公共工事の落とし穴ー解体・改修工事の有害物質飛散のリスクを見抜け(2ページ目)

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現場に出向き、最適な機材と設置場所を提案

同社では、アスベスト工事に関する相談も増えているという。髙木氏は、「今後は、例えば多くのテナントが入居する共同ビルの部分改修などレベル3建材の除去作業も規制対象となるため、有害物質対策の経験値を持たない事業者も対応に当たる現場が増える」と予測する。

レント 営業部環境商品担当部長代理 髙木 新吾 氏
レント
営業部環境商品担当部長代理
髙木 新吾 氏

除去作業にあたっては有害物質が外部に漏れないよう囲いをする必要がある。負圧集塵機は、密閉された管理区域内で発生する有害物を吸引しきれいな空気を取り入れる負圧環境の安全を作り出すことが出来る。さらに管理区域との出入りにおいて有害物質を漏らさないための機材(簡易セキュリティールーム、エアシャワー等)を用いて、飛散防止措置を万全におこなう。

有害物質を吸引する集塵廃棄装置は物質の種類(鉛、PCB、アスベスト、リフラクトリー・セラミックファイバー、ダイオキシン)と管理区域の規模に合わせて選択。集塵装置はそれぞれの種類に対応した専用機を用意しなくてはならない。さらに作業者を守る保護具等も当然必要だ。

レント資料より抜粋
レント資料より抜粋
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また、こうした有害物質対策にあたっては、前述の通り周辺地域の環境を守る「飛散防止」(環境省ほか)と作業者の安全を守る「ばく露防止」(厚労省ほか)のための法令、ガイドラインに完全に準拠することが求められている。

施工にあたる建設事業者がこうした法令に準拠した機材を揃えるには、多額の初期投資が必要になる。さらに機材のメンテナンスやメンテナンスおこなう専用設備までのコストを加えると、費用対効果が見込めないケースが多いだろう。

こうした有害物質対策需要に応えるためにレントでは現在、集塵廃棄装置をはじめ、有害物質対策に必要な機材のレンタルサービスに注力している。同社によると機器の貸し出しも急増しているという。

自社内にレンタル商品専用メンテナンスルームを設置。レンタル商品は利用者の現場にて「有害物質を除去したうえでの返却」が原則であるが、同社ではさらに、こうした設備で有資格者によるメンテンナンスを行う。また、自社工場内の特別管理産業廃棄物は、収集・運搬・処分業者と提携して、最終処分までのトレーサビリティを確立するなど、万全を期した管理体制となっている(静岡県藤枝市静岡管理センター内「商品メンテナンスルーム」)

自社内にレンタル商品専用メンテナンスルームを設置。レンタル商品は利用者の現場で「有害物質を除去したうえでの返却」が原則であるが、同社ではさらに、こうした設備で有資格者によるメンテンナンスをおこなう。また、自社工場内の特別管理産業廃棄物は、収集・運搬・処分業者と提携して、最終処分までのトレーサビリティを確立するなど、万全を期した管理体制となっている
(静岡県藤枝市静岡管理センター内「商品メンテナンスルーム」)


 髙木氏は自社のレンタルサービスの特徴として、まず、「集塵機を導入する現場にうかがい、最適な機材と最適な設置場所をご提案できること」と述べる。さらに、その他にも「レンタル製品のラインアップに、国内の現場にマッチした、お客様の要望から生まれたオリジナル機器を豊富に用意していること」「使用後、機材を管理区外へスムーズに持ち出し返却できるように、フィルターなどの取り外し・清掃等の手順書と専用返却カバーを用意していること」「自社内にレンタル商品専用メンテナンスルームを設置し、有資格者がメンテナンスをおこなうことで、レンタル製品の品質を維持していること」などをあげる。実際に多くの現場から、使いやすさや品質について評価を得ているという。

「どのような機器が最適かわからなくても、まずご相談下さい」と髙木氏。「過去のアスベストや鉛などの使用歴は、今後も長期的な健康被害につながる可能性が高い。こうした『負の遺産』ともいうべきものから、現場を守るため、私たちも力をお貸ししたい」と語った。

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株式会社レント 株式会社レント
営業部 営業サポート課
TEL:054-687-2301
https://www.rent.co.jp



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