか。「やはり水素が必要か、あるいはオフサイトの太陽光が必要なのか」等々検討中ではありますが、いずれにしても、今後もこうした創エネ・省エネ化を推し進め、製造業の中で環境への取り組みがトップの企業でありたいと考えています。

小西 サンパワーの本社は米国シリコンバレーにありますが、周辺の有力IT企業はみな環境に熱心に取り組むと同時に高い成長を続けています。ナブテスコさんも、同様のグローバル企業としてのあるべき企業モデルを示されています。

清水 私どもの会社は先代社長の小谷 和朗、現社長の寺本 克弘ともに、環境に対して高い意識を持っています。そのような企業風土のなか、カンパニーごとに環境に対する取り組みがKPIとして設定され、毎月の執行役員会や取締役会では、各カンパニーのCO2排出量について報告し議論を重ねています。

さらに製品設計により省エネ化を推進する「省エネ製品認定制度」や、CO2排出量の削減量を通年評価して優秀な事業部門やグループ会社を表彰する「省エネ活動表彰制度」を設置。また「環境貢献達成度」では、売上高や営業利益率等の財務指標とともに、CO2削減も業績評価のなかに組み込んでいます。こうした省エネの徹底のうえで、なお不足している分をオンサイト・オフサイトの再エネ発電を自家消費するなど、現在、環境対策の軸足は創エネにシフトしています。

小西 我々も引き続き、太陽光パネルを通して、御社の環境施策のお役に立てるよう頑張ります。それがひいては弊社が成長する機会をいただくことになると考えています。

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